2022年10月20日木曜日

【日記】終戦直後の卒業生のインタビュー、望遠鏡時間の購入交渉開始

2022年10月19日(水) 

朝、WeChatの職域グループチャットを開けたら、終戦直後の卒業生が天文学科に最近多額の寄付をしてくれたとのことで、そのOBのインタビュー動画が回覧されてきた。ちょっと見てみたけれど、やはり話は、このOBが青春時代を過ごした戦中から戦後の話が中心となる。そうなると、どうしても話が「日本から被った被害」に及ぶのは必然である。そのOBが話している側で、若い学生が熱心に話を聞いている様子も映っていた。まぁ、なんというか、「侵略戦争なんてするもんじゃない」っていうのが率直な感想である。

ところで、私は某人材計画を通して現職場に雇用されている。この某人材計画で採用された人には赴任時にかなりまとまった金額の研究立ち上げ資金が提供される。実験系の研究者だったりするとあっというまに使い切る金額のようだけれど、私のようにパソコン一台あれば研究できるタイプの研究者にとってはかなり持て余す金額だ。

当初、使い切るのは不可能だと思っていたのだけれど、いろいろと周囲の人の意見を聞いていると、外国の望遠鏡の観測時間を購入するという人が少なからずいて私もこの話に乗ることにした。外国の望遠鏡時間は、日本円換算で数千万円レベルではとても売ってもらえず、数億円程度のお金が必要となる。これは単独の研究者では無理だが、中国の今の予算状況から言うと、同じ望遠鏡を使いたい研究者を数人から10人程度集めれば十分に可能なレベルである。

中国の研究者の中には、欧米の望遠鏡時間を購入するために研究者グループを作って欧米の研究機関と交渉してくれる代表者みたいな人が何人かいる。私は同僚の紹介で、とあるリーダー役の人を紹介してもらい、まずは全予算の半分ほどを使って昨年望遠鏡時間を購入した。

しかし、まだ、予算が半分ほど残っているので、どうしたものかと思っていたのだけれど、今日、再び西欧のとある望遠鏡の観測時間が買えるかもしれないという話が舞い込んできた。前回の経験から言って、外国の望遠鏡時間を買う作業はかなり複雑だ。交渉を始めてから契約書にサインするまで半年から一年は見ておかないといけない。とりあえず、予算の有効期限もあるので、すぐに作業を開始することにした。個人レベルだと「お買い物」は楽しいものかもしれないが、研究費を使い切るのは結構骨が折れる作業だ。


中国語学習

単語と例文の暗記(15分程度)