2018年8月10日金曜日

【第55回】地元メディアのインタビュー

昨年の秋、地元エカテリンブルクのオンラインニュースメディア「エカテリンブルク・オンライン」(e1.ru)からインタビューを受けました。エカテリンブルクでは、近隣から流入してくる低賃金労働者を除くと、外国人の労働者数はまだまだ少ないのですが、それでも最近はグローバル化の波で、エカテリンブルクにも高度技能専門家(HQS)というカテゴリーの外国人労働者が増えてきています。そういったエカテリンブルクに来ている高度技能専門家等の外国人労働者を順次紹介するインタビューシリーズの一環として私にインタビュー依頼が来たのです。

英語の通訳が間に入ることもあり、あまり研究関連の複雑な内容を伝えることはできなかったのですが、インタビューにこられた記者さんの質問に答える形で私のエカテリンブルクやロシアに対する感想を話させていただきました。

ロシアの方が初対面で尋ねてこられる質問にはパターンがあって、記者さんの質問は、だいたい今まで一度は聞かれたものばかりでした。例えば、「ロシアに来る前に想像していたロシアと、実際に来てみた何が違ったか」「ロシアの好きな食べ物は?、嫌いな食べ物は?」「ロシアでの生活は楽しいか?」「寒さに離れたか?」「ロシアで一番印象的だったことは何?」といった感じです。

これらの質問に私がどう答えたかはリンク先の記事をGoogle翻訳を使って眺めていただくとして、私が面白かったのは、公開された記事の下についている「コメント欄」です。最近のニュース記事には、読者がコメントを書けるようになっているものが多いですが、エカテリンブルク・オンラインもこの仕組を導入しており、読者が感想を書き込んでいます。

ざっとコメント欄を眺めたところ、やはり日本人がエカテリンブルクで働いているということを多くの人が非常に珍しいと思うようで、「とんでもない金額の給料をもらっているに違いない。そうでなければ日本人が来るはずがない」、「こいつは日本人と言っているが実際は中国人に違いない」みたいな書き込みがありました。さらに「冷静に顔をみたらインド人っぽい。こいつが日本人の訳がない」みたいなコメントもあり、日本人がエカテリンブルクで働いていることが相当珍しいことと認識されていることがよくわかります。

「とんでもない金額の給料」というのはなかなか難しい問題で、私にとっては(日本の常識から判断して)大学教員としてごく普通の給料をもらっているつもりですが、外国人であるために特別の金額を提示されていることは事実で、そういうことから発生する問題もないわけではないのです。そのへんの事情についてはまたそのうち書いてみたいと思います。

エカテリンブルク・オンラインの記者にインタビューされている筆者
(2017年11月撮影)
エカテリンブルク・オンラインに掲載された記事:
https://www.e1.ru/news/spool/news_id-481528.html

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