【筆者紹介】中国在住の日本人天文学者。米国→台湾→香港→ロシアと渡り歩いた後、2019年11月に中国広東省の大学へ移籍。外国生活20年目。研究者生活も20年目。専門は晩期型星の質量放出現象、天体メーザー、電波天文学。最近は、星が合体した後の環境で作られる分子ガスに興味を持っている。研究以外の最近の趣味は、中国語学習とピアノの練習、あとライフログがてらの日記ブログの執筆。
2022年9月30日金曜日
【日記】博士課程院生指導資格の専門分野変更、「Dual Degree Program」設置に関する意見交換
【日記】行事に関する本音と建前、教員倫理教育試験
2022年9月29日(木)
2022年9月29日木曜日
【日記】愛国系イベントに関する雑感、「僕はこうして科学者になった」を一読
2022年9月28日(水)
先生に当てられた私はマネー( money)を「も ーねい」と読んだ。するとクラス中に大爆笑が起きた。先生まで「も ーねいか。確かにお金はすぐになくなるよなあ」と笑う。その出来事があってから英語は性に合わないということで捨ててしまった。
日本人はわりと専門を決めつけたがる。ほかの分野に手を出すことは本業を妨げると思いがちだ。だが、外から問題を眺めてみることは、本命の仕事や研究にもいい影響を与えるはずだ。
ある分野を深く真剣に学ぶ。これは大切なことだ。だが、性質のちがう別の分野に首を突っ込むのも同じぐらい大事だ。自分の幅が広がるからだ。
中国語学習
2022年9月28日水曜日
【日記】会議が連続する連休前の職場、真面目にセミナーに取り組む新人さんたち
2022年9月27日(火)
中国語学習
2022年9月27日火曜日
【日記】活気のあった90年代の大教大学天文グループ、振替平日は木金相当
2022年9月26日(月)
中国語学習
2022年9月26日月曜日
【日記】イージーゴーイングな同僚に助けられる日々、整備され続ける検査ステーション
2022年9月25日(日)
中国語学習
ピアノ練習
2022年9月25日日曜日
【日記】第20回党大会が生活に及ぼす影響、在外研究者にとっても有用なJETROのホームページ
2022年9月24日(土)
2022年9月24日土曜日
【日記】講義の準備は3ステップ、微弱電流で睡眠導入?
2022年9月23日(金)
2022年9月23日金曜日
【日記】新しいパターンの健康強行確認、学生セミナーは貴重な情報源
2022年9月22日(木)
中国語学習
2022年9月22日木曜日
【日記】研究グループ会議で使用する言語、中国はスパコン大国
2022年9月21日(水)
中国語学習
2022年9月21日水曜日
【日記】調子がくるった一日、天文学初心者セミナー1回目
2022年9月20日(火)
中国語学習
2022年9月20日火曜日
【日記】手書きノートをスライドに作り直す作業、明日から初心者セミナー開始
2022年9月19日(月)
中国語学習
2022年9月19日月曜日
【日記】VPNはライフライン、良いことがあった人が奢るルール
2022年9月18日(日)
中国語学習
ピアノ練習
2022年9月18日日曜日
【日記】単純には比較できない教員の忙しさ、中華料理屋の円卓を囲む意味
2022年9月17日(土)
中国語学習
2022年9月17日土曜日
【日記】宿題がもたらしたポジティブな効果、成功人が周囲の人をもてなす習慣
2022年9月16日(金)
2022年9月16日金曜日
【日記】繁忙期に思うこと
2022年9月15日(木)
9月中は週2回の講義を受け持っているのだけれど、他のミーティング等々との兼ね合いで金曜日の講義の準備がいつもギリギリになってしまいがちである。今週も例外ではなく、まだもう少し講義の準備が残っていたため家にこもって準備を行った。
うちの職場では出勤時間については講義と出席義務付き会議の時間以外は自由裁量なので、家にこもっての仕事はルールの範囲内である。講義期間中は、日中にオフィスを訪問する人の数が増えるので、家にこもった方が仕事の効率が上がる。逆に講義のない時期には相対的に家の方が仕事を妨げる要因が多くなるので、オフィスに言ったほうが仕事の効率は上がる。
なんとか一日頑張って、明日の分の講義準備は終えることが出来た。ちょっと疲れ気味だったけれど、30分ほど仮眠して、さらにその次の回の講義準備にも着手した。毎年9月は学期初めの「てんやわんや」と講義準備等の定例の仕事が重なって大忙しである。研究関連や行政系の手続き等でやらなければいけない用事が溜まってきているのだけど、国慶節が終わるまでは着手できそうもない。
しかし、この忙しい状況でも、さほどネガティブな気持ちにならないのは、やはり過去の経験があるからだろうと思う。研究職に就けなかった時期や有期の職についていた時代の精神的な辛さを思い出すと、やるべき仕事が目の前にあることは幸せなことだと思う。
中国語学習
単語と例文の暗記(20分程度)
2022年9月15日木曜日
【日記】「今日言って今日」の推薦書依頼、大学院生の机が足りない
2022年9月14日(水)
中国語学習
2022年9月14日水曜日
【日記】宿題が講義室にもたらしたポジティブな効果、天文学初心者セミナー開始
2022年9月13日(火)
今日は、午前中に講義、午後から研究グループの学生とのセミナーがあった。昨年から秋学期には大学院博士課程向けの講義を受け持っている。大学院生向けの講義ということで、学生も忙しいだろうとの配慮をして、去年は宿題を出さなかったのだけれど、どうも中国の学生からは「宿題を出してほしい」という要望を聞くことが多い。そこで、今年はできる範囲で宿題を出している。「できる範囲」というのは、大学院講義で宿題を出すのは実はけっこう大変な作業なのだ。
学部講義の場合はティーチングアシスタント(TA)を雇用することができる。TAには宿題を出したかどうかの確認をやってもらったり、採点後の宿題の点数の集計などを手伝ってもらうことができる。簡単な宿題の場合には採点や学生への指導を手伝ってもらうこともある。このTA制度がなければ、宿題をコンスタントに出すことはかなり大変な作業となる。TAには通常、大学院博士課程の学生を雇用することになっている。つまり、大学院博士課程対象の講義を行うに際しては、TAとなってくれる人がそもそもいないのだ。これは教員としてはけっこう辛い。
まぁ、しかし、ものは試しと、多少忙しさが増すことを覚悟の上で、今学期は宿題を出してみている。結果としては良い感じに作用しているように思う。宿題を出した後、次の回の講義で宿題の答え合わせをするのだけれど、自分たちが考えて提出した宿題に関する話なので、学生さんの方も講義の他の部分よりも高い集中力で答え合わせの部分を聞いてくれるようだ。
やはり、学生に「主体的に講義に参加している」という意識を持ってもらった方が講義の質は良くなるようだ。主体的に参加してもらうというと、講義中に学生を指名して質問に答えてもらったり、教室で学生間の議論を喚起したりという手法をまず思いつくが、これは今の職場の講義室ではなかなか上手くいかない。なぜかというと、言語の問題があるからだ。
すべての学生が流暢に英語を話すわけではないし、そこそこ英語が話せる学生であっても、大勢の同級生の前で発言をするとなるとどうしても身構えてしまうようだ。昨年は、講義室で頻繁に学生に話しかけて、講義に主体的に参加してもらおうとしたのだけで、案の定上手くいかなかった。去年の段階では、予想もしていなかったことだが、今年は宿題が講義室の空気を変えてくれている。異国で悪戦苦闘している外国人教員としては僥倖である。
午後からは、学生さんとのセミナーを行った。今日のセミナーは、天文学の学習経験を持たない修士課程新入生を対象とした「天文学基礎トレーニング」セミナーだ。基本的に、私と一緒に研究する学生さんが対象なので、英語のトレーニングも兼ねている。中国語で書かれた天文学の教科書を読んで、その内容を英語で発表するということを繰り返していく予定だ。私としては、このセミナーを通して、天文学の基礎知識と英語力の両方を身に着けてほしいと思っているのだけれど、果たしてどうなるだろうか。
中国語学習
単語と例文の暗記(20分程度)
2022年9月13日火曜日
【日記】中国名物「振替平日」の怪
2022年9月12日(月)
中国語学習
ピアノ練習
2022年9月12日月曜日
【日記】同時多発テロ発生から21年目に思うこと、国際情勢に翻弄された私のキャリア
2022年9月11日(日)
中国語学習
2022年9月11日日曜日
【日記】とある中国人が決めた驚きの進学先
2022年9月10日(土)
中国語学習
2022年9月10日土曜日
【日記】「教師の日」と教員が厚遇される中国社会
2022年9月9日(金)
明日から中国は「中秋節」の三連休に入る。さらに明日は「教師の日」でもある。中国で中秋節に贈答品として「月餅」を贈る習慣があることは比較的有名だと思うが、教師の日は中国以外ではあまり知られていないかもしれない。私も中国に来てから初めて「教師の日」というものの存在を知った。
教師の日の正確な由来は知らないのだけれど、この日になると、生徒や学生が日頃の教員の労をねぎらって感謝の気持ちを表すという習慣がある。実際には、ちょっとしたギフトをもらうことが多い。また、教え子が教師に感謝の気持ちを表す以外に、学校や大学も優秀な教員を表彰したり、教員全員にギフトを配ってくれたりする。
中国に移籍して最初の教師の日には、コロナ禍の関係もあって学生との接点がまだあまりなかったこともあり、大学が教員全員に一律に配ってくれるギフトだけをもらったのだけれど、中国での教員生活も丸三年になろうとしている今年の教師の日は、かなりギフトの数が増えてきた。
本来、教師の日は明日(9月10日)なのだけれど、本来の教師の日が週末や祝日にあたるときは、その前日にお祝いが行われる。たまたま今日は講義を行う日だったので、午前中に講義室に行ったら、教卓の上に、提出された宿題とともに花束が置かれていた。教室で花をもらうのは初めてだった。頑張って毎回準備して講義しているクラスでこういうことをしてもらうと、正直に言ってけっこう嬉しかったりする。
講義の後、オフィスに戻って仕事をしていたら、今度は研究グループの大学院生たちが訪ねてきて、巨大なフルーツバスケットをもらってしまった。あまりにも立派なギフトだったので驚いてしまい「へー!、これどうしたの?」と尋ねたところ、「みんなで割り勘して買いました。いつもありがとうございます!」という挨拶を(英語で)してくれた。
なんというか、以前にも日記に少し書いたことがあるが、中国の学生は教師の日に限らず、いろんな場面で教員に感謝の意を評してくれることが多い。教員におべっかを使っているという面もあるのかもしれないが、そればかりでもないような感じがする。とにかく、感謝されるたびに「私はそれにふさわしい何かを学生に与えられているのだろうか?」と自分の教育能力を考えて反省する気持ちになってしまう。もしかすると、教員にこのように思わせることが、教師に感謝する習慣が存在する意味なのかもしれない。
日本の教育現場では、どうも最近教員が軽んじられる傾向があり、教員の待遇も給料も社会的な地位も下がり続けている感じがするが、「おまえら教員はしっかりやれ、そうじゃないと給料も待遇ももっと下げるぞ」みたいな脅すような感じの対応をしている限り、教員の質が上がるとはとても思えない。中国にいると、それを強く感じるのだ。なんというか、教員が感謝されまくり厚遇されまくる環境にいると、「もっと努力しなければ」と日々思うように成るのだ。中国の大学が著しい発展を見せている影には、案外こういう教員が感謝され続けるという文化的習慣も関係しているのではないかと私は考えている。
教師の日と中秋節のお祝いでもらったギフト |
中国語学習
単語と例文の暗記(5分程度)
2022年9月9日金曜日
【日記】家にこもって講義準備、天文学未経験大学院新入生の対応
2022年9月8日(木)
中国語学習
2022年9月8日木曜日
【日記】新入生の「基礎トレーニングセッション」開始
2022年9月7日(水)
中国語学習
2022年9月7日水曜日
【日記】男女ともに高い大学院進学熱、今年のクラスは「少し控えめでスマート」
2022年9月6日(火)
中国語学習
ピアノ練習
2022年9月6日火曜日
【日記】矯正治療の装置調整日
2022年9月5日(月)
中国語学習
ピアノ練習
2022年9月5日月曜日
【日記】娘の進学に口を挟む親、ナショナリズムの盛り上がりに思うこと
2022年9月4日(日)
親が娘の進学やキャリアに関して口を挟むという話は日本のSNSでも最近良く話題に上がっているが、似たような話は中国にも存在する。例えば、私の職場環境では、「外国に行っちゃだめ」とか「省の外に出たらだめ」と親が言うので遠くの大学院に進学できないといった話を、女子学部生から聞くことが多い。細かな話を聞いていると、中国の場合、娘に対する親の影響力は日本以上に大きいよに思われる。
ただ、中国の場合、国が多くの大学に広く投資する政策を取っている関係で、北京や上海の有名大学以外にも、世界ランキングで上位に食い込んでいる大学が各地に多く存在する。省内の大学院なら親と揉めずに進学できるという女子学部生は少なくないので、国内に水準の高い大学が多数存在するという状況は、親との問題を抱える女子学部生の助けになっているように思う。
多くの大学に分散投資するメリットは、もちろんそれだけではない。基礎研究の水準を上げるためには、研究の裾野を広げることが必要で、そのためには多くの大学に様々な分野の研究者を多く抱えることこそが、研究水準を向上させていくための基本だということは、ノーベル賞受賞者を含む多くの日本の研究者が主張している内容である。
中国の政策はおおよそこの方針に沿ったもので、全国各地の多くの大学に対して分散的な投資を行っている。そして実際に基礎科学分野の論文数が近年非常に増えてきている。Twitterの日本語タイムラインには、中国の基礎科学分野の論文数が著しく伸びていることに関して「数が多いのはわかりましたが質はどうなんですか?」という質問がしばしば流れて来たりもするが、これに対する答えは簡単で「数が増えているということは、質の高い論文も増えている」ということになる。基礎科学を発展させようと思ったら多くの資金を幅広く投資するのが正解なのである。
そういえば、話は変わるが、今日のトレンドワードを見ていたら、中国人が日本の風俗店で起こしたとある犯罪に関して反中ナショナリズムが盛り上がっているようだった。犯罪は犯罪として法に基づいて裁かれなくてはならないことは当然であるが、そこからナショナリズムが盛り上がってしまう状況を見ると複雑な心境になる。
私が住んでいる地域でも、しばらく前に日本企業が起こした性風俗絡みの大事件があり、一部では根強く反日感情が残っている。ナショナリズムというのは通常は相対的なものである。ある国が絶対正義で、別のある国が絶対悪ということは通常はまずありえない。
コロナ禍で国際移動が制限されている状況が長く続いていたり、移動規制が緩和されて国際移動できたとしても長引く不況で海外旅行するお金がなかったりといった状況があり、一般の人が国際関係を客観視できる機会が減り続けているのだけど、こういうこともつまらないナショナリズムの盛り上がりと関係しているのだろうとは思う。
中国語学習
単語と例文の暗記(20分程度)
ピアノ練習
SimplyPiano、エリーゼのために