2021年9月30日木曜日

【日記】2021年9月29日、局所的繁忙期が一段落、理論家による学部天文学講義、ブラック企業をやめられない理由

午前中に講義がある日なので6時前に起床。体内時計の調整のためにバルコニーに出て10分ほど日光浴をして日課の中国語の学習を済ませてオフィスへ。朝起き抜けに体操しているときに自然と「月月火水木金金」を口ずさんでいて、若干無理している自分がいることに気がついた。多忙続きなので丸々国慶節を休みにはできないが、連休中に、ぼけっとする時間は少し作りたい。

振替平日が入ったために過去4日間の間に6時間の講義をこなすという怒涛のスケジュールだったがなんとか終了。講義室で話をして学生とコミュニケーションを取ること自体は楽しいのだけど、とにかく準備が大変。博士課程の学生が相手なのでしっかり準備しておかないと、いきあたりばったりでアドリブで話すというわけにもいかない(かなりアドリブで話している気もするが)。とにかく、局所的繁忙期を上手く乗り切れてよかったというのが今の感想。年末にはさらなる大波の繁忙期が来るので、国慶節の間に講義準備の貯金を作って、後半はゆとりを持って仕事に望みたい。

夕方、学部生の卒検の打ち合わせを行った。天文学の講義を履修済みとのことである程度の知識を前提として話していたのだけど、どうも話が噛み合わない。講義で習った内容を確認したら、観測関係の基本事項をほとんど習っていないということが分かった。うちの天文学の教員は理論系が多いため、観測の基本的なことは省略してしまう人もいるようだ。

以下の記事を見ていたら、ブラック企業をやめられない理由の1位は「転職活動が不安」とのこと。ブラック企業をやめられないくらい恐ろしい転職活動を研究者は何度も強いられる。今の職場で5ヶ所目だけど、まぁ、職場を変わるのは毎回猛烈なストレスよね。私の場合、転職の度に住む国が変わっているというのもあるけれど。

参考リンクJ:ブラック企業を辞められない理由 「生活が困窮する」や「家族を不安にさせる」を抑えた1位は

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年9月29日水曜日

【日記】2021年9月28日、風邪をめっきりひかなくなった、ひたすら講義の準備、観測準備、コロナ対策の税金還付

国慶節前の連勤が続いているが、以前はこういうときに限って風邪をひいていた記憶がある。コロナ禍の行動規制が行われるようになって以来本当に風邪をひかなくなった。いろいろと不便なことも多い規制だが、風邪をひかないのはかなり大きなメリットではあると思う。コロナ禍が収束して、行動規制が解かれたら、また以前と同じペースで風邪をひくようになるのだろうか。

今日も今日とて、ひたすら講義の準備。学生の質問に対して少し深堀りしたコメントを返そうと思って、コメントの裏付けとなる論文を読んでいたら、あっというまに時間が過ぎてゆく。あまり準備に凝りすぎると時間が足りないが、手を抜きすぎるといい加減な講義になってしまうので加減が難しい。

某望遠鏡で観測する予定なのだけど、ティーチングが忙しすぎてゆっくりと観測について考える時間がとれない。同じ研究グループのポスドクさんが手伝ってくれるとのことで大助かり。うちの大学の研究業績の評価では筆頭著者とコレスポ著者は同格扱いなので、ポスドクさんや学生さんに筆頭著者になってもらって、自分はコレスポをやっておけばお互いウィンウィンで仕事ができる。

夕方、8月に申請した高度人材向けに行われる税金控除手続きのステータスを確認したら書類審査をパスして返金のプロセスに入ってることが確認できた。この税金控除はコロナ禍で発生する出費に対応する政策らしい。かなりまとまった金額が還付されるのだけど、今帰国すると還付してもらった金額以上がおそらく必要。なかなか大変な時代だ。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2021年9月28日火曜日

【日記】2021年9月27日、十分な睡眠と朝の日光浴、土日連勤後の月曜日、教員に労いの言葉をかけてくれる学生さん

中国に来るまでは、土日は休みになる慣れ親しんだ制度の中で生活していたので、自然と一週間単位で疲労と回復の収支を合わせるようにスケジュールを作っていた。しかし、中国には振替平日があるので、一週間を単位として生活のリズムを作っていると、振替平日のときに大きなストレスを感じてしまう。

中国で2年ほど働いた結果、この労働環境の中では1日を単位として疲労と回復の収支をゼロに持っていくべきだと考えるようになった。その日の疲労を翌日までに回復させるには、やはり睡眠ということで、とにかく十分な睡眠時間を確保することをまず心がけている。あと、もう一つ疲労回復に役立っているのが朝の日光浴だ。


コンディショニング技術を改善するために睡眠に関する本をいろりお読んでみたところ、夜眠くなることと、朝日光を十分に浴びることには強い相関があるそうだ。そこで、毎日起きてから1時間以内に外に出て軽く運動しながら日光を浴びることにしている。どうも、この習慣が睡眠のリズムをキープすることにかなり上手く効いているように思う。今週末も土日月と連勤だったが、上手くコンディショニングできているので、とくに大きなストレスなく仕事している。

しかし、中国の学生さんというのは、教員に対してよく気を使ってくれる感じがする。今日も講義が終わった後に「振替平日でスケジュールがタイトな中、講義を準備をしてくれてありがとうございます」というメッセージを送ってくれた学生さんがいた。まぁ、中国のこういう状況をみたときに、日本人からは、文化的背景や国家体制の違いからそういう態度になるのだろうみたいな意見が必ず出るが、言われる方としては悪い気分はしないし、学生も損するとは思えないので別に良いんじゃないかとも思う。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年9月27日月曜日

【日記】2021年9月26日、振替平日で日曜日も大忙し、学生の反応が良かったので良しとしよう

今日は日曜日だけれど中国では国慶節の連休を作るための振替平日で、うちの職場では水曜日のスケジュールが適用される。水曜日は講義する日なのでいつも通り出勤し、予定通りに午前中に講義をこなした。明日はカレンダー通りに月曜日なのだけど、月曜日も私は講義日なので、2日連続で講義しなくてはいけない。間にインターバルがないので予め講義の用意をしておかないと間に合わない。ここ数日忙しかったのはそのためだ。

講義の後、雑務を大急ぎで済ませ、すぐに次回の教材準備にとりかかった。予めある程度の内容は用意していたのでなんとか準備を終了することはできたのだけれど、講義中に出た学生の質問に対して深堀りした話をするためのスライドなど、いつもはインターバルの日に作っている教材が作りきれなかった。まぁイレギュラーな日程なのでこれはしょうがない。

今日は、試しに少し発展的な内容を講義に入れてみたのだけど、学生さんたちの反応がとても良かった。大学から教えるように言われている項目はあるのだけど、それだけやっていると退屈な内容になってしまうので毎回興味を持ってもらえるように努力はしている。上手くいったり、いかなかったり結果はいろいろではあるが。

しかし、今学期はティーチングが忙しすぎて、研究をなかなか進めることができない。まぁ、できる範囲で、できることからやっていこうと思う。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年9月26日日曜日

【日記】2021年9月25日、休日出勤、ひたすら講義の準備、日本のお米、中国語の専門用語

今日は土曜日だけれど出勤するために平日と同じ時刻に起床。明日が振替平日で講義日なので今日は職場に行ってその準備をせねばならない。

職場に来てみたら今日は平日なのかと勘違いするくらい同僚たちがオフィスに出て来ていた。明日が振替平日なので講義の準備に出てくる人が多いのが理由の一つだと思うが、某面接の予定が組まれていることのもう一つの理由だと思われる。学期中は講義の都合で各種面接を平日にスケジュールできない場合が多く、土曜日が面接日になることが多い。

午前中はと明日講義する内容のおさらいをやって、午後はさらに先の講義内容の準備を進めた。コマ数が多い講義科目なので準備が本当に大変。国慶節中に少しストックを作りたいところ。

Twitterを見ていたら、日本のお米が美味しいのは日本の炊飯器の性能が良いことよりも、米そのものが美味しいからだという話を見かけた。以前、私は日本で食べるお米が美味しいのは「炊飯器」の性能の違いが大きいからだと思っていたのだけど、一度香港で買った安物の炊飯器で日本の米を炊いてみて以降認識が変わった。結局のところ、日本の米は安物の炊飯器で炊いても美味しい。

講義で使うスライドを作るとき、学生さんが分かりやすいように新しく出てくる英語の専門用語にはできるだけ中国語を添えることにしている。このような作業をしているうちに、私の中国語の専門用語のボキャブラリーが急速に増えている。

英語の専門用語の中国語訳を色々見ていると、もとの英単語が持っている意味が上手く漢字訳されていて頭に入りやすいものが多いと思う。日本語のように英語の専門用語をカタカナ表記で言語に取り込むことにも英語との親和性を考えると一定のメリットはあると思うが、一つの言語世界の中だけで生きている人にとっては中国語方式の方が良いような気もする。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III、オールド・ラング・サイン(スコットランド民謡)

2021年9月25日土曜日

【日記】2021年9月24日、大雨、また振替平日、国慶節近し、健康診断の申し込み、英語を話さない学生さん

9月下旬ぐらいになるとそろそろ中国ベイエリアは乾季に入る時期なのだが、どういう訳か今年は未だに雨が降る。昨日は退勤時に嵐のような大雨がふり、傘がさせないレベルの暴風雨だったので職場に常備しているレインコートを着て帰宅。リュックカバーを被せていたのにも関わらず鞄の中身がずぶ濡れになっていた。

今週の日曜日は振替平日で水曜日となる。やっと金曜日、明日は土曜日だと思ったら、どういうわけか、その次が水曜日だとなかなか辛いものがある。一週間単位で疲れの収支を合わせていると中国ではペースが乱れる。その日の疲れはその日のうちに癒やすような生活が中国向き。

「国慶節はどうするの?」と同僚に聞かれたので「8割ほど講義の準備をして、2割休む」と答えたら哀れみの表情を浮かべられてしまった。まだ秋学期は先が長いので、ここで貯金を作っておきたいところ。休み中の静かな職場でのんびり仕事するのも実はそんなに悪くない。

職場で大学附属病院で行われる年末の健康診断の申込みが回ってきた。今の職場は、過去に働いたどこの職場よりもしっかりと外国人スタッフの健康管理をやってくれる印象がある。「しっかり働いてもらうためにはまず健康から」みたいな意識が感じられる。

うちの学科に、本当に全く一言も英語を口に出さない大学院生が一人いて、私は全く意に介さず毎回その学生が発表する度にしつこく英語で質問するのだけど、最終的に必ず誰かが通訳に入る結果になる。しかし、2年近くに渡っておそらく百回以上質問しているのにも関わらず、一言も英語を発しないというのは逆になかなかの根性なのかも。

外国人教員としての立場的な問題もあるし、英語を話したがらない学生に英語で話すことをどこまで強く求めるかはなかなか難しいところではある。実際のところ、英語を全く話せなくても中国だと大学院修了後のキャリアはいろいろ存在するから、なおさら。研究者を目指すなら厳しいだろうけれど。

旅行系ユーチューバーおのださんの動画を見ていて色々昔を思い出した。外国に住んでいて、出張の時に日本で乗り継ぐ時に入国せずに空港で一瞬味わう日本の空気の、愛しいというか寂しいというか切ないみたいなあの感覚。なかなか言葉で表現しにくい。

参考リンク:数時間だけ日本上陸!ラウンジで食べまくりユナイテッド航空でグアムへ!


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2021年9月24日金曜日

【日記】2021年9月23日、繁忙期、ピアノ練習、古い天文月報の記事

中国独特の制度である「振替平日」の巡り合わせが悪く、次の日曜日から講義日が連続するため、 今日から来週水曜日にかけてのスケジュールが非常にタイト。こういうときは早寝早起きするに限る。しっかり寝ていれば案外なんとかなるもんだ。

今日は講義のない日なので、6時に起きて中国語学習とピアノ練習のルーティンをこなしてから8時半過ぎに出勤。どんなに忙しくても、趣味の時間が全くとれないような生活は何かが狂っていると思っているので、中国語学習とピアノ練習の時間はできるかぎりとるようにしている。出勤後は退勤時間まで講義の準備を進めた。

講義の準備の途中、つい色んなことに興味が出てきて「脇の情報」を調べだしたりしてしまいがちなのだけど、そういうことをしているとたちまち時間が溶けていってしまう。好奇心をある程度抑えながら準備を進めなくてはいけないところがなかなか難しい。

講義作りのために教科書の記述を深堀りできるような資料を検索していると、70年代に書かれた天文月報の記事が検索結果にひっかかってくることがよくある。この時代の古い記事には良記事が多いように思う。これを公開してくれている日本天文学会に感謝。

参考リンク:天文月報バックナンバー

今日は学会でパワハラまがいの酷いコメントがあるという話でTwitterが盛り上がっていた。日本の研究者の社会がギスギスしてきているのか、パワハラの基準が厳しくなってきているのか。学術研究というのは根っこのところは楽しいものであるべきだと思うのだけど。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III、オールド・ラング・サイン(スコットランド民謡)


2021年9月23日木曜日

【日記】2021年9月22日、怒涛のスケジュール、スッポカサれた打ち合わせに気が付かず、さっさと就寝

今日は午前中に講義を行う日なので8時前に家を出て8時半までにはオフィスに到着。講義スライドを見直して小道具を揃えて教室へ。先週から祝日と振替平日が変則的に割り込む日程が続いており、講義の準備が大変。今回は、振替平日の割り振りに運がなく、講義日が連続スケジュールが続いており、ギリギリの準備が続いている。今週末から来週にかけて、4日間で6時間の講義をするという詰め込まれ具合で、初めて開講する講義を中身を考えながら教えている身としてはかなり辛いものがある。おそらく、今週から来週にかけてが今学期中で一番厳しい日程だと思われるので、なんとか気合一発乗り切りたいところ。

今学期私が担当している講義は、博士課程から天文学を始める人向けの天文学の入門的な知識を教える内容なのだけど、学部の天文学の講義とは違って、学生さんたちが既に理工系の様々な分野で修士号を取得している人たちなので、基礎的な内容を話していてもその後に続く議論が高度になりがち。今日は、「パーセクの定義」の話が膨らんで1AUの計測方法の話になり、そこから金星大気の電磁波反射の波長依存性とかの議論が始まり、気がついたらかなり深い議論になってしまった。パーセクの定義だけで90分があっという間。

講義の後は、ひたすら次の講義の準備を進め毎日。そういえば、今日は学部生と卒検の打ち合わせをする日だったのだけど、講義の準備で忙しくて約束の時間が過ぎてからスッポカされたことに気がついた。こちらの件も手抜きはできないのだけど、まぁ、とにかく全方位的に忙しい。

自宅の壁にホワイトボードとして使えるシートを貼ってみたら凄く良い感じだ。不要になったときに剥がしても跡が残らない特殊な両面テープが付属していて(まだ剥がしていないので本当に跡が残らないかどうかは不明だけど)、マグネットもくっつく。これで家での教科書読みが捗りそう。

壁に貼ったホワイトボードシート

今週は、日曜日が振替平日となって授業があるので、土曜日は当然その準備をせねばならず、土日はフル稼働になりそう。こういうときは、とにかく早く寝るに限りる。という訳で、21時に就寝。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)


2021年9月22日水曜日

【日記】2021年9月21日、中秋節、飛び交う時候の挨拶、28才の博导、巨大红包

中秋節の連休最終日。三連休のうち2日働いたので、連休と言っても通常の週と労働料はあまり変わらない。今学期は大変な講義科目を抱えてしまっているので、まぁ、しょうがないといえばしょうがない。

そういえば、日本の大学には「祝日でも月曜日は授業する制度」があるそうだ。これ、中国の振替平日よりもメンタル的にキツそうな気がする。中国の振替平日場合、国全体が平日になるのでまだ諦めがつくが、社会全体は祝日で休みなのに大学だけが講義を行うというのはちょっと無理があるような気がしないでもない。

今日は中秋節とのことで、WeChat上に時候の挨拶が飛び交っている。中国の学生さんたちは教員にマメに挨拶を送ってくれる。長く中国で教員をやっていると、きっとものすごい数の時候の挨拶が学生や卒業生から届くと思うのだけど皆さん返事はどうしているのだろうか。


中国の科学ニュースを見ていたら、杭州の方にある西湖大学で、最年少の「博导」(博士課程大学院生の指導教員)が誕生したそうだ。28才とのこと。UCLAから今年の4月に中国に移籍した人らしい。この年齢だと、下手すりゃ、年上の院生を指導する場合もありそう。

参考リンク:西湖大学最年轻博导来了丨93年出生的他,想创造属于中国的“追光”纪录

しかし、スター研究者が必ずしも北京や上海のトップ大学にだけに集中せずに、かなり色んな大学に分散するところが中国の良いところの一つだと思う。

中秋ということで、ディレクターが職員全体グループチャットに「巨大红包」と投下したため通知音が鳴り止まない。

今日は夕方四時過ぎまで仕事して早めに帰宅。明日は午前中に講義する日なので、また早起きだ。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III、オールド・ラング・サイン(スコットランド民謡)


2021年9月21日火曜日

【日記】2021年9月20日、休日出勤、オーサーシップ、親ガチャ、黒板で勉強

連休の中日だけれど、連休明けの水曜日の午前に講義があるので今日辺りからボチボチと準備開始。とはいえそこは連休なので、平日よりも少しのんびりと朝をすごし、30分遅れぐらいで出勤。

最近は学生とコミュニケーションを取りながら、学生の理解度を確かめつつ毎回講義の内容を調整しているので、以前に準備していたスライドを大幅に作り直すことも少なくなくかなりの仕事量になってきている。もう少し手を抜いた方が良いのかもしれないが、どこで手を抜けばよいのかがよくわからない状態。講義改善のため新しい作業を付け加えることばかり思いつく

ここ数日Twitter上で論文のオーサーシップが盛んに議論されているようだ。研究の基礎となるデータを提供したのにも関わらず共著者として名前を論文に入れてもらえなかったという人のツイートがきっかけらしい。そこそこ時間を割いて作業したのに著者に入れてもらえなかったという経験は私も何度かあった。私の場合は、その研究の責任者とは金輪際もう二度と関わらないと決めてそれ以上は気にしない。関わっても時間の無駄。

問題のツイートの背景にある細かな事情は分からないが、私もポスドクを卒業するまでは命を削って論文書いているみたいなところがあったから、論文1本増やせない原因を作られた相手に対する恨みは良く分かる。


オーサーシップの話以外にも、「親ガチャ」という言葉がここ最近Twitterで流行っているようだ。生まれの不公平をガチャガチャに例えて「親ガチャ」っていうようだ。しかし、例えるなら麻雀の「配牌」方が人生に近いのかなぁなどとふと思った。とても上がれなさそうなバラバラな配牌から「国士無双」を上がるみたいな人生を送る人もいるわけだし。

夕方以降、講義の準備に少し疲れてきたので、気分転換にオフィスの黒板に落書きしながら講義とは関係ない物理学書を読むなどしていた。黒板を使って勉強するとノートを使うときよりも集中できるような気がする。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2021年9月20日月曜日

【日記】2021年9月19日、中秋節の連休開始、ぼーっとした時間、中国式の火の通った寿司

今日から中秋節の三連休が始まった。振替平日やら講義準備の日曜出勤やらでしばらく連勤が続いたけれどようやく一息つける。とはいっても連休明けにすぐにあれこれと仕事が立て込んでいるので、私の場合は完全に休めるのは一日だけだ。まぁ、それでも最近は体のコンディショニングがそこそこ上手くいっているので、一日休めば、だいたいフル充電になる。

午前中にパソコンを開けて職域のSNSグループのメッセージを確認していたらそのまま仕事を始めてしまいそうになり慌てて中断。仕事から離れてぼーっとする時間は意識して作らないといつまでも作れない。

いつも通りの中国語学習のルーティン、ピアノの練習、トレッドミルでの運動をこなして、あとは囲碁アプリで軽く囲碁を打ったり、講義とは関係ない分野の教科書を開けてノートに数式を書きなぐってみたり、普段の仕事からは完全に離れた無為な時間を過ごした。

祝日ということで夕食はお寿司の出前をとった。中国のお寿司は火が通ったネタが多いが、アラカルトで日本風の生魚のお寿司も加えてちょっと豪華な内容にしてみた。中国風の火の通ったネタも味は美味しい。第一、火が通っているので衛生的に安心というメリットも有る。あと、火が通っている中国式の寿司だと赤ワインなんかでもOKだったりするので、酒選びが楽だったりもする。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III、オールド・ラング・サイン(スコットランド民謡)

2021年9月19日日曜日

【日記】2021年9月18日、振替平日で土曜日が月曜日、ミス発見でボーナスポイント、羽衣チョークホルダー、PCR検査

今日は振替平日で、本来は土曜日のところが月曜日に置き換わるので、通常通りに6時に起きて出勤。中国の学生も、振替平日となると今日が月曜日かどうか一瞬不安になる人がいるようで、講義科目のグループチャットに「今日、講義はあるんでしょうか?」という投稿があった。

出勤前にいつも通り究極中国語アプリで単語と会話文の暗記。究極中国語の「キャンパスライフ-師弟編」という教材は、全体的に語学教師とその学生の間の会話が想定されている気がする。時流に合わせて「理工系教員と大学院生」の間の会話を想定した例文をもっと入れてくれると嬉しいのだけど。

午前中、予定通り講義を行った。簡単に理解してくれるだろうと思っていた単元がなかなか理解してもらえなかった一方で、時間内に解ける人はいないんじゃないかと予想していた難しめの演習問題は解ける人が続出。いろいろ想定外である。日々学生に鍛えてもらっている。

私はどうも不注意で、講義の度に、黒板やスライドに計算ミスを発見されてしまう。符号が違ったり足し算引き算を間違ったり。というわけで、黒板やスライドに計算ミスを発見した学生には今日からボーナスポイントをあげることにした。

羽衣チョークを買ったらオマケで付いて来たチョークホルダーが使いやすくて気に入った。キャップ付きなので講義室に行くときにカバンに入れて持ち歩きやすいし、最後の最後までチョークを使い切れるので無駄がない。

羽衣チョークのチョークホルダー

福建省の方で感染者が出た関係で、急に全学で全数PCR検査を行うという知らせが来た。午後2時からとのことだったので、開始時刻の10分後くらいに検体採取会場に行った。長蛇の列だったが、手際が良いので案外早く終わる。

検体採取待ちの列

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(15分程度)

2021年9月18日土曜日

【日記】2021年9月17日、長い一週間、必死で講義の準備、会議すっぽかし、新入生と面談

金曜日の朝は通常だと「さぁ、今日一日仕事したら晩酌だ!」みたいな感じで、少し和んだ気分で朝を迎えるのだけど、今日に限っては明日が振替平日なので、まだ完全に週の真ん中気分だ。しかも、振替平日が月曜日扱いで、私は講義をする日なのでさらにヘビー感が増す。たった一日平日が増えるだけで一週間はこんなにも長く感じるものか。

本来は研究に多少気を回せるはずの金曜日だが、明日が振替平日で講義の日なのでとにかく一心不乱に講義の準備をすすめる。なんとか午前中で明日分の目処はたったが、午後からも問題演習の後に見せる解答のスライドに間違いがないかなど繰り返しチェック。私はとにかく計算ミスが多いので、自分で手計算した結果なんかは本当に危なっかしいくて何度も確認しなくてはいけない。

午後2時から研究グループの会議が始まると思って会議室に行ったら誰もいない。給湯室にいた同じグループの同僚に「誰も会議室に来ないけれどどうなってるの?」と尋ねたら「え、今週から午前10時始まりに変更したじゃないですか」との返事。そう言われてみて初めて時間が変更されていたことに気がついた。自分のカレンダーにもはっきりと10時からと書いている。講義の準備に没頭していてすっかり忘れていた。

グループ会議で新しく来た大学院生と打ち合わせする予定だったのがすっぽかした形になってしまい慌てて連絡をとったところ、急遽オフィスに来てくれることになり事なきを得た。新しい学生さんは英語が苦手だということで私との会話を心配していたらしいが、実際に一対一で会って話をした感じでは、十分に意思の疎通がとれることが分かった。非英語国の学生をそれなりの人数指導してきた経験から、この分だと英語で議論を繰り返せば3年の間にしっかりと話せるようになると思う。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2021年9月17日金曜日

【日記】2021年9月16日、まだ学期に慣れぬ体、講義で勉強、コーヒーブレーク、大湾地区科学センター

新学期が始まって急に忙しくなり、まだ体が学期中のペースに慣れていない感じだ。新しい講義科目を担当し始めたのだけど、周りの人の話を聞いていると、どうも私は少し力を入れすぎているような感じもする。まだ学期も始まったばかりだし、少しペース配分を考える必要がありそう。

今週は土曜日が振替平日になる関係で一回余分に講義の準備をせねばならず、今日はほぼ全日、次の講義の準備を進めた。前回の講義のとき、学生さんから「冒頭に問題演習の時間を入れてみたらどうですか?」と提案されたので、以前にもらった質問を基本に演習問題を作り、その解説のスライドを準備した。毎回、その時の状況で都度講義の内容を調整しているので骨が折れる。

ただ、講義の準備は大変なのだけど、基本的な知識を四半世紀ぶりくらいに丹念に見直していると、昔は理解しきれていなかったことが今になって理解できたりすることもあり、自分の勉強という観点から楽しさを感じることもある。講義で一番鍛えられるのは教える側なのかもしれない。

職場で「コーヒーブレーク」という名前がついたスタッフ交流のイベントがあり、人を集めるための企画が毎学期いろいろと登場する。今学期は、コーヒーブレークの時間を利用して誕生日を迎えるスタッフのお祝いをするようだ。

一昨年、中国宇宙望遠鏡の大湾地区科学センターという研究機関が発足し、本部が中山大学内に置かれているのだけど、どうやら私は中山大学天文学科と中国宇宙望遠鏡大湾地区科学センターの両方の職を兼任することになるらしい。特に給料が増えるわけではないが、論文を書いたときに両方の所属機関を明記せよとのお達しが来た。

この中国宇宙望遠鏡大湾地区科学センターは、かなり高額の給料でポスドクを雇用する予定になっている。現在、中山大学の天文学科と科学センターが入る建物が建築中で、来年完成するといよいよ科学センターも本格的に始動する予定となっている。高額のポスドク職にどういう人材が集まってくるのか興味深い。

夕方から土砂降りの雨。今年は乾季に入る時期が遅いようだ。退勤時間になっても振り続けていたので、仕方なくオフィスに置いていた雨合羽を引っ張り出して雨の中自転車を漕いで帰宅した。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し。

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III、オールド・ラング・サイン(スコットランド民謡)

2021年9月16日木曜日

【日記】2021年9月15日、手探りの講義作り、中秋節近し、月餅

例によって日の出時刻の10分後にバルコニーに出て日光浴と体操。朝はよく晴れている。講義がある日なのでこのまま午前中、雨が降らないでくれると嬉しい。

講義絡みで昨日同僚からもらったアドバイスから少し発展させた良いアイデアを思いついた。やはり睡眠は大切である。

今日は午前中に講義する日なので準備のため早めに出勤。オフィスで講義スライドの見直しや教室に持っていく道具の準備をして講義室へ自転車で移動。

今受け持っている科目は「博士課程向けの一般天文学入門」という趣旨なのだけど、未だに何を教えてよいの手探り状態。学部生向けの一般的な天文学の教科書はいろいろあるが、博士課程の学生が天文学の研究を始めるための基礎を学ぶという観点からはどれもしっくりこない。とりあえず、学部生に教えるような内容を講義しつつ、間に関連した天文学の話を差し込んでいるがなかなか難しい。

クラスの学生さんたちの意見を聞いていると、内容的には既に知っていることが多いという人がいる一方で、全く初めて天文学の基本事項を学ぶので苦労している人もいる。ただ、学部で天文学のコースを履修していた人は、私が想定しているよりも多いということが学生さんたちと直接話しをしているうちに徐々に分かってきた。講義中に「学部で天文学の履修経験がある人は手を上げて」みたいな質問を最初にしたのだけど、どうも言葉の問題できっちりと意思が伝わらず過小評価してしまっていたようだ。

どうすれば、この講義を履修者全員にとって意味のある時間にできるのか、まだ自分なりの答えが出ていない。暗中模索の日々。

来週が中秋節ということで、職場から中秋節のギフトをもらった。今年は月餅とナッツの詰め合わせだった。月餅は真ん中に塩味がついた玉子の黄身が入った伝統的なもので、伝統的な月餅は日本人の口には合わないという印象を持っているのだけど、試食した妻によると今回もらったブランドの月餅は美味しかったとのこと。

職場からもらった月餅

月餅の断面

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年9月15日水曜日

【日記】2021年9月14日、ごみの分別、ひたすら講義の準備、振替平日で大忙し

例によって日の出時刻の10分後にバルコニーに出て日光浴しながら軽く体操。雲の様子等から8月末には薄っすらと秋の気配は感じていたが、気温的にはなかなかすずしくなってこない。

最近、中国でもゴミの分別が始まり、自宅マンションの前に、ごみの分別を促す啓蒙広告が出ていた。行政当局は分別を推奨しているのだけど、ゴミ捨て場の様子を見ている限り、実際にはあまり分別が効果的に行われているとは思えない。そんなこんなでこうのような啓蒙国国が出されているのだろうけれど果たして効果はあるのだろうか。

ゴミ分別の啓蒙広告

今日は朝から晩までひたすら講義の準備をしていた。今週は土曜日が振替平日になる関係で、いつもより一回多く講義しなくてはいけないので、非常に忙しい。週3回となると、リハをする時間はほとんど取れない。ざっとノートにアウトラインを考えて、スライドを作って、後はほぼぶっつけ本番になってしまう。

昼下がりに同僚と廊下ですれ違ったら「講義はうまく行ってる?」と尋ねてくれたので、これ幸いと成績つけ等の細かいルールを確認。今日まで、レポートだけで成績をつけようと思っていたのだけど、あれこれ話しているうちに「その科目、筆記試験をやらなくちゃいけないはずだよ」と同僚に指摘され担当部署に確認したら、やはり筆記試験をしなくてはいけないようだ。これは、学生さんたちにとってはバッドニュースになるかもしれない。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII


2021年9月14日火曜日

【日記】2021年9月13日、講義時間の厳しい規定、学生さんの拍手、ひたすら講義の準備、卓球、中秋節近し

午前中に講義をする日なので、準備のためにいつもより早く8時30分頃に出勤。私と同じ時間帯に講義する同僚たちもやはりこの時間帯には既にほとんどの人が出勤している出勤している。中山大学は、講義時間に関する規則が非常に厳しいので、ほとんどの教員は開始の10分前には講義室に到着している。5分以上講義に遅刻すると罰則規定が適用するため、講義のある日は常に早め早めに行動するようになる。

という訳で、午前中はとにかく講義だけに集中。驚いたことに、今日は講義を終えたときに学生さんたちが自然発生的に拍手してくれて、ちょっと嬉しかった。多様な背景を持つメンバーが集まったクラスで、どのように講義内容を組み立てれば良いのか正直かなり苦労しているのだけど、中国の学生さんたちは協力的なので、なんとかなる気も少ししてきた。

午後からはひたすら次の講義の準備。今週は土曜日が振替平日になる関係で3回講義をする必要があり、いつもの週よりも忙しい。とにかく必死こいて準備を進める。

夕方、休憩がてら20分ほど学生さんたちと卓球してきた。運動しやすい靴を履いて、広い場所で全力で卓球すると20分程度で汗だくだ。

中秋節が近いということで、帰り際に職場からギフトをもらった。ことしはナッツの詰め合わせと月餅だった。SNSの職域グループの反応を見ていると、今年のギフトの評判は上々のようだ。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年9月13日月曜日

【日記】2021年9月12日、日曜出勤、ひたすら講義の準備

今朝の珠海の日の出時刻は午前6時12分。ついこないだまでは、午前6時に起きてカーテンを開けると朝日が差し込んできて、それで目が覚めたのだけど、最近はカーテンを開けても薄暗いので週末ともなるとベッドに戻って二度寝してしまったりする。

聞くところによると、人間の体は起床後に日光を浴びないときちんと覚醒しないシステムになっているそうだ。起床後に日光を数分間浴びるとセロトニンという物質が分泌され、その16時間ほど後にメラトニンという物質ができて眠くなるので、朝起きたらできるだけ早く日光を浴びることが体内時計を狂わせないためのコツのようだ。

講義の準備を進めるために今日は日曜だけれど出勤。明日分の講義資料を見直して、さらに2-3週後に講義する予定の内容を見直したりスライドの構成を考えたりした。残りの時間は、さらにその先の講義内容のアウトラインを検討。日曜日に職場で仕事するのは、実は嫌いではない。平日と違って部屋を訪問して来る人がいないので、ずっと高い集中を維持できるため、平日の1.5倍くらいは仕事が捗る。

帰り道、運動ノルマを達成するために1時間かけて歩いて帰宅。途中、脳内で明日の講義のシミュレーションを行った。天文学初心者と既にバリバリに研究している人が混じり合ったクラス構成で、このクラスで受講者が誰も寝ないような講義を行うというのはなかなか難しい課題だ。

夕食後、講義のネタクリのために専門書を眺めていたら、某観測プロポーザルを書くように頼まれていたのをふと思い出した。しかし、今学期は本当に全く研究に時間を使うゆとりがない。書くとしたら国慶節のお休み返上するしかなさそうだ。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し。

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III、オールド・ラング・サイン(スコットランド民謡)


2021年9月12日日曜日

【日記】2021年9月11日、やっと休日、出前、Botanist

土曜日ということで今朝は少し遅くまで寝ていた。講義が始まり、まだ体が慣れていないので週に一度はしっかりと休む日を設定しようと思っている。

ルーティンの650kcal分のエクササイズ(今日はトレッドミル90分)と語学のトレーニングだけやって後は電子本を眺めたりしながらぼーっと過ごしていた。

夕食は土曜日恒例の出前。アプリに新規開店した店の案内が出ていたのでそこから出前をとった。店の名前から判断するとマカオ風広東料理の店のようだった。不味くはないのだけど、揚げ物に使われている油がどうも良くなくて、たくさん食べると胸焼けしそうな感じだった。

揚げ物が多かったので飲み物はさっぱり系にしようと思い、Botanist(ジン)とレモンリキュールをソーダで割ったカクテルをあわせてみた。Botanistはジンらしいジンで、ジュニパーベリーの香りがしっかりとたっているジンが好きな人にはおすすめ。

Botanistのオシャレな瓶

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

2021年9月11日土曜日

【日記】2021年9月10日、教師の日、黒板設置、英語を話さない大学院生

今朝の日の出時刻は午前6時11分で、これまで通り6時に日光浴のためにバルコニーに出るとまだ薄暗いので、朝の日光浴と体操は日の出時刻の10分後にから始めることにした。

朝の体操をするとき、適当に知っている曲を頭の中の思い浮かべて、そのリズムに合わせて体操しているのだけど、思い浮かんでくる曲が20代くらいまでに覚えた曲ばかりだ。最近ピアノの練習をやっているので、新しい曲をインプットしていない訳でもないのだけど、適当に曲を思い浮かべようとすると、最近覚えた曲は全く出てこない。

今日、9月10日は中国では「教師の日」(教师节)だ。教え子が教師に感謝を伝える日ということになっている。うちの職場でも、毎年学生さんが花束や鉢植えなどのギフトを持ってオフィスまで挨拶に来てくれる。今年はカーネーションをもらった。

教師の日のギフト

SNSの方にも学生さんからたくさん教師の日の挨拶メッセージをもらうので、それに返事を返していると教師の日の午前中はあっという間に過ぎてゆく。

教師の日が終わると、まもなく中秋節と国慶節の休みなのだけど、中国では平日に休みが入ると、どういうわけか土日を平日(振替平日)にするという習慣がある。問題は、振替平日が何曜日相当かという点。自分が講義を担当している曜日相当の振替平日が設定されると週末に講義しなくてはいけない。

SNS上で教師の日の挨拶が飛んで行く方向を観察していると、ポスドクさんたちは教員扱いされているようだ(つまり、挨拶される側になっている)。私は中国でのポスドク経験はないけれど、中国のポスドクはそれなりにリスペクトされていて居心地悪くなさそう。

うちの職場では赴任時にもらえる研究立ち上げ経費を使って電子黒板をオフィスに入れる人が多いのだけど、私はあえてアナログの黒板をオフィスに設置してもらった。考え事するときは電子黒板よりもアナログ黒板と書きやすいチョーク(羽衣フルタッチ)の方が私は好き。

オフィスに設置してもらった黒板


オフィス用に購入した羽衣フルタッチ

午後は研究グループのミーティングに参加。うちの大学院には全く英語を話さない大学院生がちらほらとおり、今日のミーティングはその類の学生さんの発表だった。最近、中国語でもところどころ内容を聞き取れたりはするが、まだまだ話のロジックを正確に追うところまではいかない。

英語を全く話さない大学院生たちは、研究者を目指しているというよりもキャリアアップのために大学院に来ている人たちで、そういう人たちが多くいるというところがまた中国のすごいところでもある。

研究グループのミーティングの後は、一緒に研究を進めている学部生さんと打ち合わせ。中山大学の学部生は欧米への留学希望者が多く、基礎学力がしっかりしている上に英語も上手い人が多い。私が指導している学部生さんもアメリカの大学院への進学を希望している。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII



2021年9月10日金曜日

【日記】2021年9月9日、筋肉痛、ひたすら講義の準備、学生さんの相談

今朝、どうも太もものあたりが軽く筋肉痛になっているので、昨日の一日の行動を考えて見るに、おそらく講義室に原因があるのではないかと思い至った。私は講義しているときに結構頻繁に教室の中を動き回るのだけど、昨日の教室は教壇の段差が大きく、床に降りて学生の近くに行って、また黒板の前に戻るという動作を行うたびに段を上ったり下がったりしなければいかない。推測するに、その運動で筋肉痛になったのだと思われる。まぁ、あの教室で講義すると、運動不足の解消になって良いかもしれん。

午前も午後も、ひたすら講義の準備をすすめる一日。学生の理解を助けるために、講義スライドに出てくる英単語を中国の学術用語辞書で調べて、可能な限り中国語訳を挿入しているのだけど、これをやっているうちに、自分の中国語学術用語ボキャブラリーが爆増していると思われる。

夕方、流石に集中力の限界が来たところに、修士課程の大学院生が相談にやってきたので、気分転換がてらしばらくお話。どうやら研究で電波天文学の知識が必要らしい。「なんで老師は、電波天文学の講義を開講しないのですか?」との直談判。開講しないことは全くなくて、とっくの昔に開講申請書を提出しているのだけど、英語の講義を避ける院生が多くて履修者が開講可能人数に達しなかっただけなのだ。とりあえず件の学生が自分で勉強できるように、手元に用意していた教材を渡してあげた。

さて、明日は中国では「教師の日」だ。例えて言うと日本の勤労感謝の日の教師限定版みたいなものか。学校で教員をやっている人は職場で何らかのギフトがもらえる。昨年は鉢植えをもらったのだけど、今年は何がもらえるのだろう。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III、オールド・ラング・サイン(スコットランド民謡)

2021年9月9日木曜日

【日記】2021年9月8日、講義2回目、防疫レベル上昇、多様な博士編入生、振替平日

珠海の今日の日出時刻は午前6時10分。毎日6時にバルコニーに出て日光浴と体操をしているのだけど、日光浴をする時刻をもう少し時間を後ろにずらした方が良さそうな感じになってきた。

今日から再び少し防疫レベルが上がるということで職場から連絡が来た。校門でのIDと健康コードの確認を徹底することと、学生は原則としてキャンパス外への外出禁止。あと、全日制課程以外の講義はオンライン化されるとのこと。

午前中、今学期二回目の講義を行った。前回講義の途中で寝ていた学生が今日は寝ないで最後まで話しを聞いてくれたので、とりあえず成功ということにする。

うちの大学院に博士課程から編入してくる人たちの経歴を聞いていると本当に幅が広い。企業等でかなり高度な専門スキルを身に着けた人たちなんかもいて、上手く教員とマッチすれば、面白い研究が出てきそう。まぁ、その前に、企業勤めを辞めて天文の大学院に進学するというキャリアパスが存在しているところが、まず最初にすごいと思う。

クラスの院生さんと話をしていたら、中国の学部向けの天文学の講義では、いきなり最初に球面三角の計算をゴリゴリやらされて、そのせいで天文学の履修を途中でやめる人が相当数いるとのこと。

ぼやっとした印象だけど、中国の教育って、ゴリゴリ手書きさせるのがすごく好きという感じはしている。球面三角の計算をゴリゴリやるのって、小学校で漢字を100回ずつ書かせるみたいなことの延長線上にあるような気がしないでもない。

月曜日と土曜日を入れ替えて土曜日を振替平日にするの、ホント勘弁してほしい。これのおかげで来週は1回余計に講義しないといけない。準備が大変。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年9月8日水曜日

【日記】2021年9月7日、健康報告提出率100%、使い勝手の良い公务卡、スタートアップ予算の使いみち、ひたすら講義の準備

いつも通り、朝6時過ぎに自宅バルコニーに出て朝日を浴びながら体操。ここ数日、朝の日差しが柔らかくなってきた。この時間帯の空を見ていると、太陽が昇るとともに雲の表情が短時間で急激に変わっていくので見ていてとてもおもしろい。

今朝の唐家湾

学内で健康報告の提出率が悪い部署が公表されるようになり、うちの学院も提出率を上げるために「提出しないと査定に響くよ」みたいなことを上の方が最近言い出し始めていた。そういう努力をすべての部署で行っているのだと思うが、その効果があったのか、昨日はなんと全学で教職員の健康報告提出率100%を達成したそうだ。というわけで、マイナス査定されないように、今日もしっかり健康報告を提出。

職場で経理の担当者に確認したところ、公費からの経費の返済を申請しない場合、公務用に大学で作ってもらったクレジットカード(公务卡)で私用の買い物をしても良いらしい。これはかなり便利かも。例えば、Amazon Japanでkindle本を中国の銀行にあるお金で直接買うことができる。中国で一年辺りに外貨に換金できる中国元には上限があるのだが、高度人材の場合は、税引き後の給料所得を全て送金できるルールなので、特に問題はないだろうと思われる。

学科の秘書さんから、赴任時に支給されるスタートアップ予算を使い切らない人があまりに多いので、どうやって使い切るかを話し合う会議を開くという連絡が入った。そこそこ大きな金額のお金なので、実験等でお金を使わない理論系の研究者だとなかなか使い切るのが難しいようだ。

今日は講義と講義の中日なのでひたすら次の講義の準備。時間が十分とは言えないが、限られた時間の中でベストをつくすしかない。帰り際に、私の講義をとってくれている学生さん二人が卓球しようと誘いに来てくれたので少しだけ参加。立て続けに2試合して2連勝。

新入生と指導教員の顔合わせ会合のスケジュールが二転三転しているようだ。最初は平日の午前中にスケジュールされていたのだけど講義と重なり変更。今度は金曜日の夜7時からになった。さすがに金曜日の午後7時はやめてほしい時間帯なので、不参加の返事を返したが、また変更されるかも。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII





2021年9月7日火曜日

【日記】2021年9月6日、講義開始、教室整備会社、積極的な中国の学生、頑張っている学部生

今日から講義が始まるので早めに出勤。講義開始の30分前に講義室に入って講義室内の施設設備の確認を行った。HDMIでパソコンをプロジェクターにつなごうと思っていたのだけど、今日使用する講義室にはVGA端子しかなく、対応に時間が必要だったので早めに行って正解だった。

うちの大学の講義室は、業者を使って教育機材を整備しているので準備状態は常に完璧だ。黒板は休み時間の間に綺麗に磨き上げられているし、チョークや黒板消しもきっちりと揃えて置かれている。教員は教室に行って講義をすることだけに集中できるようになっている。講義開始時間の10分前くらいに、整備会社の担当者が来て機材のスイッチを入れてくれるので、マイクのスイッチすら自分でオンにする必要がない。中国という国で、いかに教員がリスペクトされているのかということが、こういうところからも伺われる。

講義室で学生さんを相対していて、中国の学生さんが全体的にとても積極的だとおもう。例えば、自己紹介なんかをやってもらうと手を上げてどんどん発言してくれる。休み時間等にもいろいろと質問してくるし、教員側が必要なSNSグループの設定などもどんどん立候補して助けてくれる。教員の立場としてはとても教えやすい学生さんたちだと思う。

今回担当している講義は、博士課程から天文に編入してきた人に対して天文特有の基礎を教えるというのが目的だ。しかし、学生さんの教育背景がバラけすぎていて何を教えるか、題材の選択がかなり難しい。今日実際に学生さんたちと話をして、その難しさを改めて実感した。今日の経験をもとに、次の講義内容の調整を行う予定。

珠海キャンパスの講義等

講義と次の講義の準備で頭が疲れ始めた昼下がり、研究を一緒に勧めている学部生さんから進捗報告が来た。彼とは週1回ミーティングすることにしているが、追加で議論したいことがあるそうだ。なかなか彼も頑張っている。なんとか、希望通りに査読論文として結果をまとめられる方向に持っていってあげたい。

夕方、頭の疲れが限界に達したので、物品購入費の返済申請等の簡単な事務作業を一山片付けて歩いて帰宅。今日はよく働いた。よく寝られそう。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年9月6日月曜日

【日記】2021年9月5日、日曜出勤、講義時間の注意喚起、工事中の学生寮、丘陵の削り取り

月曜日から始まる講義の登録者数を確認したら更に増えていた。必修科目なのでそこそこの数になるだろうと思っていたが、それでもちょっと多い。想定を超えてしまったので、学生発表の回し方なんかを少し考え直さないといけないかもしれない。まぁ、少なすぎて開講できないよりはマシだけれども。

明日の講義の準備をするために日曜日だけど出勤した。中国の大学は、キャンパス内に学生が住んでいるので、週末に大学に行っても人はたくさんいる。大学院生の中には、寮の自室よりもオフィスの方が居心地が良いのか、オフィスに出てきてまったりとくつろいでいたりする人もいる。

アメリカ天文学会の学術誌がすべてオープンアクセスになるとのこと。これは良いアイデアだと思う。

参考リンク:誰でも無料でアメリカ天文学会が発行する学術誌を閲覧可能になることが決定

夕方、大学院講義を受け持つ教員に諸注意のメールが来ていたのだけど、「5分以上遅刻したり、5分以上早く講義を終わると教学事故とみなして氏名を公表します」とか改めて言われるとドキドキする。私が学部生だったときなんて、講義に30分遅れてきて、なおかつ30分早く終る教員なんて、けっこう普通にいたような気がするが。

明日のスライドの確認と履修登録者の確認を済ませたので、16時過ぎに帰宅。途中、建設中の大学院生寮の横を通ったが工事が進み、だいぶ高くなってきた。この2棟に全大学院生が入るとなると、かなり高層のビルになりそう。

建設中の大学院生寮

中山大学珠海キャンパスは一部が丘陵地になっていて、そこを避けるように建物が散在しているため、丘陵を迂回して反対側の建物に行かなければ行けないのだけど、これがけっこう時間がかかる。しかし、最近始まった工事をここしばらく観察していると、どうやらこの丘陵を丸ごと削り取ってしまう気らしい。工事のスケールがでかい。

削られていくキャンパス内の丘陵


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオ聞き流し(30分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III、見つめていたい(ポリス)

2021年9月5日日曜日

【日記】2021年9月4日、学部生さんとの研究打ち合わせ、講義登録者多し、インポスター症候群、TMT

一気に秋っぽくなるかと思ったら、そこは南国なのでそういうこともなく今朝は湿度が高く暑い。

研究に取り組んでいる学部生さんから夜の間に質問が届いていたので返事。卒業研究用に作った簡単な課題ではなく、学生本人の希望で査読学術論文にまとめる予定の「本気の研究」をやっているので、指導する方も大変ではあるが、結果が出てくると面白くもなってくる。

しばらくWeChatで学生さんとやりとりしていて、ちょっと勘違いして作業を指示してしまっていたことに気がついた。実験実習とは違いリアルな研究なので、こちらも常に正解手順が分かっているわけではない。進学予定のある学生さんたちは「○月までに論文を出したい」という希望を持っているのだけど、こればっかりは100%保証することはできない。とりあえずベストをつくすしかない。

朝起きて、大学ポータルにログインして月曜日から始まる講義の登録者を確認したら、想定よりもかなり多くて驚いた。あまり多くなりすぎると、予定している学生のプレゼンを回しきれないという心配が出てくる。まぁ、前学期は登録者数が少なすぎて開講できなかったので、それに比べると良い状況ではあるが。

「インポスター症候群」というものが話題になっているようだ。インポスター症候群とは、仕事で成功し、客観的な評価をしっかり得られているのにもかかわらず、自分自身を過小評価してしまう心理状態を言うようだ。この状態に陥るのは日本では性差別と関連して女性が多いようだ。性差別以外にも、出身学校を理由に能力を過小評価され続けることでも発生するような気がする。実際、私もインポスター症候群の傾向があるように思う。外国に出てからは少しづつマシにはなってはきているけれど。

参考リンク:私もインポスター症候群だった 女性研究者が道を切り開くまで

ハワイでの建設が地元住民の反対で困難になった大型望遠鏡が、代替地でも建設許可が降りず大難航している模様。中国も参加しているプロジェクトなので、もしかるすると最終的には中国に建設するという話も出てきそう。

参考リンク:超大型望遠鏡の許可、無効に候補地のスペイン領裁判所


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2021年9月4日土曜日

【日記】2021年9月3日、頭脳流出、学会参加ルール変更、グループ会議開始、コロナの影響、黒板到着

しばらく天気続き。今朝も晴れ。まだ日中に少し雨が降ることがあるが、雨期の最盛期とは明らかに気候が変わってきた。

起きぬけにTwitterを見たら、ノーベル賞候補が日本から中国に移籍するとかでちょっとした騒ぎになっている模様。まぁ、でも、ノーベル賞候補とはいえ70才を超えた研究者を研究費付きで再雇用してくれる大学や研究機関なんて日本どころか西側には存在しないだろうことをかんがえると、当然の成り行きだとは思う。

参考リンク:光触媒「発見者」藤嶋昭氏と研究チーム、中国・上海理工大に移籍

今朝の健康報告からコロナワクチンの接種状況を記入する項目が追加された。こういうワクチンの接種記録って中国では国が一括管理しているので、大学も国のデータベースから必要な情報を引き出せるのかと思ったいたが、どうなんだろう。

職場から学会参加についてのルール変更が通知された。外国の学会に参加するとき、今までは費用が発生しない場合や、オンライン学会の場合だと大学に届けなくても良かったのだけど、全て2週間前までに大学に届け出て許可を貰うようにルールが変更されるとのこと。

午後、今年初の研究グループのミーティングがあった。夏の間、学生さんたちは頑張って研究を進めていた模様。学期が始まったので、1日当たりの発話量がいきなり夏休み中の10倍くらいに増えた。今日も話過ぎで少し喉が疲れている。

上海の大学を出てうちの大学院に入学する予定の学生さんから、コロナの影響で到着が一週間遅れるという連絡がきた。もう完全に中国内は元に戻ったかと思っていたけれど、大学に入学する場合なんかについては隔離期間等の規定がうるさいようだ。

オフィスで考え事をするために黒板を買ったのだけど、さてどうやって設置しようかと思ってポスドク部屋に相談しに行ったら皆さんワラワラと部屋に来て、学生さんが寮の修理部に電動ドリルを借りに行ってくれたり、いろいろと助けてくれた。ありがたい。

オフィスで黒板を設置の手伝いをしてくれている若い人たち


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(30分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III、見つめていたい(ポリス)



2021年9月3日金曜日

【日記】2021年9月2日、余るスタートアップ予算、久々に外国人PD着任、中国SKA正式発足

朝、バルコニーから空を見ていたら、積乱雲よりも巻雲(すじ雲)が目立つようになってきた。雲の様子からも秋の到来が感じられる。

今朝の唐家湾の空

新学期で講義の準備だけでも忙しいのだけど、今週は宇宙望遠鏡関係の打ち合わせがガッツリ入っており、スケジュール的には狂気の沙汰である。まぁ、しかし、表面上は不可能なスケジュールを「現場の采配」でギリギリかわしていく中国流働き方みたいなところも最近覚えつつあるので大丈夫だろう。

8月31日に中国SKAの立ち上げ会議が北京で開催されたとのこと。そういえば、20年前にPDでアメリカに行ったとき、最初のグループ会議で、ALMA立ち上げに関連して「日本はいつも動きが遅い」と言われて「私に言われても」みたいになったことをふと思い出した。

参考リンク:中国SKA正式启动!

最近うちの職場に着任した教員が「スタートアップ予算」を余らせているケースが多発しているようで「きっちり使い切ってください」との知らせが回っている。またま、ウン百万円のMAXHUBが大量に購入される予感がする。私は望遠鏡時間を購入するのでスタートアップ予算は足りないくらい。理論の人とかで予算が余っているなら回して欲しい。

新しいポスドクさんが今日も着任。久々に外国人。現在外国人へのポスドク職のオファーは実質的に停止中と聞いていたけれど、どういう事情なのかと思ったら、前職も中国国内の大学とのこと。国内移籍なら問題ないようだ。

講義に登録してくれた学生の名前は全て発音できるようにしようと思って、とりあえず全ての名前のピンインを調べて名簿に書き込んだ。

夕方、講義準備で頭が疲れてきたので、学生さんからの研究上の質問に答えて気分転換。アメリカの大学院の出願時期が近づき、お尻に火がついてきたのか、最近非常に頑張っている様子。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、SuperChinese(L2-21)、ラジオの聞き流し(30分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2021年9月2日木曜日

【日記】2021年9月1日、学生指導、院生到着、外国人の実験立ち上げ、組合のギフト

昨夜はマカオにいる共同研究者からWeChatで連絡があり、久々にやりとりした。彼も2年間ほど母国に帰れていないそうだ。マカオと母国の両サイドで2-3週間の隔離が行われるため、夏や冬の長期休みを使っても一時帰国するのは現状では難しい。これからも、まだしばらくこのような状況が続くとしたら、在外研究者の生活にも、さらに深刻が影響が出てくるのではないかという気がする。

起きぬけにWeChatを見たら、一緒に研究を進めている学部生さんから質問が入っていたので簡単に返事。質問の内容は要するに「次に何をすればよいか?」ということだった。中国に限った話ではないが、学部生さんが初めて研究を始めると、最初のうちは学部の実験実習の感覚で、教員からの指示待ちをしてしまうケースが多い。自主的に方向性を考えるということをしたことがないのでこれは、まぁ仕方がない。まずは、自分で勉強しながら、自分で考えて間違っていてもよいから自分のアイデアを出すようにアドバイスした。

今学期は事務手続会場等々での蜜を避けるために、学部、修士、博士で少しずつ異なった学期開始日が設定されている。今日は博士課程大学院生がキャンパスに到着する日で、あちこちでスーツケースを持った学生を見かける。学生寮の前でPCR検査の検体採取が行われているらしく防護服を着た人も見かけた。

通勤路で某外国人同僚と出くわしたので与太話をしながら出勤。最近、うちの大学では、ティーチングに関していろいろとルール変更が行われており、自然とその辺の事柄が話題となる。

午前中は望遠鏡時間購入のための予算案を作成した。このご時世、現地に行かないと観測できない望遠鏡の時間は諦めざるを得ない。

昨年赴任した物理(実験系)の外国人同僚と少し話。研究の立ち上げでかなり苦労しているようだ。今まで使い慣れていた装置や物品と同じものを買おうとすると輸入することになるが、値段的にも手続き的にも大変らしい。

私みたいに望遠鏡の共同利用時間を利用して研究するタイプの観測天文学者は、ネット環境さえあれば世界中どこにいても同じ調子で研究できる。これは私がアカデミアに残れている大きな要因の1つだと思う。

とある方面から、どのような戦略で日本がノーベル賞を30個とる計画なのか中国政府関係筋が調べていているが明確な情報がつかめないみたいな話をちらっと聞いた。そりゃそうだろうなぁ。

参考リンク:閣議における大臣発言(ノーベル賞の日本人研究者受賞について)

年に何回か組合からギフトをもらうが、今回もらった組合のギフトは、この辺で人気のベーカリーの「買い物券」だった。チケット系ギフトだと、過去には映画のチケットが何回かもらったけれど、買い物券は多分初めてもらったと思う。映画だと「感染」が気になるが、そのへんの事情に気を使ったのか?

ベーカリーの買い物券


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、SuperChinese(L2-21)、ラジオの聞き流し(30分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III、見つめていたい(ポリス)


2021年9月1日水曜日

【日記】2021年8月31日、ティーチング審査の結果、ささやかな研究活動、講義準備、ノーベル賞30人?

今朝6時過ぎに、いつも通り日光浴と体操のために自宅のバルコニーに出たら、昨日までとは異なり明確に「暑くない」と思った。気温が下がり日の出が遅くなってくると、朝の海の色もなんとなく秋っぽく見えてくる。

通常の都市の秋学期だと、初日から一気に学生でキャンパスが満ち溢れる感じだが、今年の秋学期はコロナの影響で段階的に学生をキャンパスに入れているため、初日はそれほど人が多くない。学部生の講義は既に始まっているが、大学院生は今週中に入寮し、来週から講義が始まる。

今朝メールを開けたら、ティーチング研修の最終審査の結果が返ってきていた。審査2回目でなんとか合格。1回目は「どうせ審査と言っても形式的なものだろう」と高をくくって軽い気持ちで臨んだのだけど、実際には想定を遥かに超えた「本気の審査」が行われ、あえなく撃沈した。2回目でなんとかリカバリーできてよかった。報道を見ていると、最近の中国の大学は、ティーチングの質を非常に重視する傾向にあるようだ。

朝から、研究グループの定期ミーティングのスケジュール調整が行われている。こういう用事はグループのポスドクさんがやってくれる。メンバーが多くなってきたのでなかなか全員の日程を合わせるのが難しいようだ。

午前中、共同研究者として入っている観測プロポーザルの確認とコメント返しを行った。講義準備で忙しい時期のほんの些細な研究活動だ。

後は、お昼から夕方までガッツリと講義の準備。初めて教える科目なので、使える時間のほとんどを講義準備に投入している。果たして今学期、無事乗り切れるのか。

仕事中のディスプレイ

夕方から学生さんとの研究打ち合わせ。この学生さんとの仕事も方向性はある程度定まり、あとは具体的な問題を一つ一つ解決していけば論文出版に行きつけるであろうフェーズまで来ている。しかし、実際の作業としては、これからがまだまだ大変。

終業時間前に、とある方面から「日本は今後50年で30人のノーベル賞をとると言っているが、具体的にはどのような計画になっているのか?」という質問が舞い込んだので、Web上で見られる政府関係の資料からいくつか参考になりそうなものを拾ってお知らせした。しかし、率直に言って日本の政府関係のWebに公開された資料は、中国で目にする綿密な将来計画と比べると非常にみすぼらしい内容で、なんともいたたまれない気持ちになった。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(30分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III、見つめていたい(ポリス)