注文端末を日本語に切り替えたらもう「ほぼ日本」 |
【筆者紹介】中国在住の日本人天文学者。米国→台湾→香港→ロシアと渡り歩いた後、2019年11月に中国広東省の大学へ移籍。外国生活20年目。研究者生活も20年目。専門は晩期型星の質量放出現象、天体メーザー、電波天文学。最近は、星が合体した後の環境で作られる分子ガスに興味を持っている。研究以外の最近の趣味は、中国語学習とピアノの練習、あとライフログがてらの日記ブログの執筆。
2022年6月30日木曜日
【日記】2022年6月29日(水) 、日本人と遭遇しない日本領事館、広州のスシローで味覚の一時帰国
2022年6月29日水曜日
【日記】2022年6月28日(火) 、防疫規制下での面倒な移動、吸い込まれるように日本食レストランへ
ホテルでとった夕食の刺身定食 |
マグロの手巻き寿司もつけた |
ついでに頼んだ鰻の蒲焼きも美味かった |
中国語学習
2022年6月28日火曜日
【日記】2022年6月27日(月) 、パスポート更新後の関連手続きの準備、懸念されるコロナ防疫状況の悪化
- 入出国管理局で居留証を更新
- 警察に行って住民登録のパスポート番号を更新
- 銀行に行って登録パスポート番号を更新し銀行アプリをアップデート
- 工作証許可証の登録パスポート番号を変更
- 携帯電話の契約情報を変更
- WeChat、Alipayの登録パスポート番号を変更
- 健康コード、PCR検査用アプリの登録番号を更新
- 税務署のアプリに登録しているパスポート番号を変更
- 労働契約書にもパスポート番号が入っているので作り直す
中国語学習
ピアノ練習
2022年6月27日月曜日
【日記】2022年6月26日(日) 、猛暑による日中の検査場の閉鎖、研究職は直接問い合わせて探すもの
6月も下旬ともなると、中国ベイエリアはもう夏本番という感じである。ここ数日、雨季にも関わらず青空が見える日々が続いており、日中は非常に暑い。こうなってくると大変なのが無料PCR検査場のボランティアたちである。野外の冷房の入っていない場所で防護服を着ての作業は下手すると熱中症で命に関わる場合もありえそうだ。
マカオで大量に感染者が見つかった影響で、目下防疫レベルが上っており、本来ならば無料検査場は朝から晩まで休み無しでフル稼働するべき状況なのであるが、数日前から眺めの昼休みが設定され、午前11時から午後4時までは検査場が閉まっている。
今朝は、検査場に昼休みが設定されたことを知らずに、週末ということでいつもよりも遅めの11時半ごろに検査場に行ったところ、人っ子一人いない状態で、検査場前に掲示された開場時間の案内板を見て初めて検査時間が変更されたことを知った。
おそらく昼休みが設定されたのは、熱中症の危険から検査場ボランティアを守るためだろうと思われる。午後4時過ぎに出直したところ、昼休みが設定されている影響で、検査待ちの長蛇の列ができていた。しかし、午後4時でもまだかなり暑い。コロナ防疫とベイエリアの夏は非常に相性が悪いと思われる。
さて、Twitterを眺めていたら、研究職を探すときに「公募サイトに出ない職も多いので、直接研究者にどんどん問い合わせれば良い」という趣旨のツイートが流れていた。流していたのはバイオ系の研究者の方だったが、これは天文分野でも状況は同じだと思う。しかも、公募情報だけを頼りにして、職の問い合わせを行わない人が多いところも似ている。
私の体感としては、自分が応募したら採用されそうな(分野がそこそこ一致していそうな)研究職のうち、公募サイトに公募情報が出てくる職の数は1割にも届かないのではないかと思う。天文学分野の場合、研究職の公募サイトはアメリカや西欧の学会が運営しているものが主流で、非英語圏の情報はほとんどが抜け落ちていると言っても過言ではない。
中国の大学は毎年かなりの数の研究職を募集しているが、英語で運勢されている公募サイトに求人を出さない場合も多い。しかし、それぞれの大学の求人担当者に英語で問い合わせれば、おそらくかなり高い確率で公募情報を教えてくれるのではないかと思う。
人事担当者ではなくとも、専任教員に問い合わせれば情報を教えてくれることもあるだろう。ただし、全く関係のない研究機関に応募書類を外国から送ってもすんなりと採用される可能性は低い。その辺の事情は以前書いたコラムを参照してほしい。
中国以外でも、アカポスが(外国人から見て)埋没している国は存在する。例えば、東欧なんかは給料は安いが、独身の研究者なら将来へ可能性をつなぐための一時的な職は確保できるかもしれない。天文分野なら、例えばポーランドなんかは研究の水準も高くESOにも加盟しているため狙い目である。以前はロシアも同様の目的で利用できる国だったのだけれど、ウクライナ侵攻で国際研究職市場からは完全に消滅してしまった。どんなに条件が悪くなっても、やはり戦争を起こしているような国だけは論外というものである。
変更された開場時間 |
中国語学習
単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)
ピアノ練習
SimplyPiano、リードシートIII
2022年6月26日日曜日
【日記】2022年6月25日(土) 、毎日欠かさない語学トレーニング、対中国ニュース雑感、受験生の誘致活動
中国語学習
ピアノ練習
2022年6月25日土曜日
【日記】2022年6月24日(金) 、もし講義室に暴漢が乱入したら、2029年の観測風景、マカオがついにロックダウン
中国語学習
2022年6月24日金曜日
【日記】2022年6月23日(木) 、雨季の中の久々の青空、講義がなくても忙しい日々、英語早期教育批判に感じる疑問
6月から8月末くらいにかけて、中国大湾区では連日のように雨が降る。いわゆる「雨季」である。統計を見ると、9割程度の日が曇天で太陽がほとんど顔を出さない。今年の雨季は、これまでのところ例年より雨量が多かったようで、いつにもまして太陽が顔を出さない日が続いてきた。そんな漢字で、日光の感覚を忘れかけていた今日このごろだったが、今日は本当に久々に青空が見えた。
中山大学の珠海校区は、唐家湾の海沿いに位置しており、私は毎日ビーチ沿いの自転車道を通って通勤している。初夏の晴れた日にビーチ沿いの道を通って自転車で通勤していると、このまま海でもぼぉーっと眺めながらゆったりとした時間を過ごしたくなる。なんというか、勤労意欲がビーチに吸い取られる感じである。
今学期の後半は、パスポートの更新とその後の関連手続きが予定に入っている影響で講義数を少なめに設定したのだけれど、それでも時間が固定された予定が入っていないというだけで、次から次にイレギュラーな仕事が舞い込んでくるので、思ったほど時間にゆとりがない。最近は、自分の学生さんや研究グループのポスドクさんたちの論文原稿の校正作業に大忙しだ。
秋学期に向けた講義の準備もそろそろ本気を出さねばいけない時期になってきた。そして、例年この時期は、年明けのグラント公募に向けてネタを温め始める時期でもある。さらに、来年の春学期は、新しい講義を立ち上げる予定なので、これについての準備もすすめなくてはいけない。幸いなことに、基本的に私は仕事が楽しいのだけれど、まぁ、それでもずいぶんと忙しい。
WeChatの職場のグルチャ(グループチャット)を開けたら「社会主義革新価値観教育実践活動」というタイトルのPDRファイルが配布されていた。字面だけみるとなんだかイカメシイ感じがするが、この手の文書は案外「博物館等の無料開放日の案内」だったりすることもあるので見逃せない。この活動は基本的に「党員」の人たちの「党教育」の一環として行われているもので、政治的色彩が強いものも少なくない。しかし、中には中国の先端的な研究施設の見学とか、博物館の見学とか、外国人にとっても興味が持てるものも少なくない。
朝食時に、Twitterのタイムラインを見ていたら「英語の早期教育を行うと論理的思考力が弱くなる(要約)」みたいなツイートが流れてきた。日本語のタイムラインを見ていると、こういう主張をする人が少なくない。しかし、もしこの主張が正しかったら香港大学での私の教え子たちは論理的思考力が弱いということになるのだろうか。彼らは幼い頃から広東語、英語、普通語(中国語)で教育を受けているし、香港の社会でトップエリートになるためには、この3つの言語を全て流暢に操る語学力は必須である。そういう彼らを見ている限り、母語以外の言語の早期教育を行うことが論理的思考力の低下につながるとはとても思えないのだ。
今朝の珠海校区前のビーチの様子 |
中国語学習
単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し
ピアノ練習
SimplyPiano、中級III
2022年6月23日木曜日
【日記】2022年6月22日(水) 、さらに進む円安傾向、増えるオンラインコロキウム、中国が行う選択と集中の"真逆"の政策
円安がさらに進んでいるようで、Twitterを見ていると関連したツイートがたくさん流れてくる。円安は、私みたいな外貨建てで給料をもらって年金の支払いやら奨学金の返済のために日本に定期的に送金している人間にとっては朗報だ。しかし、日本語のツイートを見ていると、やはりネガティブな捉え方をしている人が多いようだ。私も、将来的なことを考えると、今の円安傾向を見ていると不安になってくる。外貨を稼いで日本に年金の保険金を払い続けているが、果たして払った分の価値が将来自分に戻ってくるのかどうか。
コロナの影響で「オンライン」でコロキウムが開催される機会が増えた。今学期に関して言うと、9割程度のコロキウムがオンラインで開催されている状況だ。学科や学部レベルのコロキウムとなると、そこそこの有名研究者をスピーカーとして招待することが多いのだけれど、そうなると外国人比率が高くなる。相変わらず外国人が中国に入国することは容易ではないので、どうしてもオンライン開催になってしまうのだ。そして厄介なのが時差だ。
最近、外国のスピーカーに合わせて早朝や夜間等、本来の就業時間外にコロキウムがスケジュールされる機会が増えてきている。今日も早朝からコロキウムが行われた。しかし、コロキウムって、その日の自分の仕事に一区切りついた午後のまったりした時間に、熱いお茶を片手にちょっとクッキーなどをつまみながらオフラインで聞くというのが個人的には一番しっくりくるので、変則的な時間のコロキウムからはどうも足が遠のいてしまう。
Twitterに雲南大学の教員と研究員の公募案内が流れていた。雲南大学の待遇はかなり良いようだ。一番上のレベルだと年収160万元(現在のレートで約3200万円)もらえるらしい。一般的に、中国の大学の職は、便利な大都市から離れるほど、あと大学のランクが低くなるほど待遇が良くなる傾向がある。例えば、うちの大学で、広州キャンパスで勤務するよりも珠海勤務の方が若干給料が良い。同様に、以前、中国内の大学ランキングで100位前後の大学に勤務する知り合いに給料を聞いたところ、中山大学(国内ランキング10位前後)よりもかなり給料が良いようだ。
こういう「地方」を重視する政策によって、良い人材が都会の有名大学だけに偏らず、広く全国的に高等教育のレベルがあがるようになっている訳だ。つまり、我が母国がやっている選択と集中の「真逆」の政策である。まぁ、なんだかこういう状況を見ていると、まだまだ円安元高傾向は当面変わりそうになさそうだ。
中国語学習
単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)
ピアノ練習
SimplyPiano、リードシートIII
2022年6月22日水曜日
【日記】2022年6月21日(火) 、連日のPCR検査、中国に関するデタラメ記事、世界研究力ランキング
中国語学習
ピアノ練習
2022年6月21日火曜日
【日記】2022年6月20日(月) 、突然のパソコンの故障で狂う生活リズム、不穏な盛り上がりを見せるコロナ、最近目につくレイシズム発言
今朝、2年ほど前に購入したLenovoのノートパソコンのモニターが突然映らなくなった。毎朝、起きたらまずパソコンを立ち上げてその日のライフログを残すためのテンプレートを用意することが、もう20年来の日課になっているので、パソコンが使えなくなると調子が狂ってしまう。
Lenovoのパソコンはキーボードの配置とタイプ感がとても気に入っているのだけど、買った個体の当たりが悪かったのか、それとも、そもそもLenovoのパソコンが壊れやすいのか、半年ほど前に修理してもらったところ(モニター)が再び故障した。仕方なしにiPadでライフログを書き始めたが、やはりiPadはあくまでもインプットツールであって、ログを残すといったアウトプット目的としては使いにくい。
コロナの方は、また何やら不穏な盛り上がりを見せつつあるようだ。今朝の5時からマカオと珠海の境界線当たりの広い地域が、例の「動的なロックダウン」状態に入ったようだ。地域の中での活動はできるが、指定された地域から出ることができないというやつだ。
私が住んでいる地域はロックダウン地域ではないので今のところ行動に対する規制はないが、職場に入構する際に要求されるPCR検査の陰性証明が、42時間以内から24時間以内に強化された。24時間以内の陰性証明を維持するためには、当たり前だが毎日PCR検査に行かなければいけない。これは結構地味に大変で、検査のために小一時間とられることが毎日重なると、生活のなかに微妙な影響がでてきてしまう。
ここしばらくSNSを見ていると、中国在住の日本人の中に中国人に対するレイシズム的発言をする人が増えてきたような印象がある。何かとストレスの多い生活環境となっているので、不満がたまっているのかもしれない。まぁ、腹の中で不満があるのは分からなくはないのだけれど、それを言葉として不特定多数の人が見ているSNS等で、言語として表出してしまうことには強い違和感を覚える。
私も、これまでの20年間の外国生活の中で、ある種のカテゴリーの人たちに嫌悪感を持つということはあったし、今でもそのカテゴリーの人たちと接触する機会があると強い警戒感を抱くことは事実としてある。しかし、それでも「〇〇人は云々」と言った、民族、国籍、宗教等で人間を一括りにした発言を決して公の場所でしないように肝に銘じている。
これは発言の内容が正しいとか正しくないとかそういうことではなく、国際社会で生きていく際の最低限のマナーだと考えているからだ。これが守れない人は、自分の認める属性の人間の中だけで生きていくべきであろうと思っている。しかし、ギスギスとした空気が漂う世の中になったものだ。
中国語学習
単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)
ピアノ練習
SimplyPiano、リードシートIII
2022年6月20日月曜日
【日記】2022年6月19日(日) 、キリッとしたエッジのある味のプーアル茶、ブラックホール画像に対する異論、例文暗誦は楽しい
卒業式の後に卒業生の親御さんに手土産でいただいたプーアル茶を飲んでみたら、自分が知っているプーアル茶の味と全く異なる味がして驚いた。こんなにキリッとしたエッジのある味のプーアル茶は初めて飲んだ。調べてみたら、雲南省のかなり有名なお茶のようだった。
朝食時にWeChatを開けたら「今日中に全員PCR検査を受けるように」という通知が職場から届いていた。ここしばらくコロナの感染状況が落ち着いている感じだったのだけれど、どうやら深圳とマカオで感染者が見つかったようだ。来週、広州へパスポートの更新のために出かける予定なので、移動制限がかかると非常に困る。感染がこれ以上広がらなければよいが。
職場以外に地域コミュニティーからも、住民全員に対してPCR検査を行なうという通知が来た。そんな訳で、いそいそと無料検査場に向かったのだけれど、全数検査の通知が出たせいで検査場は久々に混雑していた。ただ、無料検査場のボランティア係員の人の捌き方は熟練の境地に達しており、多少混雑していても検査はすぐに終わる。私が行ったときには検査待ちの列の長さが50メートルほどになっていたが、それでも10分も待たずに終了した。
家に帰ってTwitterを眺めていたら、朝日新聞から例のブラックホールシャドー画像に対して異論を唱えている国立天文台の三好真さんの研究を紹介する記事が出ていた。これからの展開が楽しみである。個人的には、三好氏らが指摘している「ブラックホールシャドーの角度サイズに対するUV台の欠損」は非常に重大な問題点だと考えている。個人的にはUV台を埋めて観測し直す以外に有効な反論があるとは思えないのだけれど、いったいどうなるのか。
今日は、中国語の学習時間をいつもより長めに取ることができた。「究極中国語アプリ」の学習数記録では、確実に記憶した例文の数が約300程度まで増えてきた。覚えた例文を暗誦する学習がけっこう楽しい。覚えた中国語の例文を暗誦していると、中学の英語の授業を思い出す。私が通っていた中学では、英語の授業で教科書の本文を丸暗記して発表する時間があったのだけれど、暗記した英文を発表していると、まるで自分が英語をペラペラと話せているような気分になって楽しかった。今、中国語学習でも英語と同じくどんどん例文を丸暗記する方法で学習している。楽しいと感じるということは、私に向いた学習方法なのだろう。
中国語学習
単語と例文の暗記(30分程度)
ピアノ練習
SimplyPiano、中級III
2022年6月19日日曜日
【日記】2022年6月18日(土) 、初めて「华业典礼」に出席、エヴァンゲリオン風の記念映像
今日は職場の卒業式に参加した。卒業式は、中国語では「华业典礼」(華業典礼)と書く。赴任後、カレンダー的には今回が三回目の卒業式ということになるのだけれど、最初の2回はコロナ禍の影響で参加者が制限されたことや、直接自分が指導した卒業生がいなかったこと等の理由で参加は見送ってきた。
教職員の卒業式への参加は任意なのだけど、今年は卒研を指導した学部生が卒業することもあり、初めて参加してみた。大学院修了生の指導教員は「導師服」(アカデミックガウン)のフィッティングがあるとかで少し早く行く必要があったようだが、学部卒業生の指導教員は白シャツ、濃い色のズボンと革靴というドレスコードだったので、私は式が始まる15分ほど前に入場した。
式の冒頭、まず歌手のプロモーションビデオのような記念映像が放映されたのだけれど、これがとても良くできていた。まず最初、講義やセミナー等の日常の様子や教員の挨拶などの「真面目」な雰囲気の映像が流れ、その後、途中からガラッと雰囲気が変わって映像の「メイキング」の映像が登場した。このメイキングが面白くて、先生たちの本音がポロッと飛び出して、学生からはけっこうな量の「笑い」が起こっていた。おそらく、メイキングの部分に教員の普段の雰囲気がよく出ていたのではないかと思う。この記念映像、映像作品としてとても良くできていたので、おそらくプロの映像制作会社に外注したのだろうと想像している。
全体的に映像の作り方が日本のアニメの「エヴァンゲリオン」を思わせるような編集になっていたのも面白かった。エンディングではテーマ曲の「残酷な天使のテーゼ」まで流れていた。ところどころ、なにやら怪しい日本語の文字が使われていたりもして、変な日本語には会場で私だけがウケていた。こういう式典の映像に日本語がでてくることには「中国的」に抵抗があるのではないかと想像したりもするのだけれど、とくになんということもなく日本っぽいものが自然に許容されていてちょっと意外な気もした。
記念映像の放映の後は、学部卒業生総代と大学院修了生総代の挨拶が行われた。2つを聞き比べてみて、中国語が完全に分かるわけではないものの、やはり大学院修了生総代は人前で話すことに慣れているという感じがした。
他に目についた卒業式の特徴としては、とにかく表彰が多いことが挙げられるだろう。卒業生の中の成績優秀者などが表彰されるのはよくある話だが、今日の卒業式では表彰されるのは卒業生だけでなく、教員もたくさん表彰されていた。例えば、その年の卒業生が選ぶ「ベストティーチャー」なんていう表彰もあって、普段おとなしくて教員間ではあまり目立たない先生が意外に学生に好かれていたりすることが分かって面白かった。
上述のように卒業式には「ドレスコード」があって、それなりにきっちりとした服装が要求されているはずだけど、中国で流行している「JK」ファッションで参加している秘書さんがいてちょっと驚いた。どうやら日本のJKファッションは、中国では「よそ行きの服」ということで通用するようだ。まぁ、卒業式にJKがいても日本人的には違和感はないのだけれど。
卒業式の後、オフィスに居残って仕事をしていたら、卒業生が親御さんと一緒に挨拶に来てくれた。中国の学生さんたちは、折に触れて教員にすごく感謝の意を表してくれる人が多い。そして、その度に私はそれだけ感謝されるに値する指導ができているのだろうかと、強い反省の念に駆られて居ても立ってもいられない気持ちになる。まぁ、しかし、自信満々になったら成長はとまるのだろうから、これで良いのかもしれない。反省しつつ成長して、よりよい指導ができるようになっていきたいものだ。
卒業式会場の様子 |
中国語学習
単語と例文の暗記(10分程度)
2022年6月18日土曜日
【日記】2022年6月17日(金) 、卒業式前最後のグループミーティング、夏季ワークショップに向けた準備
中国語学習
2022年6月17日金曜日
【日記】2022年6月16日(木) 、職場の誕生日会、中国茶道の体験講座
今日は職場で6-7月生まれの教職員の誕生日をお祝いする誕生日会が開かれたので参加して来た。普段は忙しすぎて、終業時間内に行なわれるこの手のイベントにはほぼ参加したことはないのだけど、今回は自分が「祝われる方」ということで義務感に駆られ、部分的に顔を出してきた。
この誕生日会、もともとは誕生会ではなく、教職員間の交流を促進するための月一の「ティータイム」として始まったものだ。その後、いろいろな変遷があり現在は誕生日会ということになっている。
「教職員間で交流する場を設けましょう」ということが先に決まって、そこで秘書さんたちがあれこれと工夫して教職員が集まるイベントを企画してきたのだけれど、「ティータイム」を設定するだけではなかなか人は集まらない。就業時間中は全員基本的に忙しいので、それは当然だろう。
そこで、最初はティータイムに誰かが「研究の話」をするということになったのだけれど、研究の話をする場はティータイム以外に既に存在するので、あまり好評ではなかった。そこで出てきたのが「誕生日会」という訳だ。
その月に誕生日の職員は、誕生日会に参加するとプレゼントを貰える。こういうインセンティブが付くと出席率が確実に上がるのが中国だ。最近では、プレゼント以外にも、誕生日会の時に、なんらかのイベントが企画されるようになってきた。今日は外部の専門家を招いて「中国茶道」の体験講座が行われた。講座をしばらく眺めていて、面白そうではあったのだけど、論文原稿の手直しもあるし、講義準備も先に進めなくてはいけないしで15分ほどで失敬した。
誕生日会のために用意されたスナック類 |
中国茶道の体験講座用にセットされたテーブル |
中国語学習
単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(10分程度)
ピアノ練習
SimplyPiano、リードシートIII
2022年6月16日木曜日
【日記】2022年6月15日(水) 、パスポート即日交付のための事前申請、「日本哲学の最前線」を一読
パスポートの期限が近づいてきたので、今日は「即日交付」のための事前申請を行った。予め必要な申請をしておくと、領事館に行ったらその場で新しいパスポートを受け取ることができる。しかしこの事前申請が「パスワード付き"Excel"ファイルに必要事項を記入して"メールで"返送」という形式で、久々に「立ち遅れる日本」を肌で感じた。
パスポートの期限が切れた時に新しいパスポートを発給してもらう手続きを「更新」と呼ぶ場合があるが、厳密に言うと更新ではなく、古いパスポートを返納した上での「新規交付」である。したがって、パスポート番号は引き継がれず、新たに異なるパスポート番号が発行されることになる。外国で生活していると、居住国での個人情報がパスポート番号で紐付けられていることが多く、番号が変わるとその事後手続きが大変だ。IT化が進んでいる中国では、大変を通り越して「一大事」と言っても良い。
新しいパスポートを受け取ったら、パスポート番号が変わったことをあちこちの役所や銀行やらに届けなければいけないのだけど、この際「同一人証明」というものが必要となる。今日はそのための申請書の作成も行ったが、これがまたまた原始的で、なんとパソコンから記入できないタイプのPDFファイルがWeb上からダウンロードできるようになっているだけなのだ。なぜ日本の役所はここまで遅れているのか。
IT先進国である中国から遅れているだけでなく、過去に私が住んだほぼ全ての国・地域よりも明らかに遅れている。「ほぼ」と書いたのは、ロシアがあるためだ。ロシアと日本は同程度くらいかもしれない。
さて、半月ほど前だろうか、とある読書系のポッドキャスト番組を聞いていたら、講談社の栗原一樹さんという編集者がゲストで出演されていた。この方が担当されている「哲学書」が最近かなり売れているそうなのだ。話を聞いているうちに興味が出てきて、栗原さんが担当された最新刊の「日本哲学の最前線」という本をさっそく購入して一読してみた。
この本は日本の若手哲学者5人の著作を紹介している本なのだけれど、それぞれの内容を関連させながら一貫した描像が見えてくるような作り方になっている。この本単体でも面白いのだけれど、日本の新しい哲学に関する良質なブックガイドとみることもできる。私はとくに伊藤亜紗さんという方の「体の哲学」に興味をもった。「体は完全には自分の思い通りにならない対象」という体の捉え方にはハッとするものを感じた。
中国語学習
単語と例文の暗記(10分程度)
ピアノ練習
SimplyPiano、中級III
2022年6月15日水曜日
【日記】2022年6月14日(火) 、働き盛りの研究者の過労死、中国で研究者の過労死が発生する原因(私見)
中国に来て中国語の報道を注目するようになってから、40代くらいの働き盛りの研究者の訃報をしばしば報道で目にするようになった。今日もまた訃報が出ていた。過去の訃報を見ていると、例外なく亡くなられて方の研究業績は凄まじい。今日亡くなられた方の業績もご多分に漏れず大変なもので、論文のメトリックスを見ていると、私なんかは一生かかっても到底追いつくことができない数字だ。
正確な統計データを調べた訳ではないので明確なことは言えないが、報道から受ける印象としては、働き盛りの中国の研究者が突然死する割合は、他の西側先進国に比べて高いのではないかという印象は持っている。状況から考えて、突然死の原因は「過労死」と考えるのが自然だろうと思う。
西側先進国の研究者の労働環境が近年悪化していることは以前から指摘されており、その一方で研究環境が相対的に優れていると言われている中国でなぜ研究者の過労死が多いのかと客観的には思われるかもしれないが、自分の職場を見ている限り、一部の人が過労死する可能性が高くなるのは分からなくはない。
あくまで、うちの職場のシステムからの類推ではあるが、中国の研究システムは、それほど凄まじく働かなくても職は維持していけるようになっているとは思う。契約書に書いた通りのティーチングと研究のノルマをこなすだけなら、それほど大変ではない。仮にノルマを達成できなかったとしてもテニュアをとるところまで到達していれば、それほど簡単にクビにもならないはずだ。
では、何が過労をドライブしているのかというと、私の意見では中国には「インセンティブ」が豊富に揃っていることだと思う。国レベルから省や学内レベルまで、業績に応じて実にさまざまなインセンティブが揃っている。向上心が強い中国の若手研究者は、昇給、昇格、高額グラント等々のインセンティブをちらつかせると実によく働く。
向上心が強くても、自分の仕事量の限界をわきまえて、上手くスケジュールをコントロールできる人であれば問題ないのだろうけれど、中には明らかにコントロールに失敗しており早朝から深夜まで土日も関係なく働いているような研究者も相当数存在する。このような状態だと、少なくない人が過労死ラインを超えてしまうのも自然の成り行きではあると思う。
現状、西側諸国では働いても働いても研究者の待遇は良くならない。こういう状況だと、むしろ過労死ラインを超える人の割合は少なくなるのかもしれないが、科学研究が衰退の方向に向かっているのもまた事実である。時々に出てくる中国の研究者の過労死のニュースがショッキングであることは確かだが、しかし、西側と中国、どちらの方が幸福を感じている研究者の割合が多いかというと、私は今のところ中国ではないかと思う。
中国語学習
単語と例文の暗記(10分程度)
ピアノ練習
SimplyPiano、リードシートIII
2022年6月14日火曜日
【日記】2022年6月13日(月) 、下顎の親知らずの抜歯、患者側から見た日中の矯正治療の比較
歯列矯正(表側ワイヤー矯正)を始めたことは以前の日記で書いたが、矯正装置のワイヤー調整と上顎の左右5番目の歯を抜歯してから一ヶ月が経過し、今日は再び歯科を訪れた。今日の目的はワイヤーの調整と下顎右側の親知らずの抜歯だ。
中国で歯科にかかるとなると、多くの人にとって心配な事柄は「言葉」かもしれない。「ウミガメ政策」の効果が出ているのか、英語を流暢に話す人材は幅広い分野に多く分布している。歯科医も例外ではなく、病院の公式WeChatに英語で問い合わせを送れば、かなり高い確率で返事をくれる。私も今の担当医のW医師を英語の問い合わせを、WeChatで英語の問い合わせを送る方法で見つけた。
W医師は非常に英語が上手で、英語でのコミュニケーションには全く問題がない。助手さんたちとは中英チャンポンでコミュニケーションしているが、重要な部分はW医師が助けてくれる。なので、助手さんたちとは中国語の練習だと思って、できるだけ中国語で会話するようにしている。
さて、今日はまず矯正治療の経過を調べるための写真撮影を行った。矯正装置をつけてからまだ40日弱しか経過していないので、自分では歯が動いている実感はないのだが、W医師によると順調に動き始めているそうだ。
矯正治療の記録用の撮影が終わった後、抜歯を行った。抜歯の方は、抜く歯が「下顎の親知らず」ということで少し心配していたのだけれど、結果的にはとてもスムーズに終了した。前回と同じで、抜歯を行う前には血圧の計測が行われた。上が140mmHg、下が90mmHgを超えていると抜歯は出来ないルールとなっている。
前回は、抜歯前の緊張で血圧が一時的に上がってしまい、少し落ち着く時間が必要だったが、今回は一回の計測で条件をクリアーできた。多分、徐々に歯医者の環境に慣れてきたからだと思われる。抜歯の手順はほぼ前回と同じだったが、一つ前回と違ったのは、抜歯前に痛み止めの薬を服用するように言われたことだ。これはおそらく抜歯する歯が下顎の親知らずだったからだろう。しかし、この薬の効果もあったのか、抜歯後の痛みはほとんど感じなかった。次回は、再び一ヶ月後にワイヤーの調整と歯のクリーニングを行うとのこと。
今の時代、YouTube等でさまざまな分野の専門家の解説を聞くことができるが、歯科矯正も例外ではない。やはり、自分が治療を受けていると、日本と比べて自分が受けている治療がどうなのかということが気になる。W医師の矯正治療の手順を、YouTube等で見る日本の専門医の解説と比べると、手順は基本的に同じか、もしくはW医師の方がより慎重にやってくれているような感じがしている。
ここまで中国で矯正治療を受けての感想だけれど、言葉の問題さえクリアーできるのであれば、医療レベル的には中国で歯科治療を受けるのは全く問題ないと思う。むしろ、日本で自由診療となるような治療であれば、中国で受けた方が若干割安感があり、お得かもしれない。
中国語学習
単語と例文の暗記(10分程度)
2022年6月13日月曜日
【日記】2022年6月12日(日) 、「チャーミーグリーン度」が高い中国人夫婦
中国語学習
2022年6月12日日曜日
【日記】2022年6月11日(土) 、今年の卒業式はオフライン、バイオハザード実験室のような荷物受け取り所
今年は学院(日本の学部に相当)単位での卒業式をオフラインでやるようだ。赴任後の2年間はコロナの影響でオフラインでの卒業式は行なわれず卒業生の指導もしていなかったので、まだ職場の卒業式に一度も参加したことがない。卒業式への教職員の参加は任意らしいが、今年は卒研生の指導もしたことだし参加しようかと思っている。それで日程やその他の詳細を調べていたところ、どうやらドレスコードがあるようだ。男性は、白もしくは淡い色のシャツ、濃い色のズボン、濃い色の革靴を着用とのこと。
最近、外国から中国に送られてくる荷物の防疫管理が非常に厳しくなっており、発送から半年以上経過しても届かないという話を頻繁に聞く。今日、同僚の一人が、外国から送られてきた郵便物のピックアップポイントの写真を撮影してWeChatモーメンツに流していた。
写真から受けるピックアップポイントの印象は「バイオハザード実験室」そのものだった。立地も市街地から遠く離れた周りに人がいない場所で、建物はプレハブ。そこで、防護服を来た係員が念入りに全ての荷物に消毒液を振りかけている。消毒液を吹きかけられた荷物は、病院で見かける滅菌庫みたいなロッカーに一つ一つ収納されている。
「滅菌ロッカー」は建物の内側と外側から開閉できるようになっており、防護服を来た係員が建物の内側から消毒された荷物をロッカーに入れて内側から蓋をし、受け取りに来た人は外側のドアを開けて荷物を受け取るというシステムのようだ。その同僚は、海外から送られた荷物がなかなか届かないので、あちこち問い合わせているうちにこのピックアップポイントに行きついたらしい。
中国政府は外国から来る荷物に付着したコロナウイルスが感染源の一つだという主張をしており、この厳重な荷物の防疫管理もそれに関係したものだと思われる。ただ、外国からの荷物が感染ルートになっているという考えには賛否両論があるようだ。いっとき、外国から輸入された冷凍食品や加工肉からコロナウイルスが検出され、その食品を販売していた店舗が封鎖されるという状況がうちの近所でも何度か発生していたが、最近は水際で確認していることになっているのか、そういう話をあまり聞かない。
中国語学習
単語と例文の暗記(10分程度)
ピアノ練習
SimplyPiano、中級III
2022年6月11日土曜日
【日記】2022年6月10日(金) 、物議を醸す科学研究スクープ、自らの研究成果を客観的に見つめることの必要性
中国語学習
2022年6月10日金曜日
【日記】2022年6月9日(木) 、高考後の勧誘活動開始、1年越しのひらめき
中国の大学入学共通テスト「高考」が昨日で終了した。これが終わると大学では、成績優秀な学生に入学してもらうための「勧誘合戦」が始まる。中国の他の大学の様子を知らないので、もしかすると北京や上海の一部の超有名大学では事情が異なるかもしれないが、うちの職場では高考後の受験生の勧誘はかなり大規模に行なわれる。
例えば、各地で開催される大学説明会に教員が参加して勧誘のためのプレゼンをしたり受験生の質問に答えたりする。大都市で行なわれる説明会以外に、地方出身の教員は、自分の地元で勧誘活動を行うことが推奨されている。去年まではコロナの影響で、勧誘活動が制限されていたけれど、今のところ今年はフルに「オフライン」での活動が行なわれるようだ。
今日も引き続き、秋学期に行う講義の準備を進めた。今の職場は、突然仕事が降ってくることが頻繁にある上に、それが重大案件だったりすることが多いので、予測できる仕事は早め早めに進めておくのが吉である。
今日は、昨年使った講義スライドを見直しているときに、一部説明が甘かったところに気づいて、教科書に戻ってもう一度考え直していた。そうすると、昨年スッキリと説明できなかった項目について、非常に明快な説明がふと頭に浮かんできた。
昨年はこの部分に関しては英語の教科書をネタ本に使ったのだけど、その教科書の説明が「定性的」だったので、講義でも教科書と同様の定性的な説明をするにとどまった。同じ項目について、最近出版された日本語の教科書をみると、英語の教科書とは若干異なった視点から数式が書き下されており、なんらかのヒントになりそうだった。しかし、昨年はすぐに理解できず、講義には活かせなかったのだ。
今日、1年ぶりにこの項目について日本語の教科書に目を通したら、パッと頭の中に光が射したように突然理解できたのだ。日本語の教科書というのはページ制限があるのか、多くの場合、数式の解釈に使われている言葉が少ない。なので、ロジックが数式に凝縮されすぎていて読み解けないということがしばしば起こる。私みたいな数理音痴の天文学者が物理系の教科書を読んでいると、かなり後になってから突然ハッと理解できるということを時々経験する。何はともあれ、今年の学生に良い説明が提供できそうで良かったと思う。
中国語学習
単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)
ピアノ練習
SimplyPiano、リードシートIII
2022年6月9日木曜日
【日記】2022年6月8日(水) 、暴風雨警報でも続行される大学入試、人間関係の可干渉性
相性の良い人を「波長が合う人」と言うことがある。これはコヒーレンスの概念を日常で使っている例だろう。(シリーズ現代の天文学、宇宙の観測IIー電波天文学より)
コヒーレンス(可干渉性)が維持されるためには、放射源と放射メカニズムが共通であること、雑音が少ないこと、等々が必要であるが、人間どうしも、出身地や出身校が同じだと相性が良い(波長が合う)ということはあるだろう。「雑音」は人間関係に置き換えた場合、どういう事柄が対応するだろうか。
中国語学習
ピアノ練習
2022年6月8日水曜日
【日記】2022年6月7日(火) 、普通高等学校招生全国統一考試(高考)初日、大学教員と高考の関わり
中国語学習
ピアノ練習
2022年6月7日火曜日
【日記】2022年6月6日(月) 、怪しい出どころの科学ニュース、手数料現金払いへ向けての準備
朝、ネットニュースの見出しを眺めながら朝食をとっていたら、探査機「はやぶさ2」が地球に持ち帰った砂から複数のアミノ酸が見つかったという記事が出ているのに気がついた。本当だとしたらとても興味深い結果だと思う。しかし、どうもこのニュース、出どころが「妙」なのだ。記事の本文を見ていると「成果は近く論文で公開される見通し」などと書かれている。つまり、まだ成果が正式には発表されていないようなのだ。
では、研究チームが、最近流行の「大発見報告記者会見」を行ったかというと、そうでもない。つまり、どこかから情報が漏れて、新聞社が勝手に記事にした(スクープした)ということらしい。最近の科学の大発見報道は、なんだか歪なものが多いような気がする。
私は個人的に、「大発見記者会見」は科学の健全な発展を阻害するものであり、やるべきではないと考えているが、報道機関による「スクープ」も相当に問題なのではなかろうか。事件事故ならスクープによって得られる社会的なメリットがデメリットを上回るということはあるかもしれない。しかし、科学研究の場合、スクープによって専門知識のない記者が成果を最初に世に出すことは、研究活動そのものの破壊にすらつながりかねないと思う。
さて、今月末にパスポートの更新のために広州まで出かける予定だ。日本のパスポートの更新手数料は、どういうわけか支払い方法が「現金払いのみ」なので、現金を用意しなくてはならない。中国で生活していると、現金は何か特殊な状況が発生しない限りまず使うことがない。中国で生活し始めて2年半ほど経過して、初めてその「特殊な状況」が発生したことになる。その原因がIT後進国である我が母国の「パスポート更新手数料」であるところが本当に嘆かわしい。
現金を下ろすためにはATMに行かなくてはいけないが、最寄りのATMの位置を地図アプリで検索してみたところ、どうやら銀行支店の中に設置されているようだ。今日は朝から土砂降りの雨で、自転車しか足がない私はカッパを用足に出る必要があるのだけど、まさかずぶ濡れのカッパを来た状態で銀行支店の中に入っていくわけにも行かず、仕方なく現金調達は延期することにした。まったく、パスポート更新手数料のために、ずいぶん無駄なエネルギーを使わされている。
中国語学習
単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)
ピアノ練習
SimplyPiano、リードシートIII
2022年6月6日月曜日
【日記】2022年6月5日(日) 、明日に備えてPCR検査、例文暗記用のアプリを探索
今日は三連休の最終日。連休ということで二日間PCR検査に行かなかったが明日は出勤なので今日中に検査を受けておく必要がある。街全体としてはコロナ規制は緩和されつつあるが、今のところ職場の入構に際して48時間以内のPCR検査陰性証明が要求されるルールに変更はないようだ。夏休みで学生が全員キャンパスからいなくなる時期までは現行ルールのまま行くような気がしている。
職場以外の公共の施設では72時間以内の陰性証明が要求される場合が多い。一番重要なのはおそらく病院だろう。救急外来で72時間以内の陰性証明が提示できなかったために処置が遅れて命を落としたというニュースを何度か目にした。なので、休みの日であっても72時間以内の陰性証明だけは維持するように心がけている。
中国語の例文を毎日少しづつ暗記しているという話は日記にも書いたことがあるが、例文を暗記するときに今のところ「究極中国語」という学習アプリを使用している。このアプリ、とても良くできていて、一度暗記した単語であっても、しばらく時間が建って、そろそろ忘れたのではないかという絶妙なタイミングでまた確認の出題をしてくれる。この機能がとても良くて、効率よく記憶を定着させることができる。
ただ、究極中国語はとても良いアプリなのだけど、一つ問題があって、それは例文を自分で追加できないことだ。究極中国語の例文は、語学の本で想定されがちな典型的な場面、例えば、日常的な挨拶、レストラン、空港、ホテル、病院等での会話に限られているので、中国で生活や仕事をしている立場からすると、例文で扱われている場面が旅行者視点に偏りすぎているのだ。
そんな訳で、何か例文暗記に使えそうなアプリを探していたところ、「WordHolic」というアプリに行き着いた。少し試してみたが、そこそこ使えそうな感じだ。テキスト読み上げ機能で例文を読み上げてくれたり、パソコンからのデータ編集が可能なようだ。あと継続復習機能(忘却曲線対応)があるのも良い。また、登録した単語のピンインを自動でコメント欄に入れてくれる機能は中国語学習者にとっては非常に便利だと思う。
中国語学習
単語と例文の暗記(40分程度)
2022年6月5日日曜日
【日記】2022年6月4日(土) 、三連休でリフレッシュ、つながる中国語文法
連休二日目。週末が3日あると、いつもよりもゆったりと時間が流れている感じがする。ロシアの前職場では年二回、一ヶ月以上のバケーションをとるのが当たり前だったので、当時は三連休なんて休みのうちに入らなかったけれど、中国に来てからはなかなかの過密スケジュール具合なので、3日の連休でもホッとする。
以前の日記にも少し書いたと思うが、毎日のルーティンとして、少しづつ中国語の例文を暗記している。目下「究極中国語」という名前のiOSアプリを使って暗記しているのだけど、アプリの記録によると、完全に暗記が完了した例文が約300、学習中のうろ覚えのものが約300ということなので、トータルで、だいたい600文くらいの例文がなんとなく頭の中に入っていることになる。
中国に来る前、ロシアに住んでいたときには、生活していくために当然ロシア語を学習していた。あのときも現在の中国語学習と同様に、とにかくひたすら実用上必要な例文を書き留めては暗記していたのだけど、ある日ふと思い立って文法書を読んでみたところ、ずいぶんと例文暗記の見通しがよくなったことを記憶している。
そこで、中国語でもきっと同じ効果があるだあろうということで、適当な文法書を見繕って、ここ一週間ほどの間に少しづつ読み進め、ようやく昨日一冊全てを通読した。読んだ文法書は「つながる中国語文法 Kindle版、林松涛 (著)」である。
ある程度の量の例文を暗記してから文法書を読むと、今まで力技で丸暗記していた状態だったのが、文の形に理由付けが行なわれるために、とたんに見通しが良くなる。ただし、これが何故か、私の場合は逆の順番だとうまくいかない。文法を知ってから例文を覚えていけば、最初からスムーズに暗記が進みそうなものだが、全くそうはならないのだ。
なぜかというと、頭の中が真っ白な状態だと、そもそも文法書がつまらなすぎて内容が全く頭に入ってこないのだ。私の個人的な意見ではあるが、やはり言語というのは、最初に言葉ありきで、暗記が断片的だろうが理屈があろうがなかろうが、何でも良いので、まず例文をひたすら暗記することから始める方が良いようだ。
さて、上記の文法書、中国語文法の構造を一つのマインドマップとして視覚化していて、文法の全体像を捉えやすくしているという点でユニークだと思う。多少偏見が入っているかもしれないが、文法書の著者が日本人だと、内容がやたらと理屈っぽいというかマニアックというか、言語のユーザーの便宜よりも、言語学の専門家の目を気にしながら書いているのではないかと思わせる文法書になりがちな気がする。
この文法書の場合、著者が中国人のネイティブで、ネイティブ話者の視点から従来の文法書を見つめ直して、言語ユーザーのニーズに寄り添う形で解説が加えられている。この観点から、言語マニアではない普通の中国語学習者にとって助かる内容になっていると思う。フォーマットが固定されたタイプの電子書籍で、なおかつ見開きがワンセットになっている体裁なので、大型のタブレットで読む必要があるだろう。
中国語学習
単語と例文の暗記(45分程度)
2022年6月4日土曜日
【日記】2022年6月3日(金) 、今日から端午節の三連休、例文暗記は楽しい
中国語学習
ピアノ練習
2022年6月3日金曜日
【日記】2022年6月2日(木) 、卒業旅行のシーズン、中国の電子書籍市場
中国語学習
2022年6月2日木曜日
【日記】2022年6月1日(水) 、無料PCR検査場に現れた有名芸能人、ひさびさの顔パスでの入構
2022年6月1日水曜日
【日記】2022年5月31日(火) 、こんがらがる漢字の記憶、外国人教員が中国で講義を行う困難さ
中国に住んでいると、麺の意味で「面」という漢字に出くわす頻度があまりにも高いので、最近「麺」が出てくると「あれメンってこんな漢字だったっけ?」と思ってしまうことがある。「週」と「周」も同様である。
相変わらず2日に1回、PCR検査を受ける日々が続いている。今朝は、無料検査場でPCR検査を受けた後、その足で職場に行くつもりだったのだけれど、空が不穏だったので一旦自宅に引き返した。これが正解で、すぐに雨が降ってきた。この季節の中国ベイエリアはいつ雨が降ってきても不思議ではない。
今朝の不穏な空 |
Twitterを眺めていたら、雲南省の大学で教員をされている日本人の方が「提案した講義が認可されずティーチングが始められない」と嘆いておられた。認可されなかった主な理由は「使用言語が英語であること」「講義のレベルが(非物理系向けとしては)難しすぎること」の2点とのことだった。
うちの大学も英語で教える新講義科目の認可と、初めてティーチングをする教員の研修はかなり厳しい。初任者研修を通った後、既存科目(の一部)を2-3学期くらい英語で教えて、学生や同僚からポジティブな評価をもらって実績を作って、ようやく新講義科目を担当できる、みたいな感じである。
研修自体もそこそこ大変で、学期に4-5回の研修会への参加と18時間の講義参観を経て、最後に審査付きの模擬講義を行ってそれに合格しないといけない。審査は厳しく、半数程度は不合格となり模擬講義のやり直しを食らう。いずれの段階でも外国人教員には厳しい判断が下されることが多いようだ。
「英語の講義をもっと認可してほしい」という要望は外国人教員から出るのはもちろんだが、中国人教員からも同様の要望がかなり出ている。しかし、なかなか英語の講義が認可されないのが現状である。この傾向は、特に学部の講義で顕著である。原因として「中国語での教育を重視する」という基本的な考え方が政権上層部にあるという噂は聞くが、本当のところは良くわからない。
しかし、実際に学部生を英語で教えてみると、案外評判が良かったりするし、学生も外国人の講義を歓迎してくれる雰囲気が強いように感じる。つまり、潜在的には、英語の(というか、外国人教員の)講義の需要は高いように思える。まぁ、需要があるからと言って供給が増えるかというと、そうではないのがこの国の実情ではあるが。
中国語学習
単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し
ピアノ練習
SimplyPiano、中級III