2022年11月11日金曜日

【日記】春学期の講義担当意向調査、NAOCの実習科目サポートは素晴らしい

2022年11月9日(水) 

ようやく秋学期も6割ほど終了し、いよいよこれから年末に向けてさらに忙しくなっていくという時期なのだけれど、そうこうしているうちに、今度は春学期の講義担当意向調査が始まった。秋学期の後半は一年の中で最も忙しい時期で、まだ、正直なところ春学期の講義についてじっくり考えるゆとりがないのだけれど、今のところ天文関係の実習科目を一つと、大学院の電波天文学の講義を担当しようかと考えている。

実習科目のちょっと厄介なところは、解析環境(つまり、パソコンと解析ソフト)を準備する必要があることだ。自分のパソコンでデータ解析することと、大勢の学生を相手にデータ解析を講じることは、似ているようで全く性質が異なる作業である。その最初の関門が実習用の解析環境の整備である。

昨年は実習用のLinuxサーバーと解析ソフトの準備が間に合わず、仕方なく汎用のプログラミング言語だけを使った実習教材をでっち上げたのだけれど、正直に言うと天文学のデータ解析実習というよりも、通常のプログラミング実習みたいになってしまい、講義の魅力としては今ひとつだったと思う。

その後、実習用サーバーの準備状況がどうなったか実習科目の主任に聞いてみたところ、どうやらサーバーの立ち上げは無事終了し、あとは解析ソフトをインストールすれば即実習で使用する状況になっているようだ。

この天文学実習用のサーバーの立ち上げ、学内の誰かがやっているのかと思っていたが、よく話を聞いてみると、NAOC(中国の国立天文台)のエンジニアが手伝ってくれているのだそうだ。最初のサーバーの立ち上げのときは、エンジニアが北京のNAOCからわざわざ珠海まで来て作業してくれたらしい。ソフトのインストール等は北京からリモートで対応してくれるとのことだ。このようなNAOCの教育支援はなかなか素晴らしいと思う。

というわけで、さっそくNOACのエンジニアのWeChatアカウントを教えてもらい、実習に必要な解析ソフトを伝えたところ、すぐにインストール作業を開始してくれた。電波天文学のデータ解析実習には、そこそこ大きめの計算機資源が必要なので、その点が心配だったのだけれど、実習用のサーバーは、単体のパソコンではなく「クラスター」的な「強め」の仕様になっており、干渉系データのイメージングみたいな「重め」の作業をクラスで一斉にやっても問題はないとのことだった。インストール終了後にシステムをテストするのがちょっと楽しみなのだけど、しかしその前に、まずは秋学期の繁忙期を乗り越えなければならない。



中国語学習

単語と例文の暗記(25分程度)