2014年8月1日金曜日

【第13回】 エカテリンブルクへの引越準備のその後の進捗および航空券購入

<<<筆者注:この記事はウクライナ侵攻前に執筆したもので、現在のロシアの状況を反映したものではないことにご注意ください>>>

前回、引越の見積額が非常に高額であったことをお話しました。しばらく検討した結果、最安値は提示してこなかったものの、通関に対する知識の豊富さや質問等への返答の迅速さ、あと現地でのサポート体制の手厚さなどから日通に心が傾いています。

しかし、日通の場合、見積金額が99万円なので、関税のEUR4000が乗ると、総額が150万円ぐらいになり、完全に予算オーバーです。

以前(第9回)で、初回の引っ越しの場合は免税通関が適用される可能性があることを書きましたが、この点を日通に確認した頃以下の様な返事が届きました。

中島様
 平素よりお世話になっております。返信が遅くなり申し訳ございません。
ロシアへのお引越しの件、まず、免税通関の条件の「航空便の重量が30kgs以内で、ロシア赴任後最初の貨物の場合」ですので、今回見積書の30kgs分の航空便を最初に発送する場合は免税になりますが、船便の場合は課税扱いになりますので、ご理解の程お願い申し上げます。
というわけで、免税通関が適用される場合は航空便に限られ、しかもその重量が30kgまでということで、船便のみを利用する予定の私達の場合には免税通関は適用されないことがわかりました。(ロシアという国は外国人から見るとなかなか難しい国です。日本も同様だとは思いますが。

あと、規定上は、物品の種類ごとに詳細に関税額が決められているのですが実際はそんな細かな規定を運用できるはずもなく、単純に荷物の重量に比例した関税が書けられるそうで、重いものを持っていくほど関税が高くなるとのことです。(ただし、通関担当者の判断で荷物が軽くても関税が高くなることもあるそうです。ホトホト困ったものです。)

前回の最後でお話した通り、赴任先のウラル連邦大学へ引越し費用サポートの増額を打診しましたが増額はできない旨返事がありました(すでに50万円ほど出してもらうことになっているので、これ以上の補助が無理なのは仕方ありません。)

したがって、残る手段は持っていく荷物を減らすしかありません。現在次の2つの作業を並行して行っています。

  1. 日通に対して関税も含めた総額を100万円(できれば90万円以内)に抑える場合、どれだけの荷物を持っていけるか具体的なモデルプランを出してもらう。
  2. 極力荷物の体積を減らす工夫をする。具体的には(1)古い服、電化製品など、売れるものは売る、(2)本などはスキャンしてPDFファイルに変換した後廃棄、(3)その他捨てられるものは捨てる。

本は値段の割に重量が重いので、関税が増える主因となります。以前から専門書などを徐々にスキャンしてPDFファイルに変換し、荷物を減らすよう努力してきたのですが、今回は徹底して紙の書類や書籍、ノート類をスキャンして、身の回りから排除しようと思っています。

それから、まだ引越し荷物を送り出す算段がついていないのですが、渡航予定日も近づいてきたので、8月中旬に出発する航空券を購入しましたが、Aeroflotから航空券を購入した時に一つ面白いことに気が付きました。

通常、多くの航空会社では、片道航空券よりも往復航空券の方が値段が安いことが多く、片道のチケットが必要な場合でも往復のチケットを購入した方が得になります(片道はキャンセルする)。s

しかし、面白いことに、Aeroflotの場合は、往復航空券の値段が片道航空券の1.5倍から2.0倍ほどするのです。考えてみればこちらの方が直感的で自然なのですが、往復航空券の方が安い値段設定に慣れている身からすると、なんだか不思議な感じです。このへんのケレン味のなさがロシアっぽい感じがします。

エカテリンブルクの最寄り空港はコルツォヴォ国際空港(空港コード:SVX)ですが、残念ながら日本発でコルツォヴォ国際空港行きの直行便はありません。乗り継ぎの方法としては、Aeroflotを使ってモスクワ経由で行くか、トルコ航空をつかってイスタンブール経由で行くかですが、今回は料金の安いAeroflotを利用することにしました。

Aeroflotでモスクワ経由で行く場合、コルツォヴォ国際空港着が深夜もしくは早朝になってしまいます。私が予約した便は午前5時25分着なので、現地での移動手段の確保が心配なのですが、ウラル連邦大学に問い合わせたところ、先方で車を準備してくれるようで助かりました。