2021年11月30日火曜日

【日記】2021年11月30日(火) 、米国の仮想敵国に住んで8年目、ひたすら講義ノートの作成、中国連続滞在3年目に突入

TwitterのTLに流れてきたツイートをチラッと見て「銀河とブラックホールの共産化」って見えたので、なんの話だろうと思ってもう一度よく見たら「共進化」だった。ロシアから中国と、アメリカの仮想敵国に8年目ともなると、共進化が共産化に見えてしまうようだ。

今日はひたすら講義ノートの作成を行った。講義ノートの作成といってもこれから行う講義の準備ではなく(その意味もなくはないが)、主に「後始末」の意味合いが大きい。学期直前に新規科目の講義を引き受けた関係で、教材の準備が不十分なまま学期に突入してしまったので、学生が読んで勉強できる教科書的な資料がない。一応ネタにしている本のページは毎回知らせているのだけど、幾つかの本に分散しているため学生からみると勉強しにくいであろうことは重々承知である。という訳で、期末試験の勉強に使ってもらえるように、一応読んで分かるレベルの講義のまとめを書いているわけである。しかし、執筆時間があまりないので間に合うか微妙なところではある。

中国に赴任した直後にコロナ禍が勃発したために、もう2年以上日本に帰国していない。外国で仕事し始めて約20年になるが、2年間以上日本に一時帰国しなかったのはこれが初めてだ。これまでは一時帰国したときに常備薬等幾つかの物品を日本で調達していたのだけど、流石に2年以上帰国していないと、日本で調達していたほぼ全ての物品が底をついてしまった。

中国には様々な日本商品が入ってきているので、通販サイトを探していると、日本で買っていた商品と同じものを中国でも買えることがある。ただし、外国人が輸入製品を買う場合には規制があって、全ての商品を買えるとは限らない。中国内の業者が輸入して既に国内にストックがある商品は外国人でも買えるが、外国から取り寄せになる商品については中国籍をもっていないと購入できない。このあたりの規制が中国生活でちょっと厄介なところである。

そんなこんなで、最近これまで調達していた物品の代替品を中国で探している。中国製でも、よく探すとそれなりの品質の代替品が見つかることも少なくない。また、日本以外の国から中国に輸入されている商品の中で代替品が見つかる場合もある。そんなこんなで、多少の規制があるとはいえ、なんとかかんとかコロナ禍の時代を一時帰国せずに生きることができている。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

【日記】2021年11月29日(月) 、有料観測時間の利用方法を模索、徐々に迫る年度末の繁忙期

野辺山観測所の45m望遠鏡の有料観測が始まるということで、支払い方法に関する問い合わせが送られてきた。これを受けて、職場の関係者と相談しているのだけど、問題点が大きく2つある。一つはどうやって日本の国立天文台に支払いを行うか。

日本の方から届いた問い合わせは「銀行振込で払いますか、それともカードにしますか」という単純な内容のものなのだけど、中国から外国の公的機関へ研究費で支払いを行うにはものすごく煩雑な手続が必要で、振り込みかカードかという問題を遥かに超えた複雑な問題だったりする。

外国の望遠鏡の有料観測時間を中国の研究者が購入する場合、中国の大きな研究機関が代表機関となって中国内の需要をとりまとめて、そこが法的な専門家を雇って手続きを代行してもらい、一括して先方に代金を振り込むという方法をとることが多い。少し関係機関に問い合わせを入れたところ、今回の野辺山45m望遠鏡に関しては、中国内でまだ代表機関が定まっていないようで、手続きがかなり難航しそうな雰囲気である。

もう一つは観測の問題。昨日も少し書いたのだけど、現状ではリモート観測できないと観測を実行することは難しい。少し状況を調べてみたところ、現状のシステムではリモート観測にはかなりの回線速度が必要になるようだ。中国から外国向きの回線はそれほど太くないので、このあたりの不安もある。とりあえず、少しづつ問題を洗い出している状況。

それ以外にも、講義ノートの執筆やら、学生セミナーのオーガナイザー業務やら、年度末高齢の雑用やら、なんやかんやと忙しい日々である。最近、朝に短時間のピアノ練習すらできない日が続いており、これではいかんと反省しているところ。趣味に全く時間が割けないような生活はまともな生活ではない。建て直さないと。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年11月29日月曜日

【日記】2021年11月28日(日) 、遠くから聞こえる歌声、日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条、野辺山45m望遠鏡の有料観測

朝起きたら、「アザーン」みたいな音が遠くの方からかすかに聞こえてくるので、中国ベイエリアにも「そういう人たち」が流入してきたのかと思ったのだけど、しばらく聞いていると、どうも演歌のような歌謡曲をカラオケで歌っている声のようだった。妙な節回しの割には張りのある声で、遠くから届くかすかな音として聞くとアザーン的な響きに感じてしったようだ。以前の居住地で、朝大音量でアザーンを流す人たちに地元住民が迷惑するという事件があった。まぁ、中国でそういうことはまさかないだろうとは思うが。

朝食を食べてコーヒーを飲みながら『日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21)』(山本 七平 著)のお試し版をちょっと眺めていた。冒頭の冒頭の「敗因二十一ヵ条」を見ているだけで、宜なるかなって感じだ。

「敗因二十一ヵ条」1

「敗因二十一ヵ条」2

いよいよ野辺山45m望遠鏡の有料観測が始まるということで、中国から利用するための下調べを開始した。コロナ禍が勃発する前に情報が出回っていてが、あれから状況が色々変わっているので、もう一度慎重に確認しないといけない。技術的にはリモート観測ができるかどうかが大きな問題となる。野辺山45m望遠鏡は比較的最近まで現地に行っての観測が要求される望遠鏡だったのだけど、コロナ禍の現在、外国から現地に行っての観測は実質的に不可能である。

午後からはオフィスに行って、講義のまとめーノートの執筆をすすめた。学生の期末試験の勉強に使ってもらえるように、なんとかあと2-3週間で第一稿を仕上げたいのだが、さてどうなるか。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年11月28日日曜日

【日記】2021年11月27日(土) 、バスケットボールの声援、中国内の生活格差、増える日本食店

午前中、自宅の窓の外から「加油!加油!」という声援が聞こえてくるのでバルコニーに出て見てみたら、半年ほど前に海辺にできたバスケットボールコートに人だかりができていた。そういえば、マンション小区でバスケットボール大会をやるというパスターが張り出されていたようなかすかな記憶が蘇ってきた。子供がたくさん参加しているようで、どうもその親たちが声援を送っているらしい。

うちのマンション小区、コロナ感染の状況が少し落ち着いて以降、様々なイベントを次々に開催しており、数日前は「ピアノコンクール」を開催するという案内が回ってきた。こういう文化的なイベントが成立するところを見ると、中国ベイエリアは少し特殊な地域なのだなと実感する。

私の同僚の一人なんかは貧困地域から大学院まで進んで研究者になった人だけれど、彼の話を聞いていると、親戚で字が読めるのが彼だけだったり、お金のない親戚に頼まれて電化製品等の物品を買って送ってあげていたり、ベイエリアとはかけ離れた中国が存在することを実感する。

最近、うちのマンションの近所では日本食系のレストランの開店が続いている。外国で食べられる日本食と言うと「寿司」「ラーメン」が定番だが、これ以外にうちの近所には「お好み焼き」「日本式弁当」などの専門店があり、最近「おでん」「たこ焼き」の専門店がオープンした。多少は中国風にアレンジされているとはいえ、これだけいろいろ出前で日本食を選べるというのは嬉しい限りだ。博士号取得直後から約20年間外国で暮らしているが、日本食環境としては今が一番恵まれていると思う。

昨日の夕食は、通販でとりよせた材料を使った「ふぐ鍋」だったので、今晩は中華にしてみた。当たり前ではあるが、中華に関しては出前を取るときに実質無限に近いくらい選択肢があるので毎回迷う。今日は、初めての店を利用してみた。基本的に、中華で味が大外れすることはほとんどない。ただ、鳥や魚料理の骨の処理等で、丁寧な店とそうでない店みたいな差はでてくる。今日頼んだ店は味は美味しかったのだけど、魚の骨の処理が雑で少し食べにくかった。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

【第70回】中国で研究職(ファカルティー職)を得る方法(私見)

中国の中山大学に赴任してから早いもので2年になる。私が移籍した後も、日本の研究者の間で中国移籍への関心がさらに高まっているようで、目立たないようにひっそりと生活している私のような研究者のところにも移籍に関する問い合わせがときどき舞い込んできたりする。過去2年の間に、もうかれこれ10回近くは中国移籍に関する質問に対してメール等で返事しただろうか。という訳で、今後の(時間節約の)ために少しここに私見をまとめておこうと思う。

私は日本の研究職に対する就職活動をほとんど行ったことがないので、日本の就活の状況と対比して中国の状況を語ることができない。私が個人の経験をもとに比較できる対象としてはアメリカやヨーロッパ等に対する就職活動しかないので、そこから話を始めようと思うが、実のところ根本的なところでは中国への就職活動と、欧米への就職活動と間に大きな差は存在しない。研究職の就職活動として一番基本であるところの、研究者としての実績と経験を積み、就職希望先の要望とマッチするような研究計画を作り、書類選考で選ばれたら周到に面接の準備をして上手くアピールするみたいな部分は全く同じである。中国就活の特徴が出てくるのは、もう少し別の部分だと思われる。

自分が中国に対して行った就職活動の経験と、赴任して以降、人事選考過程を内部から見てきた経験等から判断して、中国の研究機関に就職活動を行う上で鍵となってくる要素は主に以下の2点だと考えている。(念のためもう一度強調しておくと、以下の話は、既にある程度の業績があることを仮定した上での話である。)

  1. 採用された場合に確実に着任するという印象を選考側に与えられるかどうか
  2. 欧米経験があるかどうか

最初の点について、端的に言って中国に一度も来たことのない人にオファーが出る可能性はそれほど高くないというのが私の理解である。私の職場に関して言えば、過去に中国の大学へ留学した経験や、中国の研究機関でポスドクとして働いた経験がない人に対しては、現在実質的にオファーを出していない。理由は単純で、中国未経験者のオファー拒否率が高いからだ。もともと、中国未経験者のオファー拒否率は高かったようだが、コロナの影響でさらに最近拒否率が上がっており、事務的な負担が増えてしまったため、拒否される率が高いカテゴリーの人には当面の間オファーを出さないということになっている。

したがって、もし中国へ移籍を希望する人で、上記のような中国経験を持たない人は、まず中国の大学を訪問するなどして、中国に来ることに抵抗がないことを行動でアピールすることが就活の前提条件として必要だろうと思われる。現状ではコロナ禍の影響で、中国へ来ることは難しいように思われるかもしれないが、これは逆に言うと、うまく状況を利用すれば他の候補者と差をつけるチャンスでもある。2週間の隔離を覚悟の上で中国へ来て、1-2ヶ月ほど中国内を渡り歩きながら、幾つかの大学でまとめてセミナーするというのはかなり効果的な就活だと思う。

2つ目は欧米経験の有無である。うちの職場を含め、中国の大学にファカルティー職として採用される外国人を見ていると、母国以外で働いたことがない人はかなり少数派だ。うちの職場に限っては、ほぼ全員が欧米経験(留学または就職)を持っている。この状況から判断して、欧米経験を持っていることが有利に働くことはほぼ自明である。ただし、例外として、中国外で既に確固たる地位(テニュア付きの教授等)についている人の場合は、移籍に成功しているケースもある(私がこのケース)。実績を見ている限り、中国未経験の日本のポスドクが、中国のファカルティー職に応募しても、おそらく現状では採用されるチャンスはそれほど高くないと思う。

あと、特に中国に限ったことではないが「分野のマッチング」は重要だと思う。私が現職場に就職したときは、専門分野を拡張したいということで既にいるメンバーの専門と被らないことが条件だったようだ。これもマッチングの一つの形態である。一般的には現在既にいる教員との分野的マッチングが重要となるケースが多いだろう。いずれにせよ、研究機関ごとにターゲットなる人材の特徴が異なるので、就職希望先のファカルティーメンバーと連絡をとって、必要な人物像を事前に調査しておくことは必要だと思う。中には中国の大学の方から特定の候補者に声をかけるような場合もあると思われるが(実際に、有力な候補者に声をかけることが奨励されている)、こういう場合は既にマッチングはとれていると考えて間違いないので、採用される確率はかなり高いだろうと想像する。

とりあえず、今のところ私が考えていることは以上のようなことである。多少なりとも参考になれば幸いである。

2021年11月27日土曜日

【日記】2021年11月26日(金) 、研究打ち合わせ、相変わらず優秀な学部生、煩雑な学会入会申請、Monkey47は美味い

TwitterのTLを眺めていたら、 先生と呼ばないと怒る人がいたり、先生と呼んだら怒る人がいたり、こういうの面倒だと思ったら外国に行ってしまうのも悪くない。

今日は金曜日ということで、研究グループ会議と学生さんとの研究打ち合わせの日だ。日々忙しい中にあって一番楽しい日でもある。うちの学部生はホント優秀。毎週会うたびに感心させられる。大学院生も少しエンジンがかかってきたようでちょっと安心した。博士課程の3年間なんって、ぼやっとしているあっというまに過ぎてしまう。博士号をとってしまった後はある程度ライフワークバランスを考えながら仕事する必要があると思うが、博士課程の3年間くらいは寝食を忘れて研究に没頭するぐらいでちょうどよいと私は思っている。

研究打ち合わせの後は、大学院講義で話した内容のまとめノートの執筆をすすめた。今年はじめての立ち上げた講義できちんとした教科書がないためスライドをベースに講義をすすめたのだけど、これだけでは試験勉強がやりにくいだろうとおもって急遽簡単なノートを作ることにした。試験が終わったらさらに内容を書き足して、来年教科書として使えるくらいに内容を充実させたいと目論んでいる。

一月ほど前に、中国の某学会に入会するための申込書をオンラインで提出したのだけど、オンラインでの申込書以外に紙の申込書も提出しなくてはいけないようだ。申請書に書く情報も履歴だけでなく主な業績一覧等も必要で、過去に入会したどの学会よりも手続きが面倒だ。中国の組織に入ろうと思うと、常に厳密な人定調査がつきまうとう感じだ。

土曜日ということで夕食時に恒例の晩酌。今晩はドイツのジンとトニックウォーターでジントニックを作ってみた。このMonkey47は、ジュニパーベリーの香りが鮮やかに立ち上がるとてもジンらしいジンで、ジン好きにはたらない。肴は、昨日通販で材料を仕入れておいた「ふぐ鍋」。通販のふぐ鍋セットについてきたスープが案外和風テイストでとても美味しかった。

Monkey47とドイツ製トニックウォーター

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年11月26日金曜日

【日記】2021年11月25日(木) 、院生さんの指導方針、ふぐ鍋セットを発注、上海の大学で封鎖管理勃発

次に何をするべきか自分で考えられない院生さんには私はヒントだけあげて自分で考えるように促すのだけど、それだと研究の進捗はどうしても遅れ気味になってしまう。とある同僚は、自分で判断できない院生には、ものすごく具体的に一週間分の作業を指示して仕事をとにかくすすめさせるという。どちらが良いか、ちょっと判断しかねている。将来的なことを考えると、自分で方向を決めながら仕事していく能力を身に着けて欲しいというのが私の本音ではあるが、大学院は修業年限が決まっているので、時間との兼ね合いもある。

以前の職場では学生の能力分布に下限があったので、ヒントをあげて自分で考えて貰う方法で通すことができたけれど、現職場では異なる指導パターンを準備しておいた方が良いのかもしれない、と少し思い始めている今日このごろ。

週末に届くように通販で「ふぐ鍋セット」を発注したので、とりあえずそこを目標に仕事をすすめる。

相変わらず、日本では人気付きの研究職の割合が増えているようだ。研究職を任期付きにすればアクティビティが上がるっているのは、例えて言えば、マラソン選手に短距離走を走らせて「100mは12秒で走れたね。このペースで42.195キロ走れば、きっと世界トップレベルのタイムが出るよ。頑張って」みたいな感じかも。

どうやら上海の方の大学で感染疑いがでてキャンパスごと封鎖管理が始まったようだ。今まであまり真剣に考えたことがなかったが、大学キャンパス内で感染者が出てキャンパス内で隔離とかなったら教員はどうやって生活すれば良いんだろう。オフィスのソファーとか昼寝用に準備しているウレタンマットを使って寝られないこともないけど2-3週間とかなるとちょっときつい。

広州発の感染拡大のときに中山大学広州キャンパスが一時的に封鎖されたけれど、あのときの封鎖は全員の陰性を確認するまでの間、丸一日ぐらいだったと思う。まぁ、陽性が出たら強引に隔離に入るんだろうけれど大変だろうなぁ。数日分の着替えくらいはオフィスに置いておいた方が良いかもしれないな。

上海の封鎖管理のツイートを見ていて、とりあえず明日職場へ持っていく荷物の中に洗面用具を加えた。着替えは普段から少しオフィスにおいているのだけど、もう少し増やすか。後は、エアーベッドとかドライシャンプーとか買っといた方が良いか。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年11月24日水曜日

【日記】2021年11月24日(水) 、増える風邪っぴき、中国の大学の給料水準、宇宙論と系外惑星が人気、大学教員の呼び方

講義室に行く前にWeChatを確認にしたら、風邪をひいた学生さんから病欠の知らせが入っていた。ここ2-3日で急に気温が下がったせいか風邪気味に見える人を周りにちらほらと見かける。南国の夏仕様の建物だと15℃くらいまで下がるとけっこう寒いので季節の変わり目は要注意だ。

TwitterのTLに南京大から天文のファカルティー公募が出ているという情報が流れていた。給料はエントリーレベルでも40万元以上とのこと。副研究員(日本の助教に相当)で40万元だったら中山大学よりも少し良い給料水準だと思われる。

中国の大学の給料は、多いとか少ないとかいろいろ憶測を呼んでいるようだけれども、中山大学に「教授→教授」という移籍で来ると(正確情報は自分の経験上このパターンについてしか分からない)、リタイアまでに貰える給料は日本の国立大学の教授職で貰える給料と同じ程度か若干多いくらいだと思う。(うちの場合は、給料以外にそこそこ大きな金額の「移籍一時金」がもらえるが、これも勘定にいれての話)。なので、収入が大幅に増えることはないにせよ、中国に移籍したからと言って、大幅に収入が減って家のローン支払い等の生活設計が狂うということはないだろうと思う。

午前中は、学生セミナーのオーガナイザー業務をやってきた。今日は宇宙論と宇宙論よりの銀河の話の二本立て。発表者2人はどちらもすごく優秀でこちらが勉強になった。しかし、昔は優秀な学生ってみんな宇宙論をやりたがっていたような記憶があるけれど、今は宇宙論と系外惑星で人気を二分している感じかな。今の中国だと、どちらの分野でも学べる大学がたくさんあって、天文やりたい人にとっては本当に恵まれた環境だと思う。

日本では、中国で働く日本人研究者に文句を言う人がいるようだけれども、そういう話題をTwitterで見ていて、ロシアで働いているときに出張先でポーランド人のタクシーの運ちゃんに「ロシアで働くくらいならポーランドで働けば良いじゃないか。ワルシャワ大学の方が良い大学だぞ」と言われたのを思い出した。

どうも、ここしばらく、学生が大学教員をどのように呼ぶのが正しいのか、みたいな話題をTLでよく見かける。私は呼ばれるがまま全く何も訂正しないので、結構呼ばれ方のバリエーションは多い。最近だと、professorか Junichiが多いけれど、Junichi-sensei, Junichi-san, Nakashima-san, senseiとかもあるかな。中岛,中岛教授,中岛老师もある。中国語のときは「中岛」と呼び捨てでも気にならない。唯一カチンとくるのは日本語で話しているときに先輩づらした人間から「中島」と名字を呼び捨てにされるときくらいか。私は年下だろうが後輩だろうがよほど親しい人以外は絶対に呼び捨てにはしないので。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

【日記】2021年11月23日(火) 、寒い朝、教育方針理解度試験、冷房運用終了、増えるロシア系研究者の中国移籍

今朝は16℃と急に気温が下がった。中国ベイエリアの建物は基本的に暑い夏に対応するために設計されているので、15-6℃まで気温が下がると体感的には非常に寒く感じる。とりあえず、クローゼットの奥からウインドブレーカーを引っ張り出した。

ここしばらく中国政府が教育に関するポリシーをいろいろと発表しており、国の教育方針の理解度を確かめるための試験みたいなものを職場でやらされた。試験はオンラインで行われ、問題を見て答えを選択肢から選ぶ形式だった。出題はもちろん中国語で行われる。なので、完全に隅々まで問題文の意味を理解できたわけではないが、漢字の知識と多少の中国語の知識を総動員して解読すればなんとか推測はできる漢字だった。

しかしこの試験、どの選択肢も中国政府が言いそうな内容ばかりで、最初はかなり微妙な違いを探さなくてはいけない難しい試験に見えたのだけど、後で聞いた話では、答えを複数選ぶ形式の問題については、どの答えを選択しても正解ということだった。yes or noを答える問題は「困った学生を見放してはいけない」とか「学生と不倫関係になってはいけない」とかに大してyes or noで答えるという、まぁ、アレな問題ばかりで、中国語の初心者でも0.1秒で答えを判別できるレベルだった。というわけで、見事に100点を獲得。

急に気温が下がったと思った途端に職場で「今年の冷房の運用を終了する」という知らせが舞い込んできた。昨日はまだ少しオフィスで冷房をつかったのだけど、大丈夫だろうか? 年内、もう一回くらい、冷房を使いたい日が来そうな気もするが。

TwitterのTLを見ていたら、アメリカの大学で働いている有名な数理物理学者が中国に移籍するという話が出ていた。どうもロシア系の人らしい。最近、ロシア系の研究者の中国への移籍が増えているような感じがしている。典型例は欧米で既にファカルティー職についている人が移籍してくるパターン。政治的なあれこれを考えると、ロシア系の人は欧米にいるより中国にいる方が居心地は良いのかもしれない。

今日はなかなかに忙しい一日だった。共同研究で参加している研究の論文の英文修正やら、担当している講義の期末試験用の要点ノートの執筆やら、来学期に担当する予定の講義科目の打ち合わせやら。しかし、自分の専門とする仕事で忙しいというのは幸せなことである。


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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III

2021年11月23日火曜日

【日記】2021年11月22日(月) 、季節外れの雨、久々の論文執筆、学部講義担当の打診、学生の強烈な上昇志向

久々に朝から雨。台風が来ているわけでもないのに、中国ベイエリアで11月下旬に雨が降るなんて珍しい。昨年はベイエリアらしからぬ低温が続いて氷河期でも始まるのかと思ったが、今年は一転して気温高めで推移している。

今日から博士課程学生向けの講義がセミナー形式に変わったので、担当教員としてセミナーの仕切りをやってきた。英語で話すということで発表する学生さんは緊張気味の様子だったけれど、今日の学生さんはすごく上手に発表していた。自分がD1の時のことを考えると、とても今日の学生さんのレベルには到達していなかったと思う。

今学期はティーチング系の仕事が忙しすぎてなかなか研究の時間がとれないでいるが、今日はかなり久々に論文のLaTeX原稿をいじっていた。しかし、文章をコメントアウトしようとして「#」とタイプして、「あれれ!」となってしまった(LaTeXのコメントアウト記号は「%」)。いくらなんでもLaTeXのコメントアウト記号を忘れない程度には論文に手を入れないとなぁ、と少し反省。

夕方、同僚の一人が観測天文学関係の学部講義を担当しないかという話を持ってきてくれた。うちの大学の業績評価では学部講義が非常に重視されており、学部講義を受け持たないと下手するとクビになる可能性もあるのだけど、言語規定の関係で外国人教員はなかなか学部講義を担当させてもらえない。今回は、講義の一部を受け持つという形をとって大学側に「超法規的措置」を求めるということのようだ。さてどうなるか。

自分のティーチング評価という点でも学部講義を担当することはメリットが大きいのだけど、それ以外にもいろいろとメリットが有るようだ。例えば、中山大学の学部生が「非常に優秀」という点だ。学部生は優秀かつ学習へのモチベーションが高く、教えていて楽しい、という感想を述べる教員は非常に多い。大学院生は、既にこの日記でも何度か書いているが、玉石混交で、駄目な人は本当に駄目で基礎学力もなければモチベーションが低いという人も相当数紛れている。この手の人が教室にいると、教員としては講義していてあまり良い気分にはならない。

中山大学の学部生が中山大学の大学院へ進んでくれれば良いと思うのだが、中国では学生さんの向上心が極めて強く、進学するときにはかならず学部より上位のランクの大学を目指す。したがって、中山大学の学部生のほとんどは、外国の一流大学か北京や上海の国内最上位の大学の大学院に進学する。代わりに、外部から(主に下位の大学から)中山大学の大学院へ大量の学生が進学してくるので、学部と大学院では学生の雰囲気が全く異なることになる。中国政府としては、優秀な学部生にもう少し国内の大学院に目を向けてほしいようで少しづつ政策を調整しているようだが、今後どうなっていくのだろうか。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年11月22日月曜日

【日記】2021年11月21日(日) 、日曜出勤、学生セミナーの準備、要点ノートの執筆を開始

日曜日だけれど、月曜日の講義の準備等々のために出勤した。学期の前半は、博士課程から天文に編入してきた人向けの天文学入門的な講義を行っていたが、後半は院生が既に持っている知識や経験をシェアしてもらうことを目的に(あと英語で発表する練習も兼ねて)、学生セミナーを行うことにした。今日はその下準備を行った。具体的には、成績をつけるためのスコアリングシートや、学生の質問回数を記録するための用紙の作成等々。

残った時間を使って、前半に行った講義の要点ノートを書き始めた。今回の講義は、博士課程から天文に編入してきた学生が天文学の研究を始めるための必要な基礎知識を教える、ということが目的で、もともとは学部の天文学の教科書の内容を教えてほしいと言われて教え始めたのだけど、講義を進めているうちに、学部の教科書は研究の観点からあまり実践的ではないので、結局いろんな本から少しづつ内容を寄せ集めて、それを編集して話すという形に落ち着いた。そうしているうちに、学生さんから「教科書がなくて勉強しにくい」というコメントをいただいてしまった。そこで、なんとか読んで勉強できるような冊子を作りたいと思って書き始めたのだけど、やりはじめると、なかなか大変な作業である。しかし、できれば、期末試験までには簡易版が作ってしまいたい。

夕方、頭が少々つかれたので、物理学の教科書読みにスイッチした。今は外国人がルール上学部講義を担当できないことになっており、しかたなく大学院生向けの講義のみを担当しているが、将来的には外国人も学部講義を担当する可能性は大きい。外国人が学部講義を担当できるようにルールが改正された場合、うちの大学のカリキュラムから考えて、おそらく物理学の基礎的な科目を教えることになると思われるので、今のうちに復習をしておこうと思っている。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2021年11月21日日曜日

【日記】2021年11月20日(土) 、海辺を散歩、増える基地局、ピークアウト、物理教科書を読みながら考え事

メンタルヘルス関連の本によると、朝起きて一時間以内に日光を浴びることの意義は大きいとのことで、ここしばらく毎日朝起きたら日光を浴びている。平日は外に出る時間が取れないので自宅のバルコニーで体操しながら日光を浴びているのだが、今日は休養日なので、いつもより少し朝の日光浴の時間を長めにとって海辺に散歩にいてきた。

2002年に日本を離れてから、海から離れている場所と、海まで歩いていける場所にそれぞれ10年ほど住んだけれど、両方を比較してみて、私は海辺の方が好きなようだ。朝、海辺を散歩しているだけで寿命が伸びる気がする。

今朝の格力海岸

久々に自宅近所を散歩してみて、携帯電話の基地局がまた増えていることに気がついた。2年前に引っ越してきたときは自宅で携帯電話のシグナルが弱くて困っていたのだけど、あっというまに基地局が立ちまくって、今では5Gがサクサク使える。

自宅に戻ってきて、いつも通り職場に健康報告を提出した。健康報告アプリに表示されるリスク地域情報によると、どうやら今回の波もピークアウトしたようで、順調にリスク地区数が減っているようだ。

TLに流れてきた本棚に一杯の紙版の物理学書の写真を見て、紙の本も良いなぁなどと思う一方で、国際引越する際のとんでもない見積もり額を思い出してしまった。(私は、ロシアへ引っ越す時のウン百万円の引越代金の見積もりを見た瞬間に、持っていた物理学書は全てPDF化してしまった)

散歩から返ってきて以降は、今日はゆっくりと物理の教科書を読み返しながら考え事をしていた。天文学の講義内容を組み立てるときに、もう少し分かりやすい説明がないものかといつも考えているのだけど、やはり天文学の基本は物理学なので、ときどきは基本を見つめ直した方がよいと考える今日このごろである。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III

2021年11月20日土曜日

【日記】2021年11月19日(金) 、研究グループミーティング、玉石混交の大学院生、言い訳ばかりする人、

金曜日ということで今日は研究グループのミーティングの日だ。私が所属している晩期型星研究グループは、現在、教員2名、ポスドク1名、博士課程大学院生3人、修士課程大学院生1人、学部生1人の合計8人で構成されており、中山大学天文学科の他の研究グループと比べると小さなグループだ。ミーティングは、学生さんが研究の進捗を報告するか論文を紹介し、それについてみんなで議論するというフォーマットで行っている。

今日は院生さん3人が進捗報告を行い、ポスドクさんが論文を紹介してくれた。中山大学に入ってくる院生さんたちは玉石混交で、非常に良くできる人もいれば全く駄目な人もいる。中山大学は、学部入試では中国内でも屈指の難関校の一つとされているが、それは学部の話で大学院については様々な入学方法があるため、多様な学生さんが入ってくる。中国では大学院進学ブームのため、必ずしも研究熱心ではなかったり基礎学力が怪しい学生さんも大学院に入ってくるのだけれど、そういう学生さんで入学後に苦労する人も少なくないようだ。駄目な学生さんをできるだけなんとかしてあげるのが教員の役目ではあるが、簡単な仕事ではない。

まぁ、毎年のことではあるが、やたらと言い訳をするタイプの学生さんは一定の割合でいる。このタイプの学生さんに対しては、私は基本的に言い訳したいだけしてもらうことにしている。言い訳するなと言ったところで、そういうベーシックな性格傾向は大学院生くらいの年齢になったらもう変わるものではないだろう。学生さんの言い訳は、こちらが何か研究の進捗や理解について質問し、それに答えられない時に出始めることが普通なのだけれど、私は学生さんが言い訳しても、ひたすら質問浴びせ続ける。何一つ満足に質問に答えられない自分をまずしっかりと認識してもらわないと何も始まらない。

私は言い訳そのものはあまり気にしない。なぜかというと、言い訳しない学生さんが優秀とは限らないからだ。しかし、言い訳タイプの学生さんはだいたい駄目な学生さんの場合が多い。これは、言い訳というのは、結局のところ進捗が出ないときにでてくるので、研究のパフォーマンスと言い訳の頻度が連動しているからだ。なので、言い訳だけを減らさせようとしても無意味であって、言い訳がでる根本的な原因に商店を当てなくてはならない。

順調に仕事をすすめている学生さんは、こちらがアドバイスしたことをしっかりと覚えているか、もしくは忘れないように記録を残している。一方で、言い訳タイプの学生さんはアドバイスしたことを覚えていないし、記録もとっていないことが多い。この辺の態度が進捗にでてくるようだ。したがって、言い訳タイプの学生さんとミーティングした後は、必ず次に何をやるべきかを「復唱」してもらうことが大切だ。この作業は非常に重要で、自分の口から発言してもらうことでミーティングの内容をどの程度理解しているか、学生さん自身も教員側も双方で確認することができる。そして、やってみると分かるが、言い訳タイプの学生さんは、ミーティングの直後でも見事なまでにたった今アドバイスしたこと覚えていない。覚えていても6割り程度といったところだ。この点をどこまで改善できるかが言い訳タイプの学生さんを御するためのポイントだというのが院生指導をはじめて十数年たった今の私の考えである。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2021年11月19日金曜日

【日記】2021年11月18日(木) 、予算の繰越が突然可能に、WeChatの認証方法の変更、高まる物理書読書欲

大学院生の講義が来週からセミナー形式になるので少し楽できるかと思っていたらどうもそういう訳にもいかないようだ。結局の所、年度末に向かって講義以外の仕事の忙しさが加速していくので、なにか一つの負担が減っても、トータルで見た場合、単調増加的に年末に向かって忙しくなっていく感じである。

ここ数日、来年度に持ち越せない予算を消化するために(ものすごく)高いパソコンを買う準備を進めていたが、ギリギリになって秘書さんが予算を来年度に持ち越すための裏技を見つけてくれたため、どうやら当初の予定通りに観測時間を購入するための資金として来年使えそうな状況になってきた。パソコン調達のためにいろいろ動いてもらった同僚の院生さんたちには申し訳ないが、研究費はできるできるだけ科学的に意味のある使い方をするべきだろう。

2-3日前に突然厳しくなったWeChatペイの認証方法が在中邦人コミュニティーで話題となっていたが、今日になって突然元に戻ったようだ。セキュリティーを強化する目的で、銀行カードを2枚紐付けないとWeChatペイにチャージできないというのが強化された認証ルールだったのだけど、さすがにカード2枚の紐付けを必須にするのには無理があったようだ。外国人だけではなく、中国人でもカードを2枚持っていない人は少なくないだろう。

今学期、講義の準備のためにいろんな物理の本を読んでいるうちに、物理書読書欲が高まってしまい、学部教科書レベルの物理の本(電子本)をいろいろと買い込んでいる。物理の基本については、正直な話、熱心に勉強したのは大学院入試のための受験勉強のときが最後くらいで、その後はひたすら専門分野である天文関係の専門書や論文を勉強してきた。しかし、最近必要が生じて最近出版された物理の教科書を見ているうちに、知識のアップデートが必要だなと思うようになってきた。物理学の場合、古い教科書にも良いものがたくさんあるのだけれど、新しい本では最近の研究動向を踏まえて新しい内容が取り入れられていることも少なくなく、この辺の変化を追っておかないと、講義の内容も古めかしくなってしまうような気がする。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III

2021年11月18日木曜日

【日記】2021年11月17日(水) 、授業形式最後の日、WeChatペイの認証問題、年度末の予算消化、高額パソコンの調達

講義の日ということで例によって早めに出勤。次回からは学生が発表するセミナー形式に講義形態を切り替えるので授業形式は今日が最後。天文学の経験がゼロの博士編入生に天文学の研究に必要な基礎知識をいろいろと話しをしてきたけれど、授業最後は「偏波」を扱うことにした。しかし、学部生と違って基本的に既に学部レベルの物理は一通り勉強して大学院入試で一定の点数をとっている人たちなので飲み込みが早い。天文学で使う偏波の指標に「ストークスパラメータ」というものがあるが、ストークスパラメータの数値がどういう条件を満たせばどの偏光パターンになるか、パラメータの定義を見せた次の瞬間には理解しているようで、何も説明する必要ないなと思ってしまった。

WeChatペイの使用にあらたな認証が課せられるとのこと。どうも銀行カードを2枚紐付ける必要があるようだ。今しがた確認したら、確かにWeChatにチャージしたお金が使えなくなっている。紐付けたカードからの支払いはできるので買い物はできるけれど、人からお金を受けとれないので、そのうち困ることがでてきそう。

学生さんが見つけてきた直線偏波と円偏波を説明するビリビリ動画。なかなか良いのでメモとしてリンクを張っておく。

参考リンク:如何理解电磁波Circular偏振?

年度末までの予算消化をどうしようかと思って色々考えたけれど、研究グループ全体で使えるものということで、オプション「全マシマシ」で解析用のデスクトップパソコンを買うことにした。こんなクソ高いパソコンを未だかつて買ったことがないので発注するのに緊張が伴う。メモリー不足で解析ソフトがクラッシュするとかいう事象とはこれでもう金輪際おさらばできるかな。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年11月17日水曜日

【日記】2021年11月16日(火) 、減らないリスク地域、卒論指導スタート、長い昼休み、中国現地サービスの利用

目下うちの職場では、国のコロナ対策関連の要請により、毎朝健康状況の報告を行う義務がある。健康報告用のアプリには最新の中高リスク地区の情報が表示されるので毎日最新の状況をチェックしているのだけれど、今日もリスク地区数が微増しているようだ。今回は複数地点から感染者が出ているため、収束までもう少し時間がかかりそうだ。しかし、前回の波に比べると職場での対策が緩いように思われる。おそらく、広東省にリスク地域が少ないためだろう。

公式に4年生の卒論指導が始まったので、大学から卒論管理システムのアカウントが通知されてきた。ざっとみたところ、この卒論の管理のオンラインシステムはとても良くできており、中間報告書や卒論原稿の提出、審査員の選出、審査会のスケジューリング、審査報告の提出等々すべてWeb上で処理できるようだ。あと審査過程の説明を見ていると、学部生の卒論にも関わらず、審査はかなり厳密なようで、テーマ設定審査、中間審査、最終審査と博士論文並みに3回の審査が課せられるようだ。

午前中に某事務室に用足に行こうとしたら、12時までに事務室に到着できず長いお昼休みに手続きを阻まれてしまった。キャンパスが広すぎるために、少し移動時間の見積もりを謝るとこういう失敗をしてしまう。中国では「昼寝」の習慣が広く残っており、昼寝をするために昼休みの時間が長く設定されていることが多いそうだ。うちの職場の場合、公式のお昼休みは12:00から14:30までの2時間30分。この間、すべての事務室が閉まってしまう。

事務室の業務時間

今月珠海で開催される予定だった中国宇宙望遠鏡(CSST)関係の研究会がコロナ禍の影響で延期になるとのことで連絡がきた。ただ正直言って、11月以降学期末まではかなり忙しい時期なので、延期になってくれて助かったという面も無きにしもあらずではある。

夕方、自宅トイレの水が止まらなくなってしまい修理業者に修理を依頼。ロシア語でこういうことができるまで5年かかったが(というか、5年かかっても満足にはできなかったが)中国語だと2年目で現地サービスをかなり使いこなしている。WeChatで文字ベースの会話(つまり漢字で筆談)ができるのが大きい。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2021年11月16日火曜日

【日記】2021年11月15日(月)、学生による授業評価、難しい意思疎通、年度末で忙しい秘書室、進学校の英語教育ポリシー

講義の日ということで例によって早めに出勤。講義中の10分休憩の時間にWeChatを確認したら、学生による授業評価の結果が返ってきた。声が小さくて聞き取りにくいという意見が複数あったのでさっそくワイヤレスマイクを使用開始。初回の講義の時に、声が十分に聞こえているか何度か確認して、そのときは全員聞こえるとの反応だったのでマイク無しで話をしていたのだけど、意思疎通というのはなかなかに難しいものだ。

声の件以外にもいろんな意見があって大変参考になる。学生の意見をそのまま受け入れたら講義の改善につながるかというと、そこはちょっと違うとは思うが、学生の受け止め方を理解するという意味でとても貴重な情報だとは思う。今回の担当している講義は、学期開始直前になっても他に担当者がいないということで急に担当を振られたという経緯があり、しかもカリキュラムが決まっていない新しいコースだったので毎回手探りで講義内容を作ってきた。したがって、どうしても教えている内容が若干重複したり、的確な参考書を提示できなかったりとスムーズでない部分が出てきていた。そういうのはフィードバックを見ていると学生にも伝わっているのが良く分かる。今学期についてはもう改善の余地はない問題も少なくないのだけど、来学期以降は改善していきたいところ。

昼下がりに秘書室に行ったら秘書さんたちから笑顔が消えていた。なにやら大きな事務仕事の〆切があるようで、ここ数日超多忙だった模様。そんな状況にもかかわらず、個人的な用事(外国人だから一人でできないので助けてほしい系の用事)を持っていくときっちりサポートしてくれるので本当に助かる。

Twitterを眺めていたら、某有名進学校が「うちに入学するまでは英語はやらなくても良い」「英語よりもまず母語」という意見を表明しているとのこと。こういう言説はよく聞くけれど、外国語に興味がある子供は夢中になって勉強すればよいし、そうでなければやらなくてもよいという、ただそれだけな気がする。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年11月15日月曜日

【日記】2021年11月14日(日) 、日曜出勤、増加傾向のリスク地域、初歩的な数理用語の英語ボキャブラリー

月曜日の講義があるので今学期は基本的に日曜日に出勤している。今日も午前中からオフィスに言って月曜日の講義内容の見直し。

春学期の講義担当決めが始まったけれど、次の春学期中にパスポート更新があるので念のため、ティーチング量は最小に抑えるべきなような気がしている。中国でパスポートを更新すると、それに関連した手続きが大量に発生するらしく、講義をやっているとこれらに対応できない可能性がある。10年に一度のことなので仕方がない。

まだ中高リスク地区の増加傾向が止まらない模様。中国宇宙望遠鏡(CSST)関係の研究会が当初11月に北京で行われる予定だったが、北京での開催は現状ではちょっと無理とのことで、周辺にリスク地域の少ない珠海にお鉢が回ってきたのだけど、リスク地域増加傾向の中どうなるやら。

講義で話しをしていると、たまに初歩的な数理用語の英語ボキャブラリーがスポッと抜けていて自分で呆れる時がある。最近遭遇した例だと例えば「変数分離」とか。日本にいるときに日本語の本で勉強したっきり、英語で人に変数分離について説明したことが一度もなかったということなんだろう。

事務作業で四苦八苦している日本の大学教員のツイートを見て、アメリカに初めてポスドクに行ったときのボスの反応を思い出した。日本にいるときの調子で時間をかけて丁寧に事務書類を作っていたら「それはあなたの仕事じゃない」と言われたのだった。研究者が事務仕事で忙殺される職場環境は、私が経験した中では日本とロシアだけ。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III

2021年11月14日日曜日

【日記】2021年11月13日(土) 、週末だけど予算執行関係の仕事、無駄が多い現行制度、お粥屋さんから出前

今日も湿度が低く非常に快適な朝だった。

とある予算を年度内に使い切ってくださいという指示が職場から来ていて、土曜日だけれど自宅でその対応に追われる。とにかく使い切れれば良いという方面から高額な「電子黒板」が購入物品として推薦されてきたが、できるだけ、そのような無駄なお金の使い方はしたくない。素直に繰り越させてくれれば望遠鏡時間を買うのだけれど、どうも現行の制度では繰越ができないようだ。

昔、日本の科研費を年度末に使い切るためにボールペンとかノートとかを細かく組み合わせて購入して帳尻を合わせるみたいなことをやっていたと聞いたことがあるが、あれを数桁多い金額でやっている感じ。非常に無駄。ただ、全ての予算ではなく、ある特定の特殊な予算についての話ではあるが。

どうしてもすぐに使い切らないといけないとなると、学生さんの仕事用パソコンを新調してあげるぐらいが多少なりとも意味のある使い方かと思い、その方向で手続を進める。少なくとも使わないことが分かっている高額の電子黒板を買うよりはましだろう。

土曜日ということで、夕食は恒例の出前。今晩は前から気になっていたお粥のお店を利用してみた。お粥のお店なのでメニューにはお粥が多いのだけどサイドメニューもいろいろ揃っている。しかし、とにかくお粥が絶品だった。中国のお粥って、どうしてこうも旨いのだろう。出汁が効いていて具もたくさん入っていて、素晴らしい。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年11月13日土曜日

【日記】2021年11月12日(金) 、創立記念日、FAST観測の面白い結果、高まる読書欲、晩酌と菊池亮太さんの週末ライブ

乾季に入り湿度が一気に下がってきた。ここ数日、湿度が50%を下回る日が続いている。20℃台の気温で湿度が低いと非常に気持ちが良い。ベイエリアのベストシーズンは間違いなく冬だ。

今日は大学の創立記念日ということで、午前中、孫文像の前でセレモニーが行われていた。今年で中山大学は開学97周年とのこと。あらためて考えると、過去に働いた大学は、創立100周年前後のところが多かったような気がする、香港大学も在職中に創立100周年記念を迎えたし、ウラル連邦大学も確か去年が創立100周年だったはず。

孫文像前で行われていたセレモニー

今日は研究グループのミーティングがあった。学生さんたちが進捗を報告するので次のステップへ向けての助言をする。とある学生さんが解析しているFASTのデータ、どうも某干渉計の観測を否定する結果が出ているようで、干渉計データの解釈は注意深くやらないと落とし穴にはまることを再認識した。このFASTデータを解析している学生さんは非常に熱心に仕事をする人で、将来が楽しみだ。英語が若干苦手なようだけど、それでもなんとか私とコミュニケーションをとろうと努力している感じが伝わってくる。きっと研究だけでなく英語も伸びるだろう。

最近、困ったことに物理の本を読みたい欲求がとまらない。自分で講義するようになって、確認のために物理の教科書をいろいろ眺めるのだけど、これをやっているうちに面白そうな教科書をいろいろと買い込んでしまい、これらをきちんと読みたくて仕方がない。研究の方もすすめたいし、時間がいくらあってもたりない感じだ。

金曜日ということで恒例の「晩酌する日」だったのだけど、酒を呑んだ後はピアノYouTuber 菊池亮太さんの週末ライブをぼぉーとお聞いていた。ここ数年、毎日10分ずつほどピアノの練習をしているのだけど、自分がピアノを練習していると上手な人の演奏にも興味が出てくる。菊池亮太の週末ライブはとても良い。色んな懐かしい曲を折り込みながらの、ゆったりとしたジャズ風のアレンジで、晩酌した後に聞くのにピッタリ。せっかくなので以下にリンクを張っておく。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年11月12日金曜日

【日記】2021年11月11日(木) 、独身の日、満たされている日本食欲、新しいキャリアパス、物理学習欲求

今日 11月11日は中国では「独身の日」ということで、どういう訳か独身の人が自分に通販でギフトを買う日になっていて通販各社が販促キャンペーンを展開している。

そこで、キャンペーンもやっていることだし、私も晩酌用の日本食材でも何か買おうかと思って少し考えたがあまり良いアイデアが思い浮かばない。アメリカやロシアに住んでいるときは日本食欠乏症状態に陥って食べたいものだらけだったものだけど、中華圏に住んでいるときは食べ物に関しての欲求が普段から高いレベルで満たされているため、ことさら食べたい日本食が思い浮かばない。

TwitterのTLを眺めていたら、日本の国立天文台と新聞社の岩手日報社が共同出資して、ポスドクと新聞記者を兼ねる職を公募するとのこと。この取組、とてもおもしろいと思う。日本の新聞社には本格的な研究キャリアを持つ記者が少なく、焦点がずれた記事もしばしば見かける。これを機会に、ポスドクレベルくらいの研究キャリアを持っている人がプロの科学記者として転身するキャリアパスが確立されると良いと思う。

参考リンク:研究者と記者の「二刀流」公募 国立天文台と岩手日報社

最近、講義の準備で朝から晩まで天文学や物理学の教科書を読んでいるせいか、久しぶりに物理学の学習意欲に火が付き始めている。講義で教えている内容の確認のためにいろんな教科書に目を通していると、派生的にいろいろなことをさらに勉強したくなってくる。博士号を取得した後は研究業績を作ることに忙しく、あたらしい学部用の物理の教科書なんかが出版されてもあまり気にしていなかったのだけれど、講義の参考として最近出版された教科書を見ていると、とても良い本が沢山出ており、じっくりと読みたくなってくる。昨夜も早く寝なくてはいけないのは分かっていながらしばらく量子力学の教科書を読みふけってしまった。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2021年11月11日木曜日

【日記】2021年11月10日(水) 、講義中の質問は少なめ、今回の流行は収束が遅れそう、夜の全員参加会議

講義の日ということで短縮版の朝ルーティンをこなして8時半までに出勤。講義室に行く前にざっとスライドを見直す。前日に一通り内容を確認しているので、朝スライドを見直さなくてもおそらく講義できるとは思うが、直前にざっと見直しておくとなんとなく講義の流れがスムーズになるような感じがしている。

今日の講義内容は数式の操作が多かったせいか、その場での質問が少なめで、講義が終わった後にワラワラと質問が出てきた。中国に来る前の印象だと、中国の学生さんは講義中でもどんどん質問してくるのかと思っていたが、実際は講義が終わってからか、もしくは講義が始まる前に質問する学生さんの方が多い。英語を人前で話す気恥ずかしさというのももしかするとあるのかもしれない。

COVID19の流行がまた中国で広がっているが、今回はリスク地域数がなかなか減少に転じない。Twitterで見かけた専門家の話では、今回の中国での流行は複数箇所から発生しているため、制御するには時間がかかるだろうとのこと。すでに増加傾向からは抜け出している様子なので、そう遠くない将来再び感染者ゼロに抑え込むのだろう。

昼下がり、突然全員参加の会議が行われる旨連絡が来たが開始時刻がなんと19時から。全員の都合を合わせるためにこのような時間設定になるのだろうけれど、この手の全員参加の会議で内容が重要だと思ったことが本当に一度もない。いろいろな情報を総合して推察するに、このような急な全員参加会議は「上の方」の急な指示で行われている場合が多いよう。まぁ、これも中国の職場の一面である。

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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)


2021年11月10日水曜日

【日記】2021年11月9日(火) 、便利な大学附属病院、ありがたい秘書さんたちのヘルプ、国際会議の音声

天気予報を見たら、ずっと晴れの予報が並んでおり、ようやく乾季に入ったことが実感される。午前中に講義のない日なので、語学トレーニング以外にピアノ練習、軽い筋トレ等の通常のフルセットの朝ルーティンをこなしてから出勤。

上海に住んでいる日本人でPCR検査のときに病院でたらい回しにされて大変だっという人のツイートが流れていた。こういう情報が多く流れると、中国の病院はどこもたらい回しにされるような印象を持つ人が出てきそうだが、これは病院によるだろう。私のかかりつけ病院の中山大学付属第五病院だと、事前にMultidisciplinary teams (MDT) に連絡を入れておけば、英語を話せる看護師がアテンドしてくれるのでたらい回しにされて困るということはない。

数日前から賃貸住宅の契約更新のために契約書を大家と直接やり取りしながら作っているのだけど、いい加減な書類を作ると居留証や労働許可の更新のときに面倒なことになるとのことで職場の秘書さんが全面的に介入して大家と交渉してくれている。はっきり言って、2年前に利用した不動産仲介業者よりも良い仕事をしてくれている。

夕方、隣のオフィスで同僚が某望遠鏡のTAC会議(オンライン)に参加していて、その会議の音声が丸々聞こえてきた。聞き覚えのある日本人の声も混じっている。20年ぐらい前と比べると、こういう国際会議に出る日本人の英語は飛躍的に上手くなったように思う。外国生活が長い人がある程度上手いのは当たり前だろうけど、ずっと日本国内にいる人もとても流暢だったりするので、国内でも英語を話す機会が格段に増えたのだろうと想像している。

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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

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SimplyPiano、中級III

2021年11月9日火曜日

【日記】2021年11月8日(月) 、気温が一気に下降、電子指し棒、中国語学習の成果、職場での投票

昨日は最高気温が29℃まで上昇し、昨晩は熱くて冷房を入れて寝たのだけど、朝起きてみたら驚くに15℃まで一気に気温が下がっていた。ここまで一晩で大幅に気温が下がるのはベイエリアでは珍しいのではないかと思う。

講義の日なので早めに出勤。8時半までにはオフィスに入って講義ノートを見直して講義室に行くための荷物をまとめたりする。レーザーポインター、スライドのリモートページ送り、指し棒が一体となった「電子指し棒」を講義室で使っているのだけど、朝動作を試してみたらどうやら故障してしまったようだ。とても使いやすくて気に入っているので、同じものをすぐに注文した。

私は自分の講義でレーザーポインターはあまり使わない。自分が講演を聞くときに、レーザーポインターでスライド上の位置を示されても分かりにくいと思っているからだ。「ここを見てください」と注目を引きたいときは、レーザーポインターよりも「指し棒」が圧倒的に分かりやすいと思う。あと、スライドのリモートページ送りは教室を動き回りながら話をするときには必須だ。しかし、「指し棒+リモートページ送り」のできる商品って実は少ない。その点、今使っている「i6」という電子指し棒はとても良い。

i6の商品ページ

事務室で秘書さんと何か相談をしているとき、横で秘書さんがどうしが中国語で話し出すと、どうせ分からないと思って今まであまり意識して聞いていなかったのだけど、しっかりと集中して聞いてみると秘書さんどうしの中国語の会話がそれなりに分かるようになっていることに今さきほど気がついた。短時間ではあるけれど毎日コツコツと中国語学習を続けている成果が出てきているのだと思われる。

今年も「がっちり買いまショウ、○○万元コース」をやる季節になってきた。つまり、今年使うと宣言していた分の予算を使い切ってしまわなくてはいけない。しかし、予算執行を促進するためとはいえ、「要求したスタートアップ予算を余らせると、余った分は他の人が自由に使える」という制度はあまり生産的ではないような気もする。

職場で某投票をしながら、かつての職場で「それは民主的に投票で決めましょう」と提案した中国人同僚を仏人同僚が下品な言葉でからかっていたことをふと思い出した。しかし、なんというか、実際に中国に来てみて自分の身の回りを局所的に見た場合、今の職場が一番民主的かもしれないと思ってみたりもする。西側先進国の人間が中国の内情を知らずにステレオタイプに基づいて中国を批判するときには、実は実情から大きくずれた批判をしてしまっていることも多いように思う。

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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年11月8日月曜日

【日記】2021年11月7日、一斉に沖に出ていく漁船、講義準備で日曜出勤、頑張るO君

週末なので少し遅めに7時に起床。日光浴のためにバルコニーに出たら、漁船が一斉に沖に向かっていた。夕方岸壁に行くと、返ってきた漁船から直接魚を買っている地元の人を見かけることがある。もちろんそういうときも電子決済が使われている。

一斉に沖に出ていく漁船

明日は講義の日なので日曜日だけれどオフィスにでかけていって講義の準備。あと4回講義した後、秋学期の後半はセミナー形式の授業に授業フォーマットを変更する予定なので、普通の準備も後少しだ。週一回ペースの普通の講義なら既に1年分に相当する量を話したので、これまでに作ったスライドの数も相当な数になった。

今日は11月とは思えない暑さで、29℃まで上昇。一度衣替えしたのだけど、結局半袖で出勤することになった。オフィスに来てみたら、9月からうちの研究グループに加わったO君が頑張って何やら作業していた。彼は自分の直属の学生ではないのだけど、グループ会議でいつもしっかりと進捗を報告していて、とても優秀な学生さんだと思われる。今後が楽しみ。


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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

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SimplyPiano、リードシートIII

2021年11月7日日曜日

【日記】2021年11月6日、休養日、日本食レストランのチャーハンは旨い、飲み会はスキップ、増加傾向のリスク地域

超多忙な秋学期だが、最近はなんとか週一回は休養日がとれている。少し気を緩めるとたちまち週7日勤務になってしまうので、意識して1日はオフィスに行かない日を作るようにしている。メンタル的なコンディショニングの観点から、いろいろな仕事のパターンを試してみているのだけど、多少平日に長めに働いてでも週1日の休養日を作るのが自分にはあっているようだ。

今日は休養日ということで、最低限の語学学習ルーティンと運動だけをこなして、あとはほぼ完全にぼけっとしていた。夕食は土曜日恒例の出前。今日は近所に最近できたスープ屋さんから煮物を数点、日本食レストランからチャーハン、餃子、たこ焼きをあつらえた。スープ屋さんの煮物は、スープ屋さんだけあってベースのダシが良く、当然煮物もとても美味しい。炒めものだと胃に持たれがちだが煮物は内臓への負荷が少なくて良い。日本食レストランのチャーハンは魚介類がたくさん入っていて最高。おそらく、寿司の材料のあまりなのだろう。

今夜は職場の外国人スタッフが大学近くのバーに集まって飲み会をやっている関係で、職域のSNSグループにその関係のメッセージがいろいろと流れてくる。私は今日は何が何でも休養日にしたかったので、誘いをお断りしたのだけど、こういうコミュニケーションも、時間的にゆとりがあるときには参加したいところ。

ここ数週間の間、新型肺炎の中高リスク地域が再び増加傾向にあるようだ。広東省にはまだ飛び火してきていないので自分の生活圏内ではさほどの緊張感はないが、出張やゲストの招待に関しては規制が非常に厳しくなってきている。

今日は仕事はしない日と決めていたのだけど、学生の仕事に使えそうな情報を見つけたので、一つだけ簡単なメッセージを送信。学生さんの方は週末もがっつりと頑張っているようだ。


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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年11月6日土曜日

【日記】2021年11月5日、手厚い医療関係の福利厚生、素晴らしい外国人サポート、勤勉な学生さんたち

現職場に移るとき、11月に赴任した関係で、いろいろなものごとの手続(更新や審査等々)が11月に集中する傾向がある。学期中は元々忙しいのだけど、そこに余計な手続きが乗るもんだからかなりの多忙だ。こういうときに大切なのは睡眠。睡眠不足で多忙が続くとメンタルをやられる。

Twitterを見ていたらアメリカの医療費の話題が流れていた。アメリカで生活することを考えると、最大の問題はおそらく高額の医療費と医療保険だろう。アメリカは、天文学を研究する環境は非常に良いのだけどは、医療のことを考えると、ある程度の年齢になってくると安心して住める国とはとても言えないというのが私の個人的な意見。これに加えて、最近はテニュア職を見つけるのも極めて困難だし、天文学者が快適に生活できる国ではなくなってきているように思える。

中国の現職場は医療に関するサポートもしっかりしていた安心だ。医療費関係の福利厚生としては、大学付属病院を利用したときの医療費の8割を職場が負担してれるというものがある。驚いたことにこの8割サポートは退職後も利用できるそうだ。教職員が多く住む居住地区の直近に大学附属病院があるので、救急車を呼んだ場合も付属病院から来るし、英語サポートも充実しているので実質的に保険なしでも問題はない。中国全体を見た場合は医療や医療保険に問題のある地域もあるとは思うが、うちの職場の高度人材には手厚いサポートが提供されている。

昨日から賃貸契約更新の作業を始めたが、年配の大家さんが電子書類の作り方が分からないとのことで、なぜか私が中国語の書類を作る羽目になっている。これ非常に面倒。具体的には、2年前に不動産屋が作ってくれた書類を参考にしてフォームを作って、大家から送られてきた手書きの情報を元に手書きでフォームを埋めていくという作業をやっているのだけど、漢字を知っている日本人だからギリギリ可能だけど、漢字を知らない国の人だとまず無理だと思われる。

一応書類を作ったので「こういう書類を作ったんですけれど、これで良いと思いますか?」と職場の秘書さんに相談に行ったら、なんと残りの作業と大家とのやりとりを全部引き継いでくれるとのこと。うちの職場の外国人サポートすごすぎる。完全なる私用でも手伝ってくれる。というわけで、助けてもらってできた時間を使って学生さんと議論。9月入学の院生さんも徐々にエンジンがかかってきた。

今日は昼食の時間に雇用促進戦略関係の会合に顔を出した。うちの職場もご多分に漏れず「ジェンダーのバランスも考えないとね」という方向に話が向かっている。これまで私が見てきた人事選考の様子から想像するに、うちの職場の教員選考過程で同じくらいの業績の男女が最終的にトップで並んだら、二者択一ではなく、おそらく両方採用することになるような気がする。

雇用促進戦略関係の会合で出た昼食

以前ポスドクさんが「中国の学生が勤勉だっていうのはもう昔の話ですよ」と言っていたのだけど、私の過去の職場との比較では、今の職場の学生さんは平均的にとても勤勉だと思う。今日もそう思ってしまうような出来事があった。よく頑張っている学生さんはやはり応援したくなる。


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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

2021年11月5日金曜日

【日記】2021年11月4日、ロシア好きのアメリカ人、在中日本人研究者のニュース、中国天文学会の入会手続き、賃貸契約の更新

11月に入り朝日が差し込む角度がだいぶ低くなってきた。朝、バルコニーで日光浴をするとき、視線方向に太陽があるのでとても眩しい。

昨夜、某ベストセラーのオーディオブックを聞いていたら「欧米人がロシアへ移民するなんてことは、中国へ移民する以上にあり得ない話だ」みたいな話が出てきて、ロシア時代にオフィスが一緒だったロシア好きのアメリカ人同僚を思い出してしまった。まぁ、一般的にはロシア嫌いの欧米人の割合は相当なもんだとは思う。ロシアで働いているとき、国際会議等でロシアで働いていることを口に出すと、欧米人に眉間にシワを寄せられたものだ。まぁ、嫌な顔をあからさまにするのは、欧米人と言うよりも「西欧人」が多かったような印象はあるが。

日本のニュース番組で、在中日本人研究者の話題が放送されたらしく、SNS界隈でまた反中ムーブ(というか罵詈雑言)が湧き上がっているようだ。反中的な反応をしている発信者のほとんどは中国の実情だけでなく、日本の研究事情も本当に全く何も知らない状態で暴言を吐いており、聞くに値しないものばかり。

日本のメディアも、とりあえず中国政府が公開している中央人材工作会議の内容なんかを精査して報道してみたらどうかと思う。あの文書の内容を中国語の勉強がてら見ていると、書いてある通りのことが実際に職場で進行していて、内容が政治的ブラフではないことがすぐに分かる。

政府文書や職場での管理職の講演等を聞く限り、中国がやろうとしているのは「あらゆる分野」での人材強化だから、言ってみれば選択と集中の真逆の話。うちの大学なんか、哲学とか純文系の学科でも増員するって言っているぐらい。

職場で中国天文学会への入会手続きを一斉にやるとのことで入会申込書を提出した。フォームの中に何を記入してよいのか分からない項目があって、仕方がないので同僚に確認に行ったら「自分も分からない」と言われた。どうりで辞書やネットで調べまくっても分からないわけだ。中国ではありがちな話だけど、申込書類にはCV的な情報を一通り書き込む必要があった。中国語表記で履歴情報を要求されるのにはもう慣れっこで、適当に過去の書類からコピペしまくるのだけど、それでも面倒だ。そういえば、赴任直後に大学の人材データベースへの登録のために提出した書類には学歴を小学校から書かされて大変だった。

目下、マンションの賃貸契約更新手続を不動産会社を通さずに大家と直でやっているのだけど、個人契約で問題となる点の一つが契約書類のフォーマットとだということが分かった。外国人労働者は居留証の申請や更新で住所証明が必要なのできっちりとした契約書を作っておかないと後で困ることになる。

どうもこちらでは個人間の契約だといい加減なフォーマットで契約書を作ることも少なくないようで、そういう書類は役所で受け付けてもらえないこともあるようだ。大家が送ってきた契約書類を職場の事務に見せたら、それだときっと問題になるという指摘を受けて作業をやり直している。いろいろ面倒。

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単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

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SimplyPiano、中級III

2021年11月4日木曜日

【日記】2021年11月3日、アジア大学ランキング、トップダウン演説会、今日も講義の準備

今朝の気温は24℃。暑くもなく寒くもなくちょうどよい気温だ。昨年は秋から冬にかけて冷え込む日が多かったが、今年は11月に入ってもなお気温はそれほど下がらない。

昨日発表されたQSアジア大学ランキングを見たら中山大学は40位、一方かつて働いていた香港大学は4位にランキングされていた。大学ランキングというのは、ランキング会社が設定した様々な基準で大学に点数を付けて序列化しているわけだけど、これを基準に大学の良し悪しを議論することには疑問を感じることも多い。例えば、香港大学と中山大学を比較するとき、ランキング会社のランキングでは香港大学が圧倒的に上だが、自分が働く「職場」として考えると、現職場の方が圧倒的に良い大学だと思う。労働環境、生活環境、給料パッケージ、研究費、地域で利用できる医療サービス、職場の外国人サポート等々、あらゆる面で今の職場の方が上だ。

大学ランキングでは香港大学の方が遥かに高い位置づけになっているのは、まぁ、いろいろな理由が背景にあるのだろう。例えば、卒業生が西側の企業からどれくらい評価されているのかといった指標で見た場合、中国本土の大学が不利になるのは当然だし、外国人教員に対する学内や地域からの有形無形のサポートなんかも調査会社のランキングに反映されるとは思えない。あと、政治的なバイアスというものも当然存在するだろう。

土曜日の会議(学長の一般教書演説的なもの)に参加しなかったスタッフは別の説明会への出席義務があるらしい。参加義務のある人の名簿を見ていると、土曜の会議への出席率はあまり高くなかったようだ。私は好奇心と中国語学学習のモチベーションから「トップダウン演説会」に参加するのはそれほど嫌ではないけれど、中国語学習のモチベーションがない中国人からしてみたら、ああいった会議はできる限り避けたいと思うのも自然ではある。

今日も今日とて講義の準備に精を出した。今日はline radiative transferの基礎事項を教えるためのストーリー作り。放射過程に関する教科書をいくつか並行して読んで、自分なりにストーリーを再構築する。私はそんなに数学が得意な方ではないので、ちょっとトリッキーな積分が必要だったりするとけっこう時間を消費してしまったりする。まぁ、数式の変形なんかは大学院の講義ではすっ飛ばしても良いのかもしれないが、性分として自分で計算を確実に追っておきたいみたいな完全主義になりがちのところがある。もう少し手をぬいが方が良いのかもしれない。

夕方、ちょっとややこしい事態が発生し対応に追われる。あまり細かなことは人が見ているブログにはかけないが、「ずるいことを考える学生」も中にはいるようだ。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III

2021年11月3日水曜日

【日記】2021年11月2日、秋の夜の良質な睡眠、博士課程向けの天文学の基礎、とりあえず放射過程

ここ1年ほど、毎晩アップルウォッチで睡眠の状態を記録しているのだけど、昨夜は久々に質の良い睡眠が取れた。秋で気候が良くなってきたことと、今週は講義のないことの2つが要因だと推測している。講義の日は、90分間学生の前で話をする訳だけど、人前で話をするとどうも交感神経が優勢になるのか、その晩は寝付きが悪いことが多い。

今日も講義の準備を粛々とすすめた。あと4回ほど講義した後は、学生のセミナー形式に講義のフォーマットを変更する予定なので、もう少しで準備の負担は減る。しかし、講義の目的であるところの「天文学以外の専門分野から博士課程に編入してきた学生に天文学の基礎を教える」という目的がどこまで果たせたか今ひとつ自分でもピンとこないでいる。惑星探しから宇宙論まで、様々な分野の研究を予定している博士課程大学院生を一つの教室に集めて「全員に役立つ天文学の基礎」を教えれと言われても、講義内容の選択がなかなか難しいというのが実際にやってみての感想。

天文学は歴史の長い学問なので、物理量の取り扱い等で「伝統的」な手法がいろいろと残っており、そういうものは確かにある程度知っておく必要がある。例えば、天球座標の扱いや、等級スケール、色の概念等がそういう「伝統的」な部分に相当する。しかし、このような知識は、それほど分量が多いわけではないし難しい内容でもないので、自分で勉強した方が早いのではないかというのが私の率直な意見だったりする。実際、私は天文学科のない地方大学出身なので天文学の講義をきちんと受けたことはないが、本を自分で勉強して天文学者として飯を食えている。とは言っても、デューティーとして講義を割り振られたからには何か教えないといけないので教えているのだけれど、毎回「このような講義では簡単すぎて退屈なんではないか」とか、そういうことをついつい考えてしまう。

伝統的な手法を一通り教えてもまだ時間が大量にあまっているので、さらに何か教えないといけないのだけど、系外惑星探しから宇宙論の学生までに共通した基礎と言われると本当に選択肢が難しい。とりあえず無難なところで目下「放射過程」の話をしているが、これに関しても、半分くらいの学生は既に知っているはずで、おそらく簡単すぎて退屈なのではないかという気がしている。そんなこんなで、もうしばらく、試行錯誤の日々が続きそう。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII

2021年11月2日火曜日

【日記】2021年11月1日、外国生活20年目突入、日本の国政選挙、欧米からの望遠鏡時間売り込み、講義準備

11月1日ということで今日から外国生活も20年目に入った。米国同時多発テロで世の中が不穏な中で渡米したところから外国生活が始まり、その後住んだ台湾と香港では民主間運動の盛り上がり、ロシアではクリミア侵攻からの経済制裁、中国ではコロナ禍と米中摩擦と国際情勢に翻弄されながらの年月だったが、とりあえずなんとか天文学の研究者と食いつないでこられたことは幸運だったと思う。今後も、天文で食っていける程度に世の中安定していてもらいたいものだ。

昨日、日本は国政選挙とのことで、外国に住んでいてもやはり母国の行方が気にならないこともない。しかし、現在の在外選挙制度では在外日本人が投票するのは容易ではない。早くオンライン投票のシステムを整えていただきたいと強く思う。しかし、選挙の結果を見ていると、日本の政治システム自体が限界に来ているような気がしないでもない。完全なる衆愚政治。何か根本的なところを変革しない限りこのまま衰退していくことは必至なように思えてしまう。

今日、また新たに欧米の2つの大型可視赤外望遠鏡が中国の天文学コミュニティーに有料観測時間のセールスをかけて来たようだ。どちらもかなり有名な望遠鏡だが、おそらく資金難なのだろう。料金は一つが一晩6万5千米ドルで、もう一つが1時間あたり1万4千ユーロ。どちらも一晩でポスドクの年収分。

職場での仕事時間の大半は講義準備に費やした。一つのテーマの準備していると、派生的にいろんな関連知識を調べることになるので、1時間話す準備をするのに10時間くらいは使っていると思う。効率が悪すぎるとは思うのだけど、実際にそれぐらいやらないと講義が成立しない。自分の勉強になるとはいえ大変な作業だ。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III

2021年11月1日月曜日

【日記】2021年10月31日、休養日、思い出すロングライフ豆腐の美味、簡体字と日本式漢字の混同、外国での就職

最近は日曜日に出勤して講義の準備をすることが多いが、来週は中間試験週間で月曜日に講義がないので今日は休養日にすることにした。

Twitterを眺めていたら、中央アジア方面に地域研究の調査に出かける人が、現地にいる日本人へのお土産として「ロングライフ豆腐」を持っていくという内容のツイートをされていた。kのツイートを見て、エカテリンブルクで偶然見つけた豆腐を食べた時の感動を思い出した。豆腐は日本食アクセス困難地域で食べると感動する日本食材のトップ5に入る食材の一つだと思う。

エカテリンブルクで入手した豆腐

最近、「週末」みたいな「週」を含む日本語をタイプすると、「週」の「しんにょう」に微妙に違和感を覚えるようになってきた。「あれ、これ、"しんにょう"いるんだっけ?」と瞬間的に思ったりする。Weekの意味で中国語簡体字の「周」を使うため、どうも脳内が混乱しているようだ。簡体字でも中国語だけで登場する文字の場合は混乱しないが、「周」の場合、日本語の感じとしても存在する字なのでややこしい。

外国語の勉強をしている人が、勉強している言語が話されている国に語学力だけを背景に移り住むのはリスクが大きいというような話がTwitterに流れていた。まぁ、リスクの理由が、その国の言葉を話せるだけでは現地ではなんのスキルもない人とみなされるからということらしい。日本語や日本人であることが活かせる職業ならなにかあるかもしれないとは思うけれど、そういう職は一般的に言って、あまり好条件でないのかもしれない。

私も「どうやったらこの国で働けますか」みたいなことを「その国のファン」的な人から聞かれたことがかつて何度かあったけれど、私の場合特定の国に住みたくて就活をしたことは一度もなくて、天文で飯を食うために結果的にその国に住むことになったということなので、あまりアドバイスできることがない。天文学は割と多くの国に就活をかけられる学問分野なので、天文学をやっているといろんな国に住めるチャンスは巡ってくるかもしれないけれど、国を選り好みするとキャリアが詰んでしまう可能性はある。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)