2021年11月3日水曜日

【日記】2021年11月2日、秋の夜の良質な睡眠、博士課程向けの天文学の基礎、とりあえず放射過程

ここ1年ほど、毎晩アップルウォッチで睡眠の状態を記録しているのだけど、昨夜は久々に質の良い睡眠が取れた。秋で気候が良くなってきたことと、今週は講義のないことの2つが要因だと推測している。講義の日は、90分間学生の前で話をする訳だけど、人前で話をするとどうも交感神経が優勢になるのか、その晩は寝付きが悪いことが多い。

今日も講義の準備を粛々とすすめた。あと4回ほど講義した後は、学生のセミナー形式に講義のフォーマットを変更する予定なので、もう少しで準備の負担は減る。しかし、講義の目的であるところの「天文学以外の専門分野から博士課程に編入してきた学生に天文学の基礎を教える」という目的がどこまで果たせたか今ひとつ自分でもピンとこないでいる。惑星探しから宇宙論まで、様々な分野の研究を予定している博士課程大学院生を一つの教室に集めて「全員に役立つ天文学の基礎」を教えれと言われても、講義内容の選択がなかなか難しいというのが実際にやってみての感想。

天文学は歴史の長い学問なので、物理量の取り扱い等で「伝統的」な手法がいろいろと残っており、そういうものは確かにある程度知っておく必要がある。例えば、天球座標の扱いや、等級スケール、色の概念等がそういう「伝統的」な部分に相当する。しかし、このような知識は、それほど分量が多いわけではないし難しい内容でもないので、自分で勉強した方が早いのではないかというのが私の率直な意見だったりする。実際、私は天文学科のない地方大学出身なので天文学の講義をきちんと受けたことはないが、本を自分で勉強して天文学者として飯を食えている。とは言っても、デューティーとして講義を割り振られたからには何か教えないといけないので教えているのだけれど、毎回「このような講義では簡単すぎて退屈なんではないか」とか、そういうことをついつい考えてしまう。

伝統的な手法を一通り教えてもまだ時間が大量にあまっているので、さらに何か教えないといけないのだけど、系外惑星探しから宇宙論の学生までに共通した基礎と言われると本当に選択肢が難しい。とりあえず無難なところで目下「放射過程」の話をしているが、これに関しても、半分くらいの学生は既に知っているはずで、おそらく簡単すぎて退屈なのではないかという気がしている。そんなこんなで、もうしばらく、試行錯誤の日々が続きそう。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII