2022年11月16日水曜日

【日記】業績中間審査がようやく終了

2022年11月16日(水)

学期末が近づいてくるにしたがって「余暇の時間」が少なくなっていく。まぁ、これは毎度のことなのである程度は仕方がない。秋学期のスケジュールの大まかな流れとしては、前半は講義の準備、中盤頃から期末試験の準備を始め、最後は講義の成績付けとグラントプロポーザルの執筆で締めくくるという順番になる。この間に、大学院生の指導、自分の研究作業、担当教科会議、教授会、研究グループミーティング、大学院入試業務等が入り込んでくる。さらに今年は中間業績審査の年なのでさらに忙しい状況となっている。

さて、その中間審査だが、先週提出した書類が「要改訂」とのことで返却されてきた。契約したノルマに到達していない項目について詳細な説明を与える書類を提出する必要があるとのことで、A4用紙1枚程度の説明を書いて提出したのだけれど「内容が不足」とのことだった。文章の量というよりも、どうやら説明を求められている項目で抜けているものがあるということのようだ。

そもそもの問題として、私は中間審査に関する書類作成についての説明を一度も英語で受けておらず、中国語の説明文を自分で読んで書類を作成しているので、項目を一つ飛ばしてしまうくらいのことはあっても不思議ではない。外国人教員は、こういう部分でも無駄に時間を使わなくてはならない。

書類の多くは中国語で準備する必要があり、これは自分ひとりでは対応できない。改訂する場合もまず英語で文面を作り、それを中国人同僚にお願いして中国語版を作ってもらうことになる。専門分野が近い同僚の中国人教員に翻訳してもらうのが一番良い方法だとは思うが、この時期、教員は全員超多忙である。

そこで学科の秘書にお願いするのだけれど、秘書は英語は上手なのだけど専門的な内容の翻訳には自信がないとのことで、英語で書いた文面に細々とした説明を付け足す必要がある。とにかく、こんな作業ををやりながら通常の業務も並行して行うのだから、限界ギリギリの忙しさとなる。

そして、必要な改訂を行って書類を提出したあと、今度はインタビューの日程が通知されてきたのだけれど、これがなんと私が担当している講義の時間と完全に被っていて、さらなる対応が必要となった。

どうしたもんかと人事部の秘書に相談したところ「会議で報告する内容を録音して送ってください」とのことだった。会議で話すのと録音するのとではかなり勝手が違ってくる。まず、資料を自動プレゼン用に修正しなくてはいけない。

そして、一度録音した内容は簡単には修正できないという問題もある。心配していた通り、音声ファイルを作っている途中に、再び資料の数字に間違いが見つかり、音声ファイルも録音し直すことになってしまった。とにかく、この審査のために膨大な時間を使う羽目になっている。

そんなこんなで、ようやく昨日審査会が終了した。あとは結果待ちだ。果たしてどうなるか。


2022年11月11日金曜日

【日記】春学期の講義担当意向調査、NAOCの実習科目サポートは素晴らしい

2022年11月9日(水) 

ようやく秋学期も6割ほど終了し、いよいよこれから年末に向けてさらに忙しくなっていくという時期なのだけれど、そうこうしているうちに、今度は春学期の講義担当意向調査が始まった。秋学期の後半は一年の中で最も忙しい時期で、まだ、正直なところ春学期の講義についてじっくり考えるゆとりがないのだけれど、今のところ天文関係の実習科目を一つと、大学院の電波天文学の講義を担当しようかと考えている。

実習科目のちょっと厄介なところは、解析環境(つまり、パソコンと解析ソフト)を準備する必要があることだ。自分のパソコンでデータ解析することと、大勢の学生を相手にデータ解析を講じることは、似ているようで全く性質が異なる作業である。その最初の関門が実習用の解析環境の整備である。

昨年は実習用のLinuxサーバーと解析ソフトの準備が間に合わず、仕方なく汎用のプログラミング言語だけを使った実習教材をでっち上げたのだけれど、正直に言うと天文学のデータ解析実習というよりも、通常のプログラミング実習みたいになってしまい、講義の魅力としては今ひとつだったと思う。

その後、実習用サーバーの準備状況がどうなったか実習科目の主任に聞いてみたところ、どうやらサーバーの立ち上げは無事終了し、あとは解析ソフトをインストールすれば即実習で使用する状況になっているようだ。

この天文学実習用のサーバーの立ち上げ、学内の誰かがやっているのかと思っていたが、よく話を聞いてみると、NAOC(中国の国立天文台)のエンジニアが手伝ってくれているのだそうだ。最初のサーバーの立ち上げのときは、エンジニアが北京のNAOCからわざわざ珠海まで来て作業してくれたらしい。ソフトのインストール等は北京からリモートで対応してくれるとのことだ。このようなNAOCの教育支援はなかなか素晴らしいと思う。

というわけで、さっそくNOACのエンジニアのWeChatアカウントを教えてもらい、実習に必要な解析ソフトを伝えたところ、すぐにインストール作業を開始してくれた。電波天文学のデータ解析実習には、そこそこ大きめの計算機資源が必要なので、その点が心配だったのだけれど、実習用のサーバーは、単体のパソコンではなく「クラスター」的な「強め」の仕様になっており、干渉系データのイメージングみたいな「重め」の作業をクラスで一斉にやっても問題はないとのことだった。インストール終了後にシステムをテストするのがちょっと楽しみなのだけど、しかしその前に、まずは秋学期の繁忙期を乗り越えなければならない。



中国語学習

単語と例文の暗記(25分程度)

2022年11月9日水曜日

【日記】矯正装置の調整、リモートワーク中の緊急連絡

2022年11月7日(月) 

月に一回の矯正治療装置の定期調整日ということで午前中は歯医者へ。毎回、同じ一ヶ月間隔で歯医者に通っているのだけれど、一ヶ月があっという間に経過するときもあれば、ずいぶん久しぶりに歯科医に会うような気がするときもある。時間経過の主観的な感覚というのはあまりあてにならないようだ。

現在通っている歯医者は予約制なので一応決められた時間に行くのだけど、予約した時間よりも早めに診療してくれるときもあれば、遅れるときもある。今回は午前10時の予約だったのだけれど30分ほど待たされた。1時間以上待たされるときは受付の人も流石に申し訳そうな態度を示してくるが、30分ぐらいだと誤差の範囲のようで特別な反応は何もない。

私も長年の外国ぐらしで、日本のキッチリした時間感覚が薄れてきているのか、それくらいの対応の方が気楽に感じる今日このごろである。矯正装置の調整を行うと、その後1-2日ほどは歯が痛くて食べ物を上手く噛めなくなる。

矯正治療の予約は、基本的に講義も会議もない日に入れることにしている。矯正装置の調整後は歯が痛くなることもあり、自宅でリモートワークすることにしているからだ。今日も歯医者に行った後、自宅でリモートワークしていたのだけれど、夕方事務から何やら慌てた感じのメッセージが入ってきた。何かと思ったら、先週、準備で忙殺された「中間業績審査用の提出書類」が提出されていないという。

慌てて学内サーバーへ接続するためのVPNクライアントを起動し、書類の提出状況を確認したが、やはり3日前に既に提出したという記録が出てきた。おそらく、書類提出システムのバグで事務側で提出状況が確認できていないのではないかと思われる。事務側は事務側で、私が何かミスをやらかしていると疑っているようだ。

仕方がないので、提出用の初期画面から1ステップごとにスクリーンショットを撮って先方に送り、作業手順に間違いがないことを納得してもらった。それ以降メッセージが入らなくなったので、あちら側で何か対策を考えているのだろう。こういう業績審査みたいな作業で審査される側に時間を使わさるのは愚の骨頂と言わざるを得ない。

中国語学習

単語と例文の暗記(30分程度)

2022年11月7日月曜日

【日記】雨课堂を使った講義その後

2022年11月6日(日) 

「雨课堂」という講義サポートシステムを使った講義の準備をしているという話を10月27日の日記に書いたけれど、実際に使ってみたところ、学生の評判が良いのでその後も使い続けている。この講義サポートシステムには様々な機能が備わっているのだけれど、教室で一番役に立つのは、地味な機能ではあるが、おそらく各自のスマホやタブレットにスライドの画面が映し出されることなのではないかと思う。

普段、プロジェクターにスライドを映し出して講師しているのだけれど、講義室は比較的明るいので、プロジェクターに映し出した画面が見やすい環境ではない。小さな文字は出来るだけ使わないようにしているのだけれど、それでもやはり見にくいスライドはできてしまう。

例えば、濃い色の背景に明るい色の文字が入ったスライドなんかは、明るい教室では絶望的に見にくくなる。できるだけそのような配色は避けようと思っているのだけれど、論文から図を引用するときなど、どうしても調整しきれない場合がある。そういうときに「雨课堂」を使えば、背景の色を気にする必要はなくなるし、小さな文字も各自の画面でピンチアウトして見てもらうことが可能だ。

他の機能としては、各スライドごとに理解できなかったときに「理解できなかった」ボタンを押して貰う、選択問題の正解者に「红包」を配る、オープンクエッションを出して学生どうし相互に採点してもらう等の機能を試してみた。

最初の機能は結構役立つ感じがした。「理解できなかった」ボタンを押しても学生の名前は教員側には見えないので、学生も本音で反応ができるようだ。選択問題やオープンクエッションを出す機能は、場面によっては便利かもしれないが、数理的な内容を扱う講義では使える場面がやや限定されるような気はする。ただ、上手く使えば講義中に学生の集中力を呼び戻す効果は期待できるような気はした。



中国語学習

単語と例文の暗記(90分程度)

2022年11月6日日曜日

【日記】中間審査の準備で忙殺された一週間

2022年11月5日(土) 

先日の日記に書いた「業績中間審査」に向けた準備のため、ここ数日間大忙しだった。審査に向けた準備が入るからと行って、講義等の日常業務がお休みになる訳でもないので、なかなか大変である。まずは、早めに〆切が設定されていた「業績調査書」をまとめて提出した。

業績調査書に記入できる業績は、学内の事前審査を通過した業績のみに限られるので、まず最初に論文やティーチング等の業績を学内のオンライン報告システムから報告して審査を受けなくてはいけない。これがなかなか大変な作業だった。

講義や学生指導の詳細、論文出版に関する細かな記録をWebフォームに書き込んで提出するのだけれど、提出後に行われる審査で記入内容に不備が見つかると、申告した業績が却下されたり記入内容の修正を求められたりする。

業績の内容を細かくチェックして再記入のために書類を突き返したりするぐらいなら最初から大学の方で業績を調べて書類を作ってくれれば良いと思うのだけれど、なぜかそのようなシステムにはなっていない。

業績の学内審査が終わると、今度は学内審査を通過した業績の目録を作り、業績の一つ一つを「文章」で説明しなくてはいけない。この説明だが、要求される項目や文字数が予想外に多くてかなり時間がかかった。

また、今回は契約書に書かれているノルマの一部を達成できていないため、未達成の理由と改善策をまとめた書類を作成しなくてはいけなかった。赴任直後にコロナ禍に巻き込まれ研究チームの立ち上げが遅れたこと、学内規定で外国人教員教えられる講義科目に制限があることなど、いろいろ説明しなくてはいけないことが多く、結局、ざっと状況を説明した英文を書き上げるのに、講義準備の合間の時間を全て投入して2日ほどを要した。

さらに、口頭での業績報告も求められるので、そのための「スライド」を準備する必要がある。これも事前に審査を受けなくてはならないらしく、事前の提出が求められる。スライドのフォーマットについて、いろいろと「ローカルルール」があるため、予め収集しておいた前例を元に一通り作成したのだけれど、なんだかんだで2日ほどを要した。

そんなこんなで、中間審査に必要な書類を一通り準備するの結局、一週間ほどかかった勘定になる。あとは、来週の業績審査会で、口頭での報告を行い質疑応答を済ませれば一応私がやるべきことは修了である。しかし、ノルマが達成できていないだけに、審査結果がちょっと心配である。まぁ、心配してもしょうがないのだけれども。


中国語学習

単語と例文の暗記(90分程度)

2022年11月2日水曜日

【日記】心配事を乗り切るために個人的に心がけていること

2022年10月31日(月) 

出勤後、とりあえず何はさておき、まずは「中間審査」の手順の確認に取り掛かった。最初に手続全体の流れを確認するために、秘書さんにオフィスに来てもらって中国語で書かれた手順書を見ながら内容の確認を行った。やはり、幾つか誤解していた箇所があった。

最近、事務手続きに際して「中島教授は中国語を読めるでしょう?」という感じで中国語の書類を渡されて放置されることが増えてきたのだけれど、中国語の書類を自力で処理できるかどうかは事務手続きの内容による。簡単なものや、ミスしても大きな問題にならないような事柄ならよいのだが、業績の中間審査のような重要度が高いものはミスが許されないのでさすがに自分一人で処理することは出来ない。

さらに、学科の秘書さんや、人事関係の秘書さんたちと連絡をとって、過去の審査に提出された書類の具体例や、業績評価の内々の基準値等を探った。様々な事情が重なって、私は今回契約上のノルマを達成できていないので、その状況説明をしなくてはいけない。この作業を行うためには、過去の事例が分かっていたほうが都合が良い。いろいろと交渉して、過去に提出された書類の一部と、昨年同種の審査を受けた人の業績等々をある程度聞き出すことが出来た。

私はかなりの「心配性」なので、普段からありとあらゆることが心配で仕方がない。そういう性格なので、今回のような大き目の心配事が現れてくると、下手をすると日常生活に支障をきたしてしまう可能性がある。ただ、長年自分のこの性格につきあっているので、ある程度対応の仕方は心得ている。

心配事を乗り切るために個人的に心がけていることは以下の三つだ。(1)睡眠時間を十分に確保する。(2)心配することよりも具体的な行動を優先させる。(3)自分で解決できることと解決できないことを明確に区別し、自分で解決できないことは心配しないように心がける。

そんなこんなで、普段の仕事と並行して中間審査に対応するため、今後2週間は忙しくなりそうだ。


中国語学習

単語と例文の暗記(30分程度)