2022年7月14日木曜日

【日記】2022年7月13日(水) 、幼稚園で発生したクラスター、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の初画像

今朝の珠海市政府広報によると、市内に10ヶ所以上の中高リスク地区が設定されたようだ。見つかった感染者は20数人程度で、今のところ全てが特定の幼稚園で発生したクラスターによるものらしい。ネット上では、昨日から「珠海市が全面ロックダウンする」という噂が広がっていたが、珠海市広報には「今のところロックダウンする予定はない」と書かれていた。

感染者が20人以上まとめて出たら、昨年の今頃であればおそらく市内全域ロックダウンをやっていただろう。今回は、感染者と濃厚接触者の住居を「ピンポイント」でリスク地区に指定している。上海が大規模ロックダウンで混乱した後、中国内の他の地域ではこのピンポイント方式が主に適用されるようになってきたようだ。

夏休みの時期なので、最近、中国内のいろいろな(オフライン)研究会からお誘いを受ける。しかし、今の珠海の状況や、まだ居留証の更新申請が終わっていないこと、出先でコロナ規制に巻き込まれる可能性、秋学期の講義の準備がまだ終わっていないこと、等々を考えると、今このタイミングで省外に出るのはリスクが高すぎな気がして断り続けている。率直に言うと、省外の研究会どころか、市内の出入国管理局まで居留証の更新に行けるかどうかでヤキモキしているぐらいなので、今年の夏、省外に出る気はほぼゼロである。

さて、今日はNASAが打ち上げたJWST(ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡)が初めて撮影した画像が公開され話題を読んでいた。天文学者が見ると、一瞬でその凄さが分かるのだけれど、TwitterのTLを見ていると、一般的には「それほど凄いとは思わない」「どこかで見た画像のような感じ」といった反応もちらほらと流れていた。確かに一見するとハッブル宇宙望遠鏡(HST)の写真と似た印象があるので、世間的には目新しさを感じなかった人もいるのかもしれない。

JWSTで撮影された惑星状星雲の赤外画像

この画像の何が新しいかというと、まず最初に強調すべきことは「観測波長」であろう。HSTは可視光線で観測する宇宙望遠鏡だったが、JWSTは「赤外線」で観測する宇宙望遠鏡なのだ。この差は非常に決定的で、見えるものがHSTとJWSTでは全く異なる。そして、次に重要なのが解像度(角度分解能)だ。JWST以前の赤外観測は、解像度が低く、HSTや電波干渉計の画像と直接比較することは困難だった。

今のところ、最高の角度分解能を達成できる観測波長は電波だが、それに次ぐ分解能を赤外線で達成することができるようになったわけだ。この「赤外線で高い分解能が達成できる」ことの科学的なインパクトは非常に大きい。私もこれからおそらくJWSTのデータで仕事することになるだろう。これからの研究の展開が楽しみである。

夜、そろそろ寝ようかと思っていた時、以前の職場の同僚から久々に連絡が入った。なんだかんだあってまた新しい職(研究職)を探すとのことで推薦書を頼まれた。彼は、この就職難のアカデミアにあって、なんだかんだでいつも最終的には良い職を見つけてしまう稀有な能力の持ち主なので、きっとまた良い職を見つけることだろう。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII