2022年3月31日木曜日

【日記】2022年3月30日(水) 、フェンスにベタ付けの焼き芋屋、ウクライナ侵攻に賛成な研究者、進む修士課程の入学者選抜

昨日の帰り道、準封鎖管理(学生は外に出られない)状態にあるキャンパスのフェンス際に屋台をベタ付けして、中に閉じ込められている学生たちにフェンス越しに焼き芋的な食べ物を売っているおっちゃんを見かけた。中国のこの手の商売人はなかなかにしたたかだ。防疫ルール的にはこの販売方法は微妙なラインだと思うが、学生たちも封鎖されて2週間近くが経過し、けっこうストレスが溜まっているようだし、焼き芋くらいは見逃してあげて欲しい。

ちらちらと、とある研究プロジェクト関係のメーリングシストを眺めていたら、私がロシアにいる間「クリミアにはなんの問題もない(ロシアのものだ)」とことあるごとに主張していた某ロ人研究者が、この状況下でのうのうと研究活動を続けている状況を見かけてしまった。大変複雑な心境だ。私は国籍がロシアだからという理由だけでロシア人を研究活動から排除することには反対だが、ウクライナ侵攻に賛成である人物に関してはロシア人であろうがなかろうが、とても一緒に仕事をする気にはなれない。

目下職場では、9月から入学する修士課程の学生の選考が行われている。修士課程への入学方法はいくつかあり、一つの方法だけを見ても「敗者復活」のような制度があったりとなかなかなるルール設定となっている。職場から面接や書類審査を依頼されたら、その都度それらの選考作業には参加しているのだけど、学生側から見たルールや応募手順に関しては、まだ私は完全に全容を把握していない。

入学方法の一つは大学院入学者用の全国統一試験を受ける方法があり、これで文句なしの成績(この文句なしの基準を私は理解していない)をとると一発で入学が許可される。しかし、一発合格の基準を若干下回ってもまだチャンスはあるようで、現在職場ではこの「一発合格よりも若干下の成績」をとった学生の選考が進んでいる。

この敗者復活(中国語では「調剤」と呼ぶらしい)は、試験の成績で候補となった学生に対して教員の方から「私の分野でも良ければ再試験を受けますか?」と声をかける。そして、興味のある学生は再試験に出願して、もう一度試験(面接)を受けることとなる。既に、成績上位者は希望の進学先に内定し、それらの席は埋まっているので、残りの学生と教員のマッチングはそれほど簡単ではない。しかし、今年私は若干名マッチングしそうな学生を見つけたので、再試験を受けるように提案した。上手く面接をくぐり抜けて9月に入学してきてくれることに期待したい。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

2022年3月30日水曜日

【日記】2022年3月29日(火) 、レインコートを着て出勤、卒研の最後の仕上げとポスドク面接、今日も今日とてPCR検査

朝、雨が振りそうな気配が漂っていたのでレインコートを着込んで出勤。レインコートを上下とも着るとかなり暑いので、以前は、レインコートの下(ズボンの部分)だけを着て、傘を指して自転車通勤していたこともあった。しかし、傘をさして自転車に乗るのはやはり危ないのと、あと最近職場が衛生管理のためなのか濡れた傘をビル内に持ち込ませてくれないので、傘は諦めて上下ともしっかりとレインコートを着て通勤している。

午前中は、卒研の学生さんから送られてきた図の確認とその改訂作業を行った。しっかりとした結果が出てきたので、査読誌に投稿する準備を進めているが、ここのところの防疫規制強化のため少し作業が遅れ気味だ。学部生の卒研なので卒業までもうあまり時間がない。学生さんも頑張っているので、こちらも頑張って仕上げないといけない。

午後からポスドク希望者の面接で面接官を務める予定だったので、卒研対応が一段落した後、応募書類に目を通した。中国に来る前に働いていた職場では、ポスドクの採用はプライズ・フェロー等をのぞくと、予算を持っている人の一存で決めることが多かったが、うちの職場(おそらく、中国の他の研究機関でも同じだと思われる)では、受け入れ教員以外に数人の審査員をたてて審査委員会を組織し、委員会での投票で採用を決めるというルールになっている。一人の判断で採用を決めると手続きは簡単になるが、その一方でとんでもない人を採用してしまい後で大変みたいなこともあり得る。まぁ、どちらも一長一短ではある。

コロナ禍ということもあり、面接はオンラインで行われた。候補者に30分ほど研究に関するプレゼンをやってもらい、その後30分ほど質疑応答、さらにその後候補者に退出してもらって、選考委員だけで15分ほど議論し、最後に投票という手順で採用を決める。今回の候補者は博士号取得見込みではあるけれど、既に査読論文も複数あり、業績としては文句なし。英語での受け答えもスムーズだった。最近は、コロナ禍の影響なのか、優秀な人が中国国内で職を探す傾向が強まっているのかもしれない。

面接が終わった後、すぐに自転車に飛び乗って学内のPCR検査会場に駆けつけた。これを怠ると次の日に出勤できなくなる。学内で検査を受ける場合、学外の公共の検査ポイントよりも多少は早く済むのだが、それでもオフィスを出て戻ってくるまで1時間程度はかかる。毎日コンスタントに1時間を検査にとられるということは、週6回検査するとして、最低6時間は検査に時間を使っていることになる。実際には週末に学外で行う検査に2時間かかるので7時間は使っているわけだ。つまり、だいたい1日分の勤務時間に相当する時間をPCR検査で失っていることになる。仕事がなかなか進まないわけだ。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2022年3月29日火曜日

【日記】2022年3月28日(月) 、現場での柔軟な防疫ルール運用、継続されるキャンパスの準封鎖管理、エントリーレベル職の動向

昨日は日曜日だったので出勤に必要な陰性証明を取得するために珠海市当局が設定した公共の検査ポイントでPCR検査を受けてきた。公共の検査ポイントで検査を受けると結果が出るまでに時間がかかることが多いのだけど、今朝は出勤に間に合う時間に無事結果が出ていた。今までのところ、公共の検査ポイントで検査を受けると、3-4回に一度程度の割合で結果通知が大幅に遅れる(つまり、翌日の出勤時間に間に合わない)。陰性証明がないとルール上はキャンパスに入れないので(オフラインでは)出勤できないのだけど、そのルールを厳密に適用してしまうと大学の運営に大きな影響が出てしまうので、最近は現場の判断で、検査の遅れによって陰性証明を提示できない場合は、職員IDを確認してキャンパスに入れるというルール運用が行われている。しかし、こういう現場での柔軟な対応は上からの指示で突然変更されることもあるので注意が必要だ。

今週もキャンパスの準封鎖管理が継続されるとのことで、こうなってくると天気がとても気になる。雨降りだとキャンパス入口でのステータスチェックも面倒だし、野外のPCR検査を受けに行くのも億劫になる。中国ベイエリアはそろそろ乾季から雨季へと季節が移り変わり始める時期だ。予報によると、今週もあまり良い天気は期待できなさそうである。面倒な一週間になりそう。

昨夜はどうも眠りの質が悪く、今日は頭があまり回転しなかった。共同研究者として入っている論文の改訂稿に目を通してコメントを返し、事務に行って税金控除の手続きをして、夕方PCR検査に行って、その後、講義のレポートの採点を少しやったらもう終業時間になってしまった。よく寝た翌日と比べると半分以下の生産性だ。睡眠は大事だと分かってはいるのだけれど、分かっていても良く眠れない夜はある。

夕方、某人事の面接官を仰せつかった。中国のアカデミック界隈を見ていると「海亀」政策の影響で若い人たちは留学やエントリーレベルの職を求めて外国に盛んに出ていく。その一方で、キャリアの最終段階で副教授以上の職に就くときには中国へ戻ることを希望する中国人の割合が多い。このような傾向がここ10年以上続いているように思うが、最近の動向を見ていると、コロナの影響もあるのか、エントリーレベルの職に関して、中国での就職を希望する中国人の割合が増えているような印象をもっている。今回の応募者の人も、エントリーレベルの職を希望する中国人だ。もちろん、良い人材がうちに来てくれることはローカル的な視点としては歓迎である。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

2022年3月28日月曜日

【日記】2022年3月27日(日) 、当面の間日曜出勤は取りやめ、日曜日は混雑する検査ポイント、否定できない国家と国民の関連性

通常だと日曜日はだいたいオフィスに行って仕事するのだけど、目下オフィスに行くためには24時間以内のPCR検査の陰性証明が要求されるため、日曜日に出勤しようと思うと土曜日にどこかの検査ポイントに行ってPCR検査を受けなければならない。そうなると、丸一日家に引きこもってゆっくり過ごす時間がとれなくなるので、当面の間、コロナ規制が少し緩和されるまでは日曜日の出勤は取りやめようと思っている。とはいっても、月曜日に出勤するためには、やはり24時間以内の陰性証明が必要なので、仕方なく午後から重い腰を上げて公共の検査ポイントに検査に行ってきた。

感染対策の一環だと思うが、市当局が設定した検査ポイントは全て会場が屋外だ。雨が降っていなければ別に屋外でも良いのだけど、雨降りだと検査に行くのがますます億劫になってくる。日曜日に雨が降らなかったのは幸いだった。私の自宅から最寄りの検査ポイントまでは自転車で20分程の道のりだ。この検査ポイントは駐車できるスペースが少ないこともあり、平日は人が少ないそうだ。しかし、日曜日となると、月曜日の出勤に陰性証明が要求される人たちで結構混んでいることが多い。今日の待ち時間は15分程度だったので日曜日にしては比較的空いていたほうかもしれない。

自宅ではデータ解析手法に関する勉強や、次学期の講義で話すネタ探し等をやって過ごした。今まで使ったことのない天文学関係のPythonパッケージ等を動かしてみたり、専門書をパラパラとめくりながら、めぼしいところの数式を追っかけてみたり、まぁ、半分仕事半分遊びといった感じである。こういう「充電」の時間を定期的にとっておかないと、いざという時にアイデアが出てこなくなる。

夜、メールを確認していたたら目下「特別軍事作戦」やっている某国の研究者の目に余る「ガメつい態度」が目に入ってしまい、非常に嫌な気分になった。まぁ、反差別的な観点からは「国家の暴力性と個人レベルの行動や言動の間には関係がない」という前提に立ってものごとを見るべきなのだろうけれど、5年間あの国に住み、そこの国民たちと濃厚に接してきた経験を踏まえると、(もちろん例外的な人もいることは認めつつ)率直に言って、あの国家の振る舞いと、あの国家の相当数の国民の個人レベルでの行動や言動の間には、ある程度の関連性があるのは否定できないように感じる。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2022年3月27日日曜日

【日記】2022年3月26日(土) 、来週も準封鎖管理継続、検査に圧迫される日常生活、納豆おろし蕎麦で英気を養う

職場から昨夜届いた通知によると、来週もキャンパスの「準封鎖管理」を継続するそうだ。学生については完全封鎖、教職員はキャンパスに出入りするために24時間以内のPCR検査の陰性証明が要求される。

先週一週間、準封鎖管理を経験してみて、これはなかなかにキツい規制だと思った。学生の方は学期中はキャンパス内で生活することが普通なので、多分教職員に比べると、そこまで大きな影響は受けていないだろうと思う。一方、教職員の方は、24時間以内のPCR検査陰性証明を維持しないといけない。毎日コンスタントに1-2時間をPCR検査のために使わなくてはいけない。これが地味に大変なのだ。

平日はキャンパス内の検査ポイントで検体採取できるので、比較的便利なのだけれど(それでも小一時間はかかる)、週末は公共の検査ポイントを利用しなくてはいけない。公共の検査ポイントは家から遠い上に混んでいることが多いので2時間コースとなる。もうそろそろ封鎖管理は勘弁してほしいが、また今日も全国的に中高リスク地区が増加しおり収束が見えてこない。まったくやれやれである。

困ったことが多い昨今だが良いニュースもなくはない。しばらく前にアメリカの大学院からオファーを貰っていた卒検の学生さんが、さらに有名どころの大学院から別のオファーをもらったとの一報が入った。大変めでたい。優秀な人は一人でいくつもオファーを集めてしまう。

今日2月の水光熱費の請求が来たが、電気代が過去最高額だった。今年の2月は寒くて一日中電気ストーブを使っていたので、まぁ、これは仕方がない。南国仕様のマンションは夏涼しく過ごせるように設計されている分、冬場は温めるのが大変だ。

土曜日の夕食は、出前をあつらえることを恒例としているのだけれど、今日は先日ワクチン接種の帰りにイオンモールで買った納豆があるので、家で蕎麦を茹でて「納豆おろし蕎麦」にしようということになった。それで、出前の方は、若干の握り寿司と、あとおつまみとして〆鯖を注文した。今日出前を頼んだお店は初めて利用したのだけれど、〆鯖が絶品だった。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

2022年3月26日土曜日

【日記】2022年3月25日(金) 、一日中しゃべりっぱなし、意外にウケけた講義、学生さんの成長は早い

今週は月曜日から木曜日までずっとコロナ関係の用事で時間をとられつづけたため、全てのしわ寄せが金曜日の今日に集中してしまい、朝から一日中ずっと講義やらミーティングやらで話し続けていた。

今日は、最新の研究内容を学部2年生相手に紹介する教員持ち回り講義の担当日で、枠が1コマ目だったので5時に起床。十分に講義準備の時間を取れず、過去の研究発表スライドを寄せ集めて作った「即席感」が拭えない講義だったけれど、学生たちは面白がって聞いてくれたので結果としてはまずまずの成功だった。学部2年生ぐらいになると、そろそろ教科書的な勉強から離れて本当の研究に触れてみたくなる時期なのかもしれない。講義の後も沢山の学生が質問に来てくれて議論が盛り上がった。

講義の後、溜まっていた書類仕事や簡単な打ち合わせ等々をこなして、その後は2時間ほどガッツリと研究グループのミーティングで研究に関する議論を行った。博士課程の学生がとてもおもしろいアプローチでデータを解析しようとしていて、それに関する議論がメインテーマだった。この学生さんの解析方法は数学的にはとてもおもしろいアプローチなのだけど、背景にあるべき物理がなかなかハッキリと見えてこない。ただ、全く物理的にデタラメというわけでもなく、ちょっと工夫すればすごく面白い研究に化けそうな雰囲気が漂っている。今後に期待である。

グループミーティングを始めるときに、知らない学生さんが7-8人部屋にいて、なんだろうと思っていたら、朝の講義を聞いてくれた学生さんたちだった。講義を聞いて興味を持って研究グループのミーティングを覗きに来てくれたそうだ。中国の学生さんたちは熱心だ。

グループミーティングの後は、卒検の学部生、博士課程の大学院生とそれぞれ1時間ほどミーティング。この院生さん、入学直後は英語での会話が苦手で「通訳がないと議論できません」などと言っていたが、来る日も来る日も英語での議論を無理やり続けていたら、もう最近では入学直後のたどたどしさが嘘のようにスムーズに議論できるようになってきた。若いときの成長は早い。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

2022年3月25日金曜日

【日記】2022年3月24日(木) 、ブースター接種当日、増加傾向のロシア人スタッフ、中国語書類で混乱する外国人御一行

今日は3回目のコロナワクチンの接種(ブースター接種)に行く日だ。昨日の日記にも少し書いたけれど、今回のワクチン接種では、職場が病院の予約と病院まで行くバスの予約を行ってくれた。ただ、現在コロナの防疫規制が強化されている関係で、妻がキャンパス内に入ることができない。バスの出発点がキャンパス内に設定されているので、門のところでバスに拾ってもらうえるように予め担当者に依頼しておいた。

それで、実際に門の前で妻と待っていると、当然門衛は不審に思うので「どうしたのですか?」と聞いてくる。それで、拙い中国語力の全てを振り絞って、これからコロナワクチンの接種に行くこと、バスがキャンパス内から出発すること、妻がキャンパス内には入れないこと、門で拾ってもらうようにお願いしたこと等々を門衛に説明した。そうすると、意外なことに「どうぞ、入ってください」といった感じで妻と私を中に入れてくれたので、結局バスの出発点にからバスに乗ることができた。

外国人向けのワクチン接種なので、バスには当然学内の外国人が沢山のってくるのだけど、ここ最近ロシア人が急速に増えたようで、あちこちからロシア語が聞こえてくる。西側各国がロシア人研究者の雇用を避ける傾向がある昨今、彼らが就職先を見つけることはかなり困難だろうと思う。とくに基礎科学分野でトップレベルの研究をやろうと思ったら、現状では中国ぐらいしかロシア人には選択肢がないかもしれない。

珠海市で外国人がワクチン接種を行える病院は限られている。ほとんどの外国人スタッフがかかりつけにしている中山大学附属病院ではやってもらえない。附属病院だと英語が通じるスタッフがいるので何か安心なのだけど、コロナ接種の指定病院となっている市内の一般の病院ではそういう訳にはいかない。病院につくと問診票を書かされたのだけれど、アルファベットの国から来た人たちは中国語の書類を全く理解できないので、大学の職員が一生懸命サポートしていた。私も中国語はそこそこ読めるので、周りのアルファベットの国から来た同僚たちを少し手助けした。

問診票を書いた後は整理券を受け取って、順番を待ち、自分の順番が来たら、まず最初に医師の診察を受ける。待ち時間はだいた30分くらいだった。医師の診察では、体温やその他体調に問題がないか質問され、問題ないようなら料金を支払うための伝票をもらう。その伝票をもって別の階の支払い窓口に行って料金を支払うのだけど、支払い用の機械の表示が中国語なので、ここでも外国人スタッフ御一行は大渋滞になっていた。

無事料金100元を支払い終わると、レシートを持って別の階にある受付に行き、そこで整理券を貰って、電光掲示板に自分の順番が表示されるのを待つ。順番が来たら指定された部屋に行きワクチンを打ってもらう。ここでの待ち時間も30分程度だった。その後、観察室に移動し、30分間体調に変化がないか確認して、経過観察が終了したら開放されうという流れだった。

帰り道、大学のバスを利用してキャンパスに入ってしまうと、妻がキャンパス内に閉じ込められてしまうので、タクシーを利用して帰宅した。ワクチンを摂取した病院が偶然イオンモールの近くだったので、タクシーに乗る前に日本食を買い込み、ワクチン接種の晩は期せずして日本食ディナーとなった。日本食ディナーとなると一杯やらないわけにもいかず、焼酎のお湯割りを2杯ほどやってしまったが、明朝の講義は果たして大丈夫か?

ワクチン接種会場の入り口


整理券番号が表示されるモニター

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、病院等で会話実践

2022年3月24日木曜日

【日記】2022年3月23日(水) 、サチり始めた検査キャパ、ブースター接種の手続き開始、附属病院の迅速なPCR検査

目下、大学のキャンパスに出入りするに際して過去24時間以内に受けたPCR検査の陰性証明の提示が義務付けられている。今朝出勤するために、昨日受けたPCR検査の結果を確認したところ、昨日の午後4時ごろに検体採取したPCR検査の結果がまだ出ていなかった。現在市内の様々な場所で24時間以内の陰性証明が要求されるので、そろそろ検査キャパがサチり始めてるのかもしれない。

このままでは出勤できないので、職場に状況を確認したところ、PCR検査を受けた記録と職員証を見せれば入構できるように急遽ルールを変更するとのこと。こればっかりはPCR検査の結果が迅速に出ることが前提のルールなので結果が出ない場合は、リスクを覚悟で教員を入れるか、一切の出入りを禁止するかのどちらかを選択するしかない。今回うちの職場は前者を選択したようだ。

厳しい防疫規制の影響でただでも色々と日々の行動が面倒なのに、今日は雨が降っていて、さらに面倒くささが倍増している。カッパを着て自転車通勤して、雨が降っている中、ゲート前でIDやスマホをかばんから取り出して入構手続きをして、さらに雨の中PCR検査にも行かないといけない。

オフィスについてWeChatを確認したら、どこぞの大学で院生がオフィスにガールフレンドを連れ込んで泊まっていたことが発覚して問題になっているというニュースが流れてきて、すかさず学科長が「うちは安心だな。誰もガールフレンドいないから」というコメントを出して軽く炎上していた。

夕方、外国人向けのブースター接種の案内が回ってきた。大学が病院と病院へ行くためのバスを予約してくれるようだ。しかし、現在厳しい防疫規制がしかれている関係で、関連した手続きが増えておりかなり面倒そうだ。今日明日はワクチン接種関係の用事で潰れそう。ワクチン接種翌日の1コマ目に講義が入っているのが少し気がかりだけど、まぁ、中国のワクチンは不活化ワクチンで副反応は少ないので、多分大丈夫だろう(ちなみに、1-2回目の接種時には、副反応は皆無だった)

明日、ワクチン接種を行う病院に入稿するために24時間以内の陰性証明が必要とのことで、妻と一緒に中山大学附属病院で有料のPCR検査を受けてきた。料金は132.2元(約2500円)だった。目下元高円安なので円に換算すると割高感を感じるが、それでも日本での料金を考えると安い。いつもお世話になっている顔見知りの看護師さんを通して検査を依頼したのだけど、列に並ぶこともなく「出口から」検査場に入れてもらって一瞬で終了。附属病院に行くと、いつも並ばずに検査させてもらっている感じなんだけど、あれは中山大学の教員だからなんだろうか。附属病院で受けたPCR検査、3時間後に結果が出ていた。さすがに早い。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオ聞き流し(10分程度)

2022年3月23日水曜日

【日記】2022年3月22日(火) 、ロシアの研究者に対する規制、若手の努力を妨害し続けたソ連世代、ロシア研究者のこれから

朝、起き抜けにTwitterのTLを眺めていたら、ロシア政府が自国の研究者の国際学会へ参加を禁止するというニュースが流れてきた。国際学術誌への出版履歴も今後業績として評価しないそうだ。このニュースが本当であれば、アカポス市場としてのロシアはこの世から消滅してしまったも同然である。このニュースをリツイートしたところ、ロシア語が読める人からリプが付き、そのリプによると、原文のロシア語の記事には禁止とまでは書かれていないようで、国際的な活動を「評価しない」ということらしい。まぁ、しかし、多少ニュアンスが異なるにしても、研究者に与える実質的な意味は同じようなものだろう。

私が中国の現職場に移籍する前にロシアの大学で働いていたことはこの日記にも何度も書いているけれども、ロシアの職場はウクライナの問題以前に、長く働くにはあまりにも問題が多すぎて私は5年で離脱した。その辺の事情は、このブログのコラムを見てもらうとある程度は理解してもらえると思う。

ただ、ロシアの職場が問題だらけだったとはいえ、ロシアの若い研究者や大学職員が大学を良くしようとして一生懸命努力していたことは間違いのない事実である。そして、いつも若者の努力を妨害するのは「ソ連世代」のロシア人たちだった。今回のウクライナ侵攻を決定したのも、プーチンをはじめとするソ連世代の政治家たちだ。ソ連崩壊から30年たち、ようやくロシアの大学にも発展の兆しが見えてきていたのに、すべてをソ連世代の政治家たちがぶち壊してしまった。ロシアの大学がウクライナ侵攻以前の状態まで国際的な信用を取り戻そうとすると、これから世代を超えた努力を、再びゼロから積み上げていかなくてはいけないだろう。今回のウクライナ侵攻、ロシアの若い大学職員や研究者たちにとってはさぞ無念だろうと思う。

現在ロシアの大学に所属する研究者、特に基礎科学分野の研究者がまともな研究を継続したければ、ロシア国外に出るしかないだろう。しかし、ロシアの信用が完全に地に落ちてしまった状況では、外国の大学や研究機関で研究職を見つけることは容易ではないだろう。ロシア人が現時点で国外移籍しようと思うと、今のところ候補は中国くらいだろうけれど、中国も特に選り好んでロシア人を雇用するということはないだろうし、状況は厳しいと思われる。

私は個人的にはウクライナ侵攻に賛成のロシア人は自業自得だと思うし、ロシアに留まって自分の意見に対する責任をとってもらいたい。しかし、ウクライナ侵攻に明確に反対しているロシア人研究者についてはどうしても気の毒だと思ってしまう。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオ聞き流し(10分程度)

2022年3月22日火曜日

【日記】2022年3月21日(月) 、厳戒態勢のなか出勤、同僚の講義を見学、今日も今日とてPCR検査

今朝は1コマ目から同僚の講義を見学する予定にしていたので朝一に出勤した。今週1週間はコロナ防疫の厳戒態勢が敷かれるとのことで、職場ゲートでの出入管理が非常に厳格だった。基本的に出入り出来るのは教員のみで学生たちは外に出ることができない。教員はキャンパスに入るために過去24時間以内のPCR検査陰性証明を提示しなくてはいけない。また、陰性証明以外に教員の身分を証明するための職員ID、どのゲートを通ったかを記録するためのQRコード(職場独自のシステム)のスキャンを要求された。

同僚が教える1コマ目の講義は、講義棟の管理人の到着が遅れたため10分ほど遅れて始まった。おそらく、講義棟の管理人もゲートを入るときの出入管理で時間をくったのだろう。講義をティーチング・アシスタントとしてサポートしている大学院生と話していたら、学内での生活は全く通常通りだそうだ。学内のスーパーマケットや学食も特に混乱なく営業されているとのこと。

同僚の講義の見学に来たつもりが、私の講義を受講している学生が教室の後ろにいる私を見つけて、私が教えている科目についての質問をしてきたので、肝心の同僚とティーチングかんする議論が少しおろそかになってしまった。

その後、オフィスに帰って、見学した講義についてのレポートを書いて同僚のサインを貰いに行った。ルール上どうしても同僚の講義に点数をつけなくてはいけないのだけど、なかなか人様の講義に点数をつけるというのは恐れ多くて気を使ってしまう。かといって、満点ばかりつけていると教務に「真剣にレポート書いてますか?」などと注意されそうなので98点くらいをつけてお茶を濁す。点数は気を使うが、コメントの方は率直に意見を書く。これは自分もそうしてもらった方が嬉しいのでそうしている。

キャンパスに入るために24時間以内の陰性証明が必要というルールはとりあえず今週いっぱい維持されるとのことで、今日もまたPCR検査を受けに行かなくてはならない。出勤した人については学内の検査ポイントで検体採取してくれるのだけれど、教職員全員が検査を受けなくては行けない上に、学生の20%も行政の指示で検査を受けなくてはいけないので、会場はかなり混雑していた。毎日PCR検査で1-2時間の時間をとられると、想像以上に仕事の効率が落ちる。

学内検査ポイントの検査待ちの行列

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオ聞き流し(10分程度)

2022年3月21日月曜日

【日記】2022年3月20日(日) 、目まぐるしく変化する防疫ルール、ロシアから脱出する人々、公共検査ポイントでPCR検査

感染状況が逼迫してくると、防疫ルールが目まぐるしく変更される。地方政府の広報から出てきた通知によると、市内の教育機関に対してまた新しいルールが導入されるようだ。学校に対しては構成員全員に対して5日ごとのPCR検査が義務付けられるとのこと。大学の教職員と学生の20%以上に対して毎日PCR検査を行い、5日ごとに全員が陰性を確認している状態を維持せよという内容。ただし、現在「キャンパスに入るには24時間以内の陰性証明が必要」というルールも同時に適用されるので、学外に住んでいる教職員は結局のところ毎日PCR検査を受けなくてはならない。

朝めしを食べながら欧米系ニュース番組を眺めていたら、ロシアから逃げ出すロシア人が流暢な英語で理路整然とインタビューに答えているシーンが映っていた。プーチン大統領は先日の演説で、ロシアから脱出するロシア人を「くずどもと裏切り者」として切り捨てていたが、実際には現時点でロシアを離れるロシア人には、経済的にゆとりがあり、外国でも仕事を見つけることのできるスキルを持っている人が多く、目の前で起こっていることは「頭脳流出」以外の何物でもないだろう。ロシアが今後戦局的に追い詰められてくると、徴兵が行われるだろうことは必然で、それを回避するために国外脱出するのは当然の成り行きだと思われる。

ローカルニュースによると、地元行政が設置した検査ポイントで、検体採取から丸1日経過しても結果が出ないという事態がどうやら珠海でも発生したようだ。こうなると出勤時に24時間以内の陰性証明を提示しなくてはいけないというルールが守れなくなる。SNS上に流れている情報を見ていると、上海等の大都市では、検体採取から4日以上経過しても結果が出ないという状況も発生しているようだ。そろそろ中国の防疫リソースも、オミクロン株を前にして飽和しつつあるのかもしれない。

今日キャンパス内で行われた会合に参加した教員の一部は、24時間以内の陰性証明をゲートで提示することができなかったようだ。しかし、今日のところは「上からの許可」が降りて、前日に検査を受けていることが証明できれば、検査結果が出ていなくても入構できたそうだ。

昼下がり、明日の出勤に備えて24時間以内の陰性証明を準備するために公共の検査ポイントに検体採取に行ってきた。パッと見た感じ、検査待ちの列が300-400メートルのほどの長さに達しており、相当の時間待つことが予想されたが、実際に並んでみると案外処理が早く、並び始めてから検査終了までは30分程度だった。自宅から検査ポイントまで自転車で片道30分程度かかるので、合計で1時間半ほどを要したことになる。学期中はギリギリでスケジュールを回しているので毎日PCR検査のために1-2時間くらいとられるのは地味にキツい。

広域の封鎖管理は解除されたので、一応物流は動いている。ただ、遠方からくる商品については、いつもよりは多めに日数がかかるものも多い。夕方、封鎖管理対策として注文していた「寝袋」が届いた。洗面道具、着替え、常備薬等は既にオフィスに持っていったので、これで、一応「お泊り」の準備は整った。まぁ、出来ることならば使いたくはないけれど。

公共検査ポイントでのPCR検査待ちの列

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオ聞き流し(10分程度)


ピアノ練習

SimplyPiano、中級III

2022年3月20日日曜日

【日記】2022年3月19日(土) 、24時間以内のPCR検査陰性証明、変化する防疫ルール、一時帰国中に体験する差別発言

金曜日にキャンパスが完全封鎖されるという通知があったが、その後封鎖管理規則が微妙に緩められて、24時間以内のPCR検査陰性証明を提示すれば構内に入れることになった。講義は通常通り対面やるとのこと。つまり、当面の間教員は毎日どこかでPCR検査を受けなくてはいけないことになる。勤務日は職場で検体採取してくれるはずだが、職場に行かない日は学外の検査ポイントに行かねばならない。これは結構な負担だ。

私の自宅マンションがあるのと同じ小区の別のマンションが昨日封鎖されたが、その後、住人全員のPCR検査陰性が確認されたとかで、たった1日で封鎖が解除された。以前は濃厚接触者が建物内に見つかった場合の封鎖管理が最短のケースで、その場合の封鎖期間は3日間だったと記憶している。できるだけ生活への影響が少なくなるように、地方政府が柔軟に対応しようとしている感じがしないでもない(それでも影響は大きいが)。

Twitterを見ていたら、北米方面在住だった在外邦人が中国へ就職するにあたって一時的に日本に滞在する中で、多くの差別的な言動に触れて辟易しているというツイートを見かけた。この方は女性とのこと。こういう状況は私も分からなくもない。日本に住んでいると当たり前過ぎで気が付かないのだけれど、しばらく国外に住んでみると、比較対象がハッキリするので今まで見過ごしていたような差別的な言動に敏感に気がつくことがある。

私は香港大学に勤務していたとき、学生を引率して日本に出張に行くことがしばしばあったが、学生と一緒にいるときに、彼らに対して差別的な言葉を投げつけてくる日本人に何度か遭遇した。そういう行動をとる人間は、私の経験では全て年配の男性だった。上述の女性に対して差別的な発言を行ったのも年配の男性とのことだった。これからの日本は国力が衰退していくことは疑いの余地もなく、好むと好まざるとにかかわらず、外国と良好な関係を築いていかなければいけない。対外的に日本の信用を損なうような言動をとる日本人には失望しか感じない。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

2022年3月19日土曜日

【日記】2022年3月18日(金) 、キャンパスの封鎖管理開始、無断外出発覚、かつて住んだ街の大きな変化

昨晩12時から21日までキャンパスが「封鎖管理」されるという知らせが職場から入った。以前自宅マンションが封鎖管理されたときには、突然建物のドアが施錠され、いきなり監禁された状態になったが、大学キャンパスの方は封鎖する数時間前から予告があったので脱出できずに閉じ込められた教員というのはいなかったのではないかと思う。

キャンパスが封鎖される一方で、キャンパスのある珠海市高新区の封鎖は、住民全員のPCR検査陰性が確認されたとのことで今朝の6時をもって解除となった。これに関して「高新区全員の陰性が確認されたのに、どうしてキャンパスの封鎖を続けるのか?」という疑問が教員から大学執行部に投げられていたが、今のところキャンパス封鎖の方針に変更はないようだ。

数日前からコロナ規制の状況が目まぐるしく変化しており、中国語を読めない西欧系外国人同僚たちの中には情報収集に苦労している人もいるようだ。「重要なことは英語でアナウンスしてください」というリクエストが一部の外国人教員から出ていたが、時々刻々と変化していく規制状況を全て英訳してアナウンスするというのは、現在の職場のマンパワーでは難しいのではないかと思う。

夕方、キャンパスから無断外出した学生が見つかったらしく、件の学生は学内で隔離されることになったようだ。大学のキャンパスは完全にフェンスで囲われている訳ではないので、外に出ていこうと思えばいくらでも出ていくことは可能である。いきなりの封鎖管理で学内の購買等が品薄になれば、学生の無断外出を完全に規制するのは難しいだろう。

エカテリンブルク(ロシア)に住んでいたときに日常の情報収集のために毎日見ていた地元ニュースサイトを久しぶりに眺めていたら、どうも街の様子が一変しているようだ。スーパーや薬局は品薄となり、徐々に生活に支障がでてきているらしい。砂糖、薬品類、生理用品等の棚が空っぽになっている写真が記事に掲載されていた。しかし、自分がよく利用していた店の様子が一変していると、とても問題を身近に感じてしまう。こういう一般人の生活に支障が出ることがどれくらい戦争行為の抑止につながるのだろう。ロシアの政治家は一般人が困ってもあまり気にしなさそうな気もしてしまう。

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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2022年3月18日金曜日

【日記】2022年3月17日(木) 、3日連続のPCR検査、職場封鎖管理に向けた準備、厳しくなる密越境者対策

今朝職場から届いたWeChatメッセージによると、今日からキャンパスの出入管理が、封鎖管理にかなり近い状態になるようだ。学生は事前に外出許可申請を提出して受理されないとキャンパス外に出ることができないとのこと。教員はゲートでIDを見せれば出入できるようだけれど、いつ急に状況が変化するかわからないので注意せよとの通知があった。

昨日に引き続き、今日もキャンパス内全数に対してPCR検査を行うようだ。これで3日連続でPCR検査を受けることになる。PCR検査の結果次第で規制状況が大きく変化するので、今日も第一陣の結果が出る前に帰宅した方がよさそうだ。

毎朝職場に送る健康報告のフォームに「PCR検査を受けた最新の日付」を記入する欄が新たに加わった。こういう情報は省や国レベルで管理されているはずだと思うのだけれど、大学は行政機関から情報を受け取ることはできないのだろうか。

京东(通販大手)で注文していた商品があったので、コロナ規制の中、配達状況がどのようになっているのかステータスを確認してみたら、商品が発送されたという表示がアプリに出てきたので、どうやら物流は動いているようだ。ただ、通常に比べると商品の動きは遅い。

昨日、職場から「万が一キャンパスが封鎖された場合のことを考えて、洗面道具や着替え等を持参して出勤してください」という注意喚起があった。以前から職場に閉じ込められる可能性を考慮して、歯ブラシやタオル、多少の着替えをオフィスにおいてはいるのだけれど、さらに長期に閉じ込められる場合を想定して家にあったスペアの電気シェーバーをオフィスに持っていった。加えて、夏用の寝袋を通販で発注した(物流が停滞気味なので、すぐに届くか分からないけれど)。

今日、久々に海岸沿いを通ったら密越境者対策で、以前とは様子が一変していた。一面に有刺鉄線が張り巡らされ、サーチライトや監視小屋ができていた。夕方、もう一度同じ場所を通ったら、機動隊を運ぶバスみたいな大型車両が停まっていた。珠海は香港の対岸にあるので、来ようと思えば香港から小型のボートで海を通ってくることができる。最近、香港からボートで来る密越境者がコロナの感染源になっているというもっぱらの噂で、地方政府も対策に必死なようだ。

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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2022年3月16日水曜日

【日記】2022年3月16日(水) 、動的ゼロコロナ政策、ついに生活圏がロックダウンされることに、岡林信康みたいなメッセージ

報道を見ていると、現在中国全体で4000万人近い人がロックダウン下におかれているようだ。ただ、今回はコロナ禍勃発直後のロックダウンとは異なり、封鎖の厳しさは場所や状況によって柔軟に調整しているようだ。多くの都市では、割と広い範囲をロックダウンし、封鎖された地区内での移動はある程度認めて、経済活動をできるだけ停滞させないようにしているようだ。日本語の報道では「動的ゼロコロナ」といった言葉で状況が表現されていた。

夕方、中山大学珠海校区のある珠海市高新区が封鎖されるという知らせが入った。ついに自分の生活圏内にもロックダウンが来たわけだ。当初、職場から入った知らせによると、24時間以内のPCR検査の陰性証明があれば、規制ラインを一度だけ通過することができるということだった。しかし、数時間後にルールが変更され、PCR検査の結果に関わらず3日間は高新区の外に出られないことになったようだ。高新区の外に住んでいる教職員も職場には多くいるため、帰れなくなった教職員に対して、急遽キャンパス内の宿泊場所の提供が始まった。しかし、いきなり大学内に泊まれと言われてもなかなか辛いものがありそうだ。

さらに、キャンパスに対して封鎖管理に準じるような管理が行われるという知らせがはいった。学生は急病や親族の不幸等の特別の事情がない限りキャンパスの外に出ることができなくなった。教員は今のところ外に出られるのだが、毎回ゲートを通るたびに身分証の確認が必要となる。

また、昨日、学内全数に対するPCR検査が行われたばかりだが、今日も再び全数に対してPCR検査を行うという知らせが入った。もしかすると、前回の感染ピークの時と同様に、市内全員の陰性が2-3日間連続で確認されるまで検査を続けるつもりなのかもしれない。しかし、今までの方針が、果たして感染力の強いオミクロン株に対して有効なんだろうか。抑え込めない場合、どのような時点で方針転換するのだろう。いろいろと心配になってくる。

今回のようにコロナの規制が強くなってくると、「お偉い人たち」から、岡林信康の歌の歌詞みたいな感じの中国語のメッセージが流れてくる。「夜明は近い、夜明は近い」「この闇の向こうには、輝く明日がある」みたいな雰囲気のメッセージだ。コロナ禍が勃発した直後は、まぁ、こういう精神論的なメッセージも多少の応援になっていたのかもしれないが、こうも問題が長引いて、何度も精神論的なメッセージを流してこられると、正直あまり気分が良いものではない。

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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

【日記】2022年3月15日(火) 、ついに来たオミクロン株の波、突然強化される防疫規制、停電で早めに帰宅

中国国内で一気に新規コロナ感染者数が増えているが、どうやら珠海市にもその波が来たようで、急遽学内全数に対するPCR検査が行われることになった。オミクロン株が中国で流行りだす前は、感染状況がしばらく落ち着いていたので、かなり久々のPCR検査だ。

どうやら大学の北側の地区で9人ほど新規感染者が見つかったようだ。中国政府は感染者だけでなく、濃厚接触者も封鎖管理下におくという方針をとっている。今回は9人の感染者に対して、濃厚接触者が150人以上見つかったそうで、これらの人たちが住んでいるマンションが総て封鎖管理下におかれることになる。これは、かなり大規模の規制となることは間違いない。

明日から学内のコロナ規制が強化されるとのことで、どのような変化があるのかに説明する文書が回ってきた。感染者が見つかった地域がキャンパスの北側ということで、明日から北門当面の間閉鎖されるそうだ。(うちから一番近い門が北門なので通勤が不便になる) あと、私の生活に関係ありそうな変化としては、講義の時にマスクの着用が義務付けられるようだ。

Twitterを見ていると、中国の大学から教員職のオファーを貰った人が、8ヶ月も就労ビザの発行を待たされているという話題が出ていた。私のときはまだコロナ禍が勃発する前だったので確か3ヶ月ほどで就労ビザがおりたと思う。あまりこういう手続に時間がかかると、若い人だと貯蓄もないだろうしかなり大変だろう。ロシアに移籍する時は、当初2-3ヶ月でビザが下りるという話だったのが、結局10ヶ月間もまたされた。あのときは本当にお金のやりくりが大変だった。こういうことで研究職を諦めてしまう人も少なくないだろう。

学内全数のPCR検査に行って帰ってきたら、今度は職場ビルが停電していた。まぁ、停電くらい大したことないといえば大したことのない出来事なのだけど、最近、不穏なニュースが続いているので、停電からもなんだか不穏な空気を感じとってしまったりする。停電だと仕事にならない人が多いようで、みなさん一斉に帰宅していった。という訳で、今日は私も早めに店じまいして帰ることにした。

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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2022年3月15日火曜日

【日記】2022年3月14日(月) 、近隣の街がロックダウン、講義中内職に励む学生たち、トラブル続きのグラント申請書提出

ここ数日、広東省でもコロナの感染が急速に広がっており、ついに対岸の深圳市と东莞市がロックダウンするというニュースが入ってきた。こうなってくるといつ珠海市がロックダウンされてもおかしくはない。とにかく職場など、自宅の外にいる時に出先で封鎖されるのだけは勘弁してほしい。

今日は講義の日ということで例によって朝5時に起きて7時過ぎには出勤した。今学期の実習科目は2週目から5週目までが私の担当で、講義を行うのは今日が最後となる。しかし、最後の講義はあまり良い気分で終えることができなかった。

講義中、普段だとそこそこ学生から反応があるだけれど、今日に限って不自然に学生が静かだったのだ。そこで、TAの院生に何が起こっているのか探りを入れてもらったところ、どうやら、次の講義で要求された宿題を内職でやっている学生が多数いたようだ。大学院の講義だと、単位云々よりも好奇心で講義を聞いてくれている学生が一定の割合いるので、宿題の内職で教室内の空気が一変するということはまずない。しかし、学部生の場合、試験や宿題が多くの学生にとって講義を聞くモチベーションなので、往々にしてこういう事態が発生する。次からは少し対策を考えねばなるまい。

コロナの感染者が中国全土で一気に増えた影響で、最近通販の配達が遅れたり、店舗から商品が発送されないという事態が増えてきた。こういう場合、基本的にこちらから問い合わせて適切にキャンセルしないと、いつまでも放置されたり、勝手に配達済みのステータスをつけられたりといったトラブルの原因となる。発送元が遠い商品はしばらく様子を見た方が良いのかもしれない。

数日前に予算申請書を提出したのだけれど、必要な書類を添付し忘れていたようで再提出を求められた。それで、その再提出の〆切が昨日だったのだけれど、グラントソースのWebサイトが不安定で全くアクセスできず、結局期日の昨日の24時までにできなかった。

しかし、どう考えても自分の責任ではないので、今日の昼間「もう今年は受け付けてもらえないのですか?」と担当者に確認に行ったところ、「交渉してみるから待ってください」とのことだった。さすがにサイトの不調で提出できなかったのはなんとかしてほしい。

夕方、「サイトが復旧したので申請書を修正して提出してください」と担当者から言われたので、さっそくサイトにアクセスしてみたのだが異常に挙動が遅い。たかだか1MBぐらいの論文PDFをアップロードするのに5-10分とかかかる上に、途中で何度も失敗する。果たして今年は予算申請書を提出できるのだろうか?


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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2022年3月14日月曜日

【日記】2022年3月13日(日) 、一部講義がオンライン化、封鎖管理方式の限界か?、もうロシアのニュースには辟易

中山大学のキャンパスは、広州、深セン、珠海の3つの都市に合計4つ存在する。普段だとオフィスがあるキャンパスとは別のキャンパスに行って講義する教員も少なくないのだけれど、今朝職場から来た通知を見ると、どうやら当面の間キャンパス間の移動を伴う講義科目はオンラインに切り替えられるようだ。

広東省の広報によると、中国全体での中高リスク地区数が250くらいまで増えているようだ。一日の感染者数も、最近では千人を超えており、数の上からは2年前のコロナ禍勃発直後のような状況にまでなっている。ベイエリアだと深圳市と东莞市に感染者が多いようだ。ベイエリアの感染者は、かなりの割合が香港からの密越境者が原因とのことで、湾を挟んだ珠海側にいつ飛び火して来てもおかしくはない。

しかし、最近の感染状況を見ていると、オミクロン株は、もはや中国の封鎖管理方式をもってしても、完全にゼロまで抑え込むことは不可能なのではないかという気がしてくる。あまり激しく封鎖管理を続けると、日常生活に与える影響があまりにも大きすぎるような気がする。おそらく、近い将来どこかで方針転換が必要になるのだろう。混乱なく上手く移行してくれればよいが。

毎週、週末に荷物が届くよう見計らって生活用品や食品等をまとめて通販で注文するのだけれど、最近「コロナ規制の影響で配達が遅れます」もしくは「配達が大きく遅延する可能性が大きいのでキャンセルしてください」といったメッセージが店舗から帰ってくることが増えてきた。日本食材なんかは上海等の大都市から来ることが多いのだけれど、ここ数日上海の方もかなり封鎖管理地区が増えているようだ。

ロシアの状況は、もう日々ニュースを追うことに正直疲れてきた。プーチン政権の関係者は、よくぞここまでデタラメを平気で並べ立てられるもんだと逆に感心する。ロシアの外交官は、まともな感覚を持った人間だと到底務まるまい。あれは嘘と分かって演技で話をしているのか、本当だと信じて話しているのか、その辺の本音を聞いてみたいような好奇心にかられる。


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単語と例文の暗記(10分程度)

2022年3月13日日曜日

【日記】2022年3月12日(土) 、昔の記事に入れた断り書き、推奨される不正行為防止アプリ、プーチン大統領の精神状態

ロシアのウクライナ侵攻以降、ロシア関連の検索ワードから昔書いたブログ記事へのアクセスが地味に増えている。ロシア関連の記事の多くはエカテリンブルク在住時に書いたものだけれど、現在のロシア国内の状況がウクライナ侵攻以降激変していることは想像に難くないので、誤解を与えないように古い情報だという断り書きを各記事の冒頭に入れた。

ここ数日の間に「国家反诈中心APP」とうアプリのインストール用QRコードが入ったポスターを生活圏内のあちこちで見かけるようになった。今朝WeChatを見たら、職場からもインストールを推奨するというメッセージが届いていた。どうやらこのアプリ、詐欺行為を未然に防いだり、当局に告発したりするためのもののようだ。

以下のリンク先の日本語解説記事を見ていると、中国内の他の地域では昨年ぐらいからインストールが推奨されるようになったようで、場合によってはこのソフトをインストールしていないと催し物の会場等に入れてもらえないといった事態も発生しているようだ。まぁ、詐欺行為を防ぐという目的自体は良いとしても、メリット以上にデメリットが色々とあるようで、appストアの評価を見てみると猛烈なる低評価の嵐となっている。いずれにせよ、外国人はアプリをインストールしても今のところユーザー登録はできないようだ。しかし、例によって公共施設等への入場時に「インストール必須」といった制度が始まると状況がややこしくなりそうだ。

参考リンク:中国公安の不正防止アプリ「反詐中心APP」とは?

精神科医の樺沢紫苑さんのYouTubeチャンネルに興味深い動画が出ていた。プーチン大統領の演説等の映像から判断して、最近のプーチン大統領の精神状態に良くない兆候が見られるという内容。1年前くらいの映像と比べると、表情やジェスチャーによる感情表現が減っている、姿勢がやや悪くなっている、話し方の抑揚が減っている等の変化が見らるそうで、こういう変化は鬱病の一歩手前の精神状態になると見られるのだそうだ。まぁ、それが分かったからといって周りが何かできるということでもないのだろうけれど、一人の人間の精神的不調で世界が混乱に落ちいいるというのは、本当に困ったものである。

参考リンク:プーチンの精神状態がヤバい! 7つの理由【精神科医・樺沢紫苑】


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

2022年3月12日土曜日

【日記】2022年3月11日(金) 、呆れて物が言えないロシアの状況、研究グループミーティング再開

ロシアがウクライナに侵攻してからというもの、毎朝ロシア関係の専門家のTwitterアカウントを巡回して最新の情報を確認することが日課となっている。今朝は、航空機リース代の踏み倒し、外国企業のロシア国内資産の接収、ウクライナが生物化学兵器を開発しているという安保理への告発等々、もうなんだか呆れて物が言えないニュース見出しがTLにズラッと並んでいた。

なんというか、将棋の対局に例えてみるならば、相手に厳しい手を指されて、応手として相手の顔にペットボトルを投げつけて、さらにおやつのケーキも投げつけて、おまけに盤をひっくり返しつつ「お前の母ちゃんでべそ」と言いつつ「まだ負けてない!」と言い張っているみたいな、現状のロシアにはそんな印象を持ってしまう。

主なグラントの〆切が過ぎたので今日から今学期のグループミーティングが再開となった。学期初めは学生さんやポスドクさんたちの進捗もたまっているため内容が盛りだくさんとなる。今日は久々に3時間たっぷりと研究についての議論を行った。研究グループのミーティングは天文学に集中できるので純粋に楽しいと思う。ただ、進捗を持ってこなくてはいけない学生たちにとっては大変だろうけれど。

最近ニュース番組等の中国語はところどころ聞き取れるようになってきているのだけれど、研究グループミーティングでメンバーが話すような中国語はなかなか聞き取れない。とある中国語講座番組を聞いていたら、そのインストラクターが「ヒアリングやシャドーイングの教材として特定の教材ばかり使っていると、その内容や発音が中国語能力が規定されてしまうので、目的に応じて教材を選んだ方が良い」とアドバイスしていた。

確かに、私は毎朝ラジオのニュース番組を聴きながら通勤しているので、時事問題に関するボキャブラリーはそこそこ増えてきたし、アナウンサー的な発音にもなれてきているのだけれど、その一方で天文学に関するボキャブラリーを増やす努力をしていないし、日常会話に焦点を絞った聞き取り練習もしていない。私の中国語学習のゴールとしては、中国語で学生指導ができることなので、それを考えると教材の選び方をそろそろ考え直すべき時期なのかもしれない。


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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオ聞き流し(20分程度)

2022年3月11日金曜日

【日記】2022年3月10日(木) 、義務となっている学期ごと2コマの講義参観、なかなか大変な新任教員研修

うちの大学では、学期ごとに2コマずつ同僚の講義を参観することが義務付けられている。参観する講義科目は学部の講義であればなんでもよく、自分が所属する学院(日本で言うところの学部)以外の講義でも別に構わない。講義を参観した後は、規定の項目について得点をつけ、コメントを書いて報告書を教務に提出する。規定の項目には、例えば、指導姿勢、講義の組み立て、教育技術といった感じのものが並んでいる。自分が参観するだけでなく、自分が参観される場合もあるのだけれど、参観者からつけられた点数は業績評価とは直接は関係がない。一方、参観をサボると年末の業績評価でマイナス査定となる。

上述のように、通常は学期ごとに2コマの講義参観が義務付けられているのだけれど、新しく着任した新任教員については、着任した最初の学期に9コマの講義参観が義務付けられている。私も昨年の秋学期に9コマの参観を行った。総て中国語で行われる講義だったので、講義そのものの内容はあまり理解できなかったのだけれど、学生の雰囲気や、講義に対する反応を観察できたことはとても有意義だった。

新人教員は、講義の参観に加えて、学期中に隔週ペースで行われる講義準備会議に定期的に参加し、最後に模擬講義審査を受けて合格点を取らないといけないルールになっている。この審査に合格しないと学部の講義を担当させてもらえない。この審査、私は当初「形式的なもの」と勝手に想像して、適当にやっても全員合格するのだろうと高を括っていたのだけれど、蓋を開けてみたら「完全にガチの審査」で、油断していた私は1回めの審査でボロカスのコメントを付けられて不合格再審査となってしまった。まぁ、2回目は職場の意向を理解したので本気を出して無事合格したのだけれど、なんというか職場が真剣に学部教育の質の向上に取り組んでいることが体感される出来事だった。

初任者研修は、講義参観や模擬講義審査でかなり大変ではあるのだけれど、教育用の実験室や実習教材等を一通り見せてもらったり、他の教員の教材開発の現場を見せてもらったりして、そういう部分はとても興味深くかつ参考になった。

私は今学期、実習科目を試行錯誤しながら初めて担当しているということもあり、講義参観は同僚がやっている他の実習科目を覗いてみようと思っている。


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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオ聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2022年3月10日木曜日

【日記】2022年3月9日(水) 、ようやく質問が出るようになってきた、学生さんの進路が決まって一安心

今日は1コマ目から講義が入っている日ので5時起き。徐々に日が長くなってきているとはいえ朝5時だと外はまだ真っ暗だ。以前は深夜になると海岸沿いの街灯が消されていたのだけれど、最近は香港からの密越境者対策なのか、一晩中街灯が点灯しっぱなしになっている。珠海市の隣の中山市では、密越境者を見つけて当局に知らせると報奨金がもらえる制度が始まったそうだ。しかし、そのような制度を作っても、密越境者は最近増える一方とのこと。

水曜日の講義は実習科目なので、課題を配って学生さんたちに問題を解いてもらう。実験ではなく、各自がパソコン上でデータ解析を行う科目ので、実習科目という分類にはなっているが、むしろ内容的には演習科目と言ったほうが良いかもしれない。今日でこの講義は3回目なのだけど、学生さんたちはみんな想像以上に熱心に課題に取り組んでくれる。前回まではウォーミングアップとして、Pythonを使ったプログラミングの基本問題を解いてもらっていたのだけど、3回目の今日からは、いよいよ天文観測のデータ処理を始めてもらった。

プログラミングの問題演習は基本的に答え方が一つになるように問題を作ったので、それほど質問は出なかったが、天文観測のデータ解析課題については、様々なアプローチが可能なように問題を設定したので、かなり多くの質問が出た。学部生は英語を話す機会が少ないせいか、質問を躊躇するような空気がなくもなかったが、一度クラスの誰かが質問に来ると、次々に他の学生も質問に来るようになった。

早朝の実習科目が終わったあと、少しオフィスで昼寝してから卒研の学生さんとの研究打ち合わせを行った。今日打ち合わせをした学生さんは、査読学術論文を出したいということで通常よりも1年早くから仕事を始めたので、既に現在は論文執筆の段階に入っている。なんとか、卒業までには投稿(できればアクセプト)に持っていきたいが、どうなるか。

うちの大学の学部出身者は、7-8割くらいが大学院に進学するが、そのうち半分ほどは欧米の大学院に留学する。私のところで卒研をやっている学生さんも、無事1つ目のオファーをアメリカの大学院からもらったとのことで指導教員としては一安心といったところだ。やはり自分の学生さんの進路はどうしても気になってしまう。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオ聞き流し(10分程度)

2022年3月9日水曜日

【日記】2022年3月8日(火) 、グラント申請書の修正、電気代等も研究費から支出

昨日提出したグラント申請書の型式確認が終わり、毎度のことなのだが、あちこち事務的な観点からの不備が見つかったので今日はほぼ一日かけてその修正を行った。このグラント申請書の形式確認後の修正というやつは、中国で大学教員をやっていてダントツで最もつまらない仕事だと思う。グラント申請用のサイトへのアクセス権限さえ事務の人に与えてあげれば、全部事務側で修正できそうなことばかりだ。

実際、フォーム等の修正は事務でかなり手伝ってくれるのだけど、業績記録や個人情報等は教員側からしか編集できないようにシステムが作られているので自分でやるしかない。やっていることは、例えば論文のPDFファイルを出版社からダウンロードしてそれをグラントソースのサイトにアップロードしたり、年代が古いものから書いていた履歴を新しいものから順番に書き直したり、そういう類の単純作業のオンパレードである。学内の業績リストは、今年から外部のサイトの記録を利用してかなり自動で生成されるようになったのだけど、今回応募するグラントソースの応募システムはまだそこまで進化していないようだ。

ほぼ朝から晩まで担当の秘書さんと何度もやりとりしながら書類を修正し、夕方やっと提出することができた。自分の研究を遂行する分には私の研究スタイルだとほとんどお金は必要ないのだけれど、大学院生やポスドクに来てもらうためには給料を払う財源が多少必要なのと、あとは学科の「電気代」なんかの共同経費も外部資金から支払っているということで、やはり研究費をとらないという訳にはいかない。

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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオ聞き流し(10分程度)

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SimplyPiano、中級III

2022年3月8日火曜日

【日記】2022年3月7日(月) 、蜜越境者を監視するサーチライト、穴のないネット規制、メチャクチャな忙しさ

香港からの密越境者を監視するためだと思われるが、最近、夜間の海岸線を一晩中サーチライトが照らしている。近隣住民のSNSグループを見ていると、このサーチライトに関して「夜景が楽しめなくなった」「眩しい」等の苦情が出ているようだ。色々と想定外のことが起こる今日この頃だ。相変わらず香港のコロナの感染は収束の気配が見えないようだ。香港は行政システム的な観点からも、大陸側のような完全な封鎖管理を行うことが難しいことは容易に想像できる。大陸側と同じ方法論でゼロコロナ政策を維持することにはそろそろ無理が出てきているのだろう。

久々にFBを眺めていたら、エカテリンブルク(ロシア)に住んでいた時によく利用していたスーパーで、買い物に制限が付き始めているというニュースを地元メディアがシェアしていた。砂糖、食用油、シリアル等々を購入する際、1人幾つまでという制限がつくのだそうだ。記事には転売を防止するためという理由が出ていた。エカテリンブルクは比較的リベラルな街で、地元メディアが反体制的な記事を掲載することも少なくなかったが、最近のロシア政府による厳しい情報統制の影響なのか、エカテリンブルクの地元メディアも、どちらかというと保守的な論調に偏っている感じがした。(もう、ロシア語を勉強していないので、ざっと見た感じの表面的な感想ではあるが)

Twitterを見ていたら、3月11日からロシアのネット回線が外国の回線から切り離されるかもしれないというニュースが流れていた。ロシアに住んでいる間に、ロシア国内のネットワークを外国から切り離す実験が何度か行われたことを記憶している。あの時は、実験だったので、ほんの短い時間だけ切断されてすぐに元に戻ったのだけれど、今回はおそらく不可逆的な切断になるのだろう。

中国でもネット規制が敷かれているが、VPNを使えば外国のサイトにアクセスすることはできる。しかし、以下のWiredの解説記事によると、今度行われるかもしれないロシアのネット遮断というのは、どうやら中国の規制のような「穴」も作らずに、外国のサイトに全くアクセスできなくなる可能性があるようだ。

Currently, websites and services like Telegram and Zello are able to continue operating in the country despite being banned, by using a few elusive methods like ISP hopping and VPNs outside the country. Once all traffic is gated within the country, those techniques will likely no longer work. (Security News This Week: Putin Will Put Russia Behind an Internet Curtain)

仕事の方はというと、今日は朝の講義が終わった後はひたすらグラント申請書の執筆に没頭した。とにかく、週6時間の講義を抱えていて、その準備でめちゃくちゃ忙しい状況の中でグラント申請書を5日間で書けというのだから正気の沙汰ではない。まぁ、とにかくめちゃくちゃでもなんでも提出せねばならぬので、使える時間の中でベストをつくすだけである。


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単語と例文の暗記(10分程度)

2022年3月7日月曜日

【日記】2022年3月6日(日) 、ゲートでの煩わしい問答、グラント申請書の準備、ウクライナカラーのガラスの小鳥

講義とグラント申請書の準備のために日曜だけれど出勤した。朝、大学のゲートに来てみたら、初めて見る顔の門衛が立っており、これはまた確認のために止められるなと思っていたら案の定、例の「公共场所通行打卡」を見せるように言われた。仕方なく、「外国人はこのアプリに登録できない」から始まる一連の説明を中国語でする羽目になった。一応念の為に「公共场所通行打卡」に外国人が登録できるようになっていないか確認したがやはり駄目だった。

今のところ「公共场所通行打卡」を見せるように言われた場合、GHC(外国人用の健康コード)と身分証を見せつつ状況を中国語で説明するしか方法がないようだ。職場のゲートに関しては、この方法で入ることができるが、説明をする煩わしさは否めない。早く規制レベルを下げて欲しいところだが、オミクロン株の影響でここのところ規制レベルがずっと上がりっぱなしである。

いつも日曜日に出勤するときは、多少気分的に緩め(つまり、時間短め)に仕事するのだけど、今日はやるべきことが多く、そういう訳にもいかなかった。講義の準備はいつものことなので、既に作ってある教材を確認しながら少しスライドに修正を入れたりした。これは賞味2時間ほどで終了。今日の仕事の本丸はグラント申請書である。

先週末にいきなり提出するように学科から通知があったのだが、初めて出すグラント公募なので、応募規定やフォームの確認から始めなくてはいけない。昨年出したNSFC(中国の公的なグラントソース)が公募する一般的なグラント申請と若干形式が異なるようで、冒頭のセクションでは、これまでの全キャリアに渡って行ってきた研究の総まとめを書かねばならないようだ。ただ、このての研究まとめ書類は中国では比較的一般的で、過去に別目的で書いた文書を使い回すことがある程度可能である。そして、後半部分に研究計画を書くらしい。

規定を確認したらもうあとは一直線にひたすら3時間ほど作文し続け、なんとか18ページの申請書を1日ででっち上げることができた。あとは、明日予算計画を書けば一応形式上は完成である。英文をなぐり書きすると、必ず文法ミスをするし、英語の言い回しも時間をかけてじっくり何度も読み込まないと、表現を本当に練り込むのは難しいが、最近は文法チェッカーの性能が著しく向上していて、20年前くらいにこの手の申請書と格闘していた頃と考えると作業が嘘のように楽になった。

ウクライナ侵攻の問題は、相変わらずロシアが非常に強硬なことばかり言っており、一切妥協するつもりがないようだ。ロシアの態度を見ているか、あの国は本気で「ロシアが滅びるか、西側諸国が滅びるか」の二者択一でものを考えていそうな気がしてくる。5年間あの国に住んだ経験から言って、世界がロシア化することだけは勘弁である。

妻が可愛いガラス細工の小鳥をみつけたので衝動買いしたとのこと。買ったときはあまり深くは考えていなかったそうだが、後から「ウクライナカラー」であることに気づいたらしい。確かに角度によっては青と黄色に見える。

ウクライナカラーのガラス細工の小鳥

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単語と例文の暗記(10分程度)

2022年3月6日日曜日

【日記】2022年3月5日(土) 、100年後のロシア、教育用電波望遠鏡、濃い霧に覆われた珠海唐家湾

ロシアの状況を見ていて、妻がロシアで日本語教室をやっていた時の生徒さん(ロシアの高校生)との会話をふと思い出した。

妻「タイムマシンがあったら行きたいのは未来ですか過去ですか?」

露高校生「ぜったい未来です」

妻「どうしてですか?」

露高校生「100年後にロシアがまだ存在するか知りたいです」

100年後、ロシアはいったいどうなっているだろう。最近の動向を見ていると、今の国家体制がそのまま100年継続するとはとても思えない。仮に100年間存続したとしてもこれからの数十年は近隣諸国に対して贖罪を行っていく辛い時代になるだろうと思う。今回の件について、何の意思決定にも参加していないロシアの若い世代にはとても酷な話だ。

うちの大学では、学部の物理実験科目にかなり潤沢な「教材開発費」がつく。このお金を利用して、同僚の一人が教育用電波望遠鏡を建てたとのことで偵察しに行ってきた。正確なスペックは知らないのだけど、おそらく口径2メートルくらいだろうか。物理実験室からリモートコントロールできるとのことで、学部生の実験教材としてはなかなか立派なものだ。今度同僚が実習講義をやるときに見学させてもらう約束をした。

教育用電波望遠鏡
今日は朝から濃い霧が出ていた。一瞬PM2.5による大気汚染なのかと思ったが、大気汚染指数を確認したら平常値だったので、おそらく普通の春霞だったのだろう。うちの自宅はかなり高層にあるが、それでも激しい雨が降っても地上が見えなくなるということはまずない。ところが今朝は、バルコニーから顔を出して下を見下ろしても全く地上が見えず、まるで飛行機の窓から地上を眺めているかのような不思議な光景が広がっていた。

濃い霧に覆われた今朝の珠海唐家湾

土曜日ということで、夕食は恒例の出前。今週はお寿司を中心に日本食メニューを誂えた。メニューの写真で青魚のお寿司が美味しそうだったので多めに注文したのだけど、ネタ切れだったのか全てマグロに置き換えられていたのはちょっと残念だった。

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単語と例文の暗記(10分程度)

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SimplyPiano、中級III

2022年3月5日土曜日

【日記】2022年3月4日(金) 、仏大統領の異例のコメント、次々にできる小学校、グラント申請で大忙し

今朝のニュースを見ていると、マクロン仏大統領がプーチン大統領と電話会談した後「これからもっと状況は悪くなる」というコメントを出したそうだ。SNS上では国際政治の専門家が「首脳会談の後に一国の大統領がこのようなコメントを出すことは異例。よほど酷い内容の会談だったのだろう」という意見が出ていた。これから先、今よりもさらに状態が悪くなるというのは、具体的にはいったいうどういうことを指すのだろう。

外国人労働者の身分というのは、現地の国民に比べて脆弱で、少し大きな動乱が発生すると真っ先に影響を受ける。幸い今のところ中国国内の状態は安定しており、私の生活にはウクライナ情勢の直接の影響はないが、これから先どうなるかは誰にも分からない。ロシアでは、反戦デモに参加した自国民を戦闘の前線に送り込む法案が議会に提出されたそうだ。本当に狂気の沙汰だと思う。

毎朝、自宅前でシェア自転車を拾って通勤しているのだけど、今朝は自宅前で上手くシェア自転車を見つけることができず、少し離れた場所まで歩くことになった。途中、工事中の小学校の横を通ったら、かなり完成に近づいていた。この建築中の小学校から2-3km離れた場所でも別の小学校の建築が進んでいる。これらの学校が開学すると、また街がにぎやかになりそう。

工事中の小学校

ロシアに対する経済制裁の影響でルーブルは暴落する一方だが、中国元は相変わらず上昇傾向にあるようだ。久々に為替チャートを見てみたら、元は対円で一直線に値上がりしている。この調子で上昇すると、近々1元が20円に到達しそうだ。日本に自由に行き来できるようになれば、元高の恩恵を存分に味わうことができそうだけれど、世の中の動きを見ていると、移動に関する規制が緩和されるどころか、ウクライナ侵略の問題が重なって、ますます移動が難しくなっているように思える。本当に困った時代だ。
中国元の対円の為替相場

今日は大慌てで予算申請書の準備を進めた。応募しようとしているグラントには「学内で許可されないと応募できない」というルールがあるため、学内向けの応募意向書類を提出して返事をまっていたのだけれど、突然「申請書は出来上がっていますか?締切は5日ごです」という想定外の返事が返ってきて大慌ててで書類を書く羽目になってしまった。まぁ、ロシアで勤務してからというもの、ちょっとやそっとの「想定外」では驚かなくなった。とにかくベストエフォートでできるだけのことをやるだけである。

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2022年3月4日金曜日

【日記】2022年3月3日(木) 、再び登場した防護服、もはや狂気すら感じるロシア情勢、思い出される2013年までのロシア

今朝の出勤時、大学のゲート前に立っている門衛が防護服を着ていてドキッとした。1月に自宅のマンションが封鎖管理下に置かれたとき、その前兆として前日から近辺に防護服を来た人がうろちょろしだしたので、ついそれを連想してしまうのだ。学内にいる間にキャンパスが封鎖管理が始まったらどうしようかと内心ヒヤヒヤしていたが、結果としては無事に帰宅することができてホッとした。ここしばらくロシアのウクライナ侵略のニュースばかりに目が行き、コロナの感染状況をあまり気にしていなかったが、中国内のコロナ規制も再び強化されているようだ。

今日の日中は次の月曜日の講義に向けて準備をすすめていたのだけれど、突然とある政府系のグラントに応募するように職場から指示があり、いきなり大忙しモードに入ってしまった。〆切は5日後とのこと。グラント応募というと、最低でも一ヶ月、できれば2-3ヶ月程度以上は時間をかけて準備したい類の書類だ。しかし、今回のような降って湧いてくる類のグラント公募もときどきあり、こういうのに対応できないとなかなか業績を作ることは難しい。ポジティブに考えると、〆切が近いということは応募できる人も絞られてくるので採択される可能性が高くなるとも解釈できる。私ぐらいのそこそこの年齢になってくると、過去に不採択になったグラント申請書も一山(いや、二山、三山)溜まっているので、こういうときはそのようなストックを活用して対応することになる。

しかし、ロシアの情勢は日に日にエスカレートしている。エスカレートしていると言うよりも、狂気度が増しているという方がより適切な表現かもしれない。核兵器使用をちらつかせるのはもはや当たり前となり、幅広い層から徴兵を始めたり、戒厳令をしくという話も聞こえてくる。さらに、国内の反戦デモで逮捕されたロシア国民を戦場に送り込むという話まででているようだ。もうここまで来ると「狂っている」以外に現状を描写する言葉が他に思い浮かばない。

2013年くらいまでのロシアはそこそこ順調に経済成長しており、ロシアの前職場にいたときの同僚からは「警察の腐敗も減り、街の治安も良くなり、高等教育を改善するための予算も付き、これから先の未来は明るい」という類の話を何度も聞いたものだ。このような良い傾向が変わったのは、明らかに2014年のクリミア侵攻以降だと思う。正確にはクリミア侵攻の直後にはまだ急激な変化は感じられなかったが、欧米の経済制裁が始まり、徐々にロシア経済が停滞しだすとともに明るい雰囲気が消えていったように思う。なんというか、やはり国民が幸福感を感じながら生活するには、国がそこそこの経済発展を続けていくことが必須なのだろうと思う。中国とロシアを比べた場合のあまりにも鮮明な経済状態のコントラストは、国民の幸福度における経済の重要性を再確認させてくれる。

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2022年3月3日木曜日

【日記】2022年3月2日(水) 、早朝の通学風景、企業のロシアからの撤退、再び増えているリスク地区

講義の日ということで午前5時に起床。1限目を担当する前は8時開始なんてありえないと思っていたが、こういうのは慣れてしまえばそう大した問題ではない。これまでよりも早い時間に出勤すると、いろいろと今まで知らなかった新鮮な景色が目に入ってきて面白い。中国の学校はどうやら大学の1現目と同様に8時ごろに始まるようで、私が8時開始の講義に合わせて自転車で職場に向かっていると、通学中の生徒と付添の親を大勢見かける。子供だけで通学している児童・生徒も多少見かけるが、多くは親が付き添っているかスクールバスで通学しているようだ。小学校低学年の小さな児童だと親が電動バイクの荷台に子供を載せて学校まで連れて行くケースもあるようだ。早朝でまだ眠いのか、親の電動バイクの荷台で寝ている子供もいたりする。うちの近所はとても治安が良いので、子供だけで通学しても問題なさそうな気はするが、中国全体を見渡すと子供の誘拐は少なくないようで、やはりそういう状況を考えると親が付き添うケースが多くなるのだろう。

今朝のニュースを見ていると、欧米系のグローバル企業が次々にロシアから撤退しているようだ。企業自ら政治的な制裁をロシアに科しているようにも見えるが、専門家の解説によると経済制裁の影響で部品や資金の調達に問題が発生していることが撤退の主なりゆうとのこと。企業は基本的にビジネスチャンスさえあれば再び戻ってくるだろうとの意見だった。まぁ、なんだかんだ言って欧米の企業はしたたかである。

日本語のツイートを見ていると「ロシアで反政権運動が盛り上がって一気に政権転覆して欲しい」と言った趣旨の意見を最近よく見かける。おそらく、ロシア国内の反戦デモの様子が繰り返し報道されているためだろう。ただ、ロシアに住んでいた経験からすると、ああいったデモは、おそらく報道から受ける印象ほどは盛り上がっていないと想像される。私がロシア生活を通して見てきた感覚では、ロシアで政権を支持している人たちのナショナル・アイデンティティーは、ロシア正教の宗教アイデンティティーと不可分に重複していると思われる。そして、現在のロシアは、ロシア正教のトップと独裁者がズブズブの関係であり、その状態で宗教トップがウクライナ侵攻を支持しているだから、反戦運動はそう簡単にはマジョリティの意見とはならないだろうと私は思っている。もちろん、国の内部からロシアが変わって戦争が終われば良いとは思うが、そういう状況には残念ながらすぐにはならないだろうと思う。

気がつけば、中国内の中高リスク地区が200近くまで増えているようだ。どうやらオミクロン株を完全に押さえ込むことは、中国の厳しい防疫規制を持ってしても困難な課題のようだ。おそらくどこかの時点で防疫規制の方針を大きく変えなくてはいけないのだろうけれど、中国はいつその判断をするのだろう。今のような規制が続くと、中国人はともかく、外国人にとっては難しい問題がいろいろと出てくるように思う。どの国でも同じだとは思うが、外国人が抱える問題に対する居住国政府の反応は鈍い。


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2022年3月2日水曜日

【日記】2022年3月1日(火) 、新しいフォーマットの実習科目、「吹きこぼれ」を作らない工夫

実習科目について同じ科目を担当している同僚と打ち合わせを行った。私が今学期担当している実習科目(天文学データ解析)は、前学期までと比べてフォーマットが大きく変更されたそうだ。以前は教室で実習課題についての講義を行い、解析そのものは宿題という形で持ち帰ってやってもらっていたそうだ。それで講義が36時間、実習として72時間分の単位が出ていたとのこと。しかし、そのようなやり方だと、本当に学生が72時間分の学習を行っているか怪しいということで、今学期から実習室でフルに72時間の間、課題に取り組んでもらうようにフォーマットを変更したのだそうだ。

私は最初から今のフォーマットなので特に違和感は感じないが、前の実習のフォーマットで講義していた同僚たちはどのようにコースをデザインするべきか少し迷っているようだ。同僚たちが気がかりなのは、実習室で一斉に課題に取り組んでもらう時の学生の学習速度の違いだ。非常に早く課題を終わらせる学生と時間がかかる学生の両方がいるので、遅い学生に合わせていると仕事が早い学生が時間を持て余してしまう。

確かに最初の実習をやってみたところ、20人のクラスの中に4-5人くらいものすごく仕事が早い学生がいる。彼らは教科書的な課題を出すとあっという間に終わらせてしまう。大学の規定により、学生が早く課題を終わらせても教室から出す訳にはいかないので対応が難しいのだ。仕事が早い学生を暇にさせておくわけにもいかないし、その一方で仕事の進みが遅い学生の面倒もみなくてはいけない。仕事が早い学生に対しては、彼らが時間を持て余さないように簡単に答えを見つけられない本物の研究っぽい課題を追加で作りましょうみたいなことを同僚と話し合った。教室で「落ちこぼれ」と「吹きこぼれ」のどちらも出さないようにするのはなかなかに大変な作業だ。


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2022年3月1日火曜日

【日記】2022年2月28日(月) 、講義の日は早起き、干渉計の説明は難しい、一気に下落したルーブル

今日は講義の日ということで朝5時に起床。今学期は1限目から始まる科目を担当しているので、過去一番の早起きを強いられている。うちの大学では1限目は8時から始まる。中国の大学では学生が寮に住んでいるため、朝早くから夜遅くまでびっちりと講義が行われる。3限目以降(10時)から始める講義を担当していた前学期は、一度オフィスに行って一息ついてから講義室に移動していたが、講義室とオフィスの間が離れているので、今学期は睡眠時間を少しでも長く確保するために、自宅から直接講義室に行くようにしている。

担当している実習科目は月曜日が理論講義で水曜日が実習の日となっている。月曜日の今日は電波望遠鏡、受信機、分光器等の構造や動作原理について解説する講義を行った。この分野の講義を行うと、学生から出る質問の多くは電波干渉計の原理に集中する。基本となる2素子干渉計の原理は理解してくれたようだけれど、アンテナの台数が増えた時の、UV台とダーティマップ、本来の電波源の輝度分布の間の関係がどうも上手く伝わらなかったようで、今日はその辺に質問が集中した。私の場合、何度も干渉計データを自分でいじっているので、自分で感覚的には原理が分かっているつもりなのだけど、いざそれを言葉で説明するとなるとなかなか難しい。(上手く説明できないということは、実際は理解が甘いということだろう。まだまだ勉強が必要)

昨日、ロシアに対する経済制裁として、ロシアの銀行がSWIFTから切り離されるというニュースが出ていたが、講義が終わって為替レートを見てみたら、1ルーブルが約1円まで下落していた。過去にイランの銀行がSWIFTから切り離されたときは通貨の価値が1/6まで落ち込んだとのことだったので、そこから類推して、1ルーブル0.2-0.3円くらいまで落ち込むのかと想像していたが、そこまでの効果はなかったようだ。ネットに流れてくる記事を見ていると、ロシアも金利を極端に上げたり、国民や企業が持っている外貨を強制的にルーブルに交換させるなどの防衛策をとっているようだ。しかし、こういう防衛にも限界があるだろうから、いずれまた下落が始まるのかもしれない。

1ルーブル1円まで下落した相場を表すチャート

しかし、今回のウクライナ危機、ロシアが武力行使する前の時点では、西側諸国はウクライナを見捨てるのかとも思っていたが、実際にロシアが武力侵攻し、悲惨な映像やゼレンスキー大統領のエモーショナルな演説等々がネットで流れると空気が一変した感がある。昨日今日あたりのネット上での各国の動向を見ていると、「対ロシア世界戦争」みたいな雰囲気すら出てきていると感じる。ロシアは既に数千人の戦死者が出ているのにも関わらず今のところ全く譲歩する気がないようだ。毎日朝ニュースを見るたびに状況がエスカレートしているが、いったいどういう結末を迎えるのだろう。

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