2014年7月8日火曜日

【第8回】 なかなか大変な引越し業者の選定

<<<筆者注:この記事はウクライナ侵攻前に執筆したもので、現在のロシアの状況を反映したものではないことにご注意ください>>>


前回までに書いたとおりロシアの就労ビザがようやくおりたので、どうやって引っ越しするかを目下検討しています。これまで都合4回国際引越を経験してきましたが、いずれも多くの日本人が引っ越す経路だったので、複数の引越し業者の中から安くてサービスが良い業者を選択することができました(私がこれまで経験した引越経路は、日本からアメリカ、アメリカから台湾、台湾から香港、香港から日本です)。しかし今回は、日本からロシア(エカテリンブルク)という日本人にとってはかなり珍しい引越経路で、そもそも扱ってくれる引越業者が見つかるのか、見つかってもお金がいくら掛かるのか、その辺からして全く見当がつきません。

(業者の検討と選定は女房がやってくれています。かつて忙しい民間の会社(放送業界)で働いていた女房は、この手の業者のとのやりとりがとても上手で助かっています。)

とりあえずは、国際引越を扱っている業者を大手から中小まで8-9社ほどネットから探し出し、荷物に関する細かな情報を添えて問い合わせのメールを送りました。(海外引越を扱っている日本の業者のリストは例えばここ。) 私達の場合、都合よく最近香港から日本に引っ越したので、最終的に箱の数が幾つになるかかなり正確に推定できます。正確な見積を得るためには正確に箱の数を推定することが必要なのは過去の経験から学習済みです。

さて、問い合わせのメール送信した当日に早速一つ目の会社(大手ではない中堅の会社)から返事がありました。その業者が言うには、「エカテリンブルクという街への引っ越しは前例がないので、扱えるかどうか1-2週間ほどの検討期間が必要です」とのことでした。なんだか最初から不穏な空気が漂い始めてきました。はたして引越し業者は見つかるのでしょうか。

翌日、大手1社(サカイ引越センター)と中堅業者1社から電話による反応がありました。サカイ引越センターは、にべもなく「エカテリンブルクへの引越は扱えません」という一言。モスクワまでは扱えるそうですがその先は提携業者が無いようで無理とのことでした。大手業者に「無理」と言われると少し不安になってきます。

3社目に連絡があった中堅業者からようやく「一応引っ越しできます。ただし荷物到着までに早くて2ヶ月半、場合によっては3ヶ月かかります」という返事をもらいました。運搬経路に関しては、「当社が提携しているヨーロッパの引越し業者を介するので、一度ヨーロッパに荷物を運びそこからロシアへ搬入することになります」とのこと。「一応」といったのは、途中から違う業者に仕事が引き継がれるからではないかと思われます。

またその業者からの追加情報として、「ロシアでは食料の持ち込みに関する規制が厳しいので食料は荷物に入れないほうが無難です」という話もありました。また「正確には自宅に伺って見積もりする必要がありますが、メールしていただいた情報からはおおよそXX万円程度かかると推定されます」という返事がありました(注:見積が出揃うまで金額は伏せます)。まだ1社ですが、なんとなくロシアへの引越が高額であるということは明らかになって来ました。

3社目にして扱ってくれるという返事が来たので希望が出てきましたが、各業者から、前例がないので詳細がわからないだの、時間が長くかかるだの、不穏な返事がやたらと返ってきてあまり気分がよくありません。

その後同じ日のうちにさらに2社から返事が返ってきました。1社はエコノムーブジャパン、もう1社は日通です。エコノムーブジャパンは「海外引越し専門業者」を謳っている割には「ロシアへの引越は扱っておりません」とにべもない返事。扱っていない理由として「料金が高く関税も高いため需要がないので」だそうです。関税が高いのはともかく、海外引越し専門業の看板を上げるんだったらロシアの主要都市への引越ぐらい扱えよ、という気がしてしまいます。

エコノムーブジャパンの営業担当から関税の話が出て若干心配になったので少しロシアの関税に調べてみたところ、ロシアの関税はEUR1,500までの物品もしくは50kgまでの物品は非課税。それを超える場合、超過分に対して、申告額の30%の関税を払う必要があるとのことです。このへんの情報は、引越し業者が確定したら詳しい資料をもらえると思うので別の機会に詳しくまとめたいと思います。

さてもう1社の日通についてはさすがというか、エカテリンブルクへの引越が扱えるかどうかは話題にすらならず、いきなり「エカテリンブルクへのお引越しに関しましては、所要期間が…」のように、引っ越しできるのは当たり前として、通常の国内引越と同じようにいきなり見積もりのための家庭訪問の話になりました。費用がどれくないになるかは解りませんがさすがは日通。私のこれまでの海外引越しの経験でも、日通は日本最強の運送会社だと思います(値段はともかく、どんな変な注文でも日通なら聞いてくれるという安心感があります)。日通については来週早々に自宅に来てもらって正確な見積をもらう予定です。

今のところ、まだあと3社ほどから返事を待っている状態なので、ある程度情報が出揃ったら一週間ぐらいのタイムスケールで業者を選定しようと思っています。

一方、ウラル連邦大学の方からは、「7月中旬までにエカテリンブルクへ到着してくれたら航空運賃を支払える」という、よく状況が理解できない連絡が来ました。いろいろ先方にも事情があるのでしょうが、7月中中旬には引越し業者を選定することすら無理かもしれないので「無理です」とすぐ返事をしました。しかし、なぜ8月に引っ越したら航空運賃が払ってもらえないのか不明です(給料は2ヶ月分さかのぼって払ってくれるそうですが。)

そんなこんなで、まだまだエカテリンブルクへの道は遠そうです。間違いなく過去に経験した海外引越しの中で一番大変です。

本文とは関係ありませんがウラル連邦大学の
科学担当副学長のKruzhaev教授(左)と、
私を直接誘ってくれた大学天文台のSobolev特別栄誉教授(右)
真ん中が筆者。(副学長室にて)