2022年5月13日金曜日

【日記】2022年5月12日(木) 、2日連続の大雨警報、自宅で解析環境構築、研究当事者が行う記者会見について

今日も大雨警報が継続して発令されており、職場は2日連続の休講となった。依然として雨脚が強く、同僚から送られてきた写真を見ると相変わらず職場構内は冠水しているようで、とても自転車で出勤できる状態ではない。そんな訳で、今日も家にこもって、昨日やり始めた解析環境構築の続きを行うことにした。

冠水状態が続く職場構内

私が普段使う解析ソフトは、RHEL(Red Hat Enterprise Linux)上で動作が保証されているものが多いので、有料のRHELを購入して使うか、RHELに互換性のあるLinuxディストリビューションを使うかのどちらかになる。今まではFedoraというRHEL互換ディストリビューションを使っていたのだけれど、こいつはどうもトンガリ過ぎていて(つまり、新しい技術を取り入れすぎていて)、バージョンが上がるごとにトラブルが発生するので、代わりになるディストリビューションを探ってみた。

2-3年解析から離れている間に、いろいろと新しいRHEL互換ディストリビューションが発表されたようだ。自分が使う解析ツールが動けばなんでも良さそうなもんだが、中国で使うにはインストール用ISOファイルの配布用サーバーが中国国内にあることが望ましい。昨日、以前使っていたScientific Linuxのインストール用ISOファイルを中国外のサーバーからダウンロードしようとしたが、サイズが大きすぎてどうにも上手くいかなかった。

経験的に、中国では国外から大きなファイルをダウンロードしようとすると、上手くダウンロードできないことが多い。まぁ、よく調べれば大抵は抜け道があって、なんとかなることが多いのだが、それでもこの辺のネット事情は中国で研究する場合にストレスとなってくる点ではある。色々と試行錯誤した結果、最近メジャーになりつつあるAlma LinuxというRHEL互換ディストリビューションを使うことにした。Alma Linuxは中国国内にサーバーがあるようだ。とりあえず、Linux環境ををVMware playerにインストールして、必要な解析ツールを入れて動作を確認したら動いたので一安心。ロシアの悪研究環境で滞った仕事の遅れを徐々に挽回していきたいところだ。

夜、EHTグループが「大発見」の発表をするということで、冒頭15分ほど記者会見のストリーミング配信を眺めた。発表された結果が本当に大発見なのか、正直言って私にはなんとも言えない。率直に言って、少なくとも現時点で大発見と言い切れる代物ではなさそうだ。これから少なくとも数年、もしくはそれ以上の時を経て、さまざまな研究者の厳しい検証を経て研究の価値が決まっていくだろう。それが科学の営みというものである。

今回のEHTの研究はさておき、一般論として、私は研究を行った当事者が自らの発見を「大発見」と称して大規模な記者会見を開き、研究者間の十分な検証を経ぬまま世論に影響を与えることには反対である。場合によっては、反論する人に対する無用な圧力を与えることになり、科学の健全な発展が阻害されるおそれがあるように思う。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III