2022年2月28日月曜日

【日記】2022年2月27日(日) 、ロシアに対するより厳しい経済制裁、電波望遠鏡を使うこととその動作原理を教えることの違い

今日は日曜日だけれど、月曜日の講義の準備のために休日出勤。講義内容は既に作ってあるので、過去に準備したスライドを見直したり、後になって思いついた内容を少し書き足したり、というような作業を行った。しかし、作業の途中でふとネットニュースに目をやると、ロシアに対して非常に厳しい経済制裁が課されるとう記事が目に入り、つい気になって関連記事をいくつも眺めるなどしてしまった。

どうやらロシアの銀行がSWIFTから切り離されるらしい。SWIFTからロシアの銀行を切り離すということは、つまりロシアを世界の決済システムから切り離してしまうということらしい。この制裁を発動するとルーブルと他国通貨を交換できなくなるそうだ。仮にロシアの中央銀行に対してこの制裁を課すと、ロシア中銀が為替相場に介入できなくなるので、ルーブルが値下がりしてもコントロールできず、暴落につながる可能性があるらしい。いったいどれくらいの影響があるのか想像がつかないが、専門家の話では極めて強い制裁となるそうだ。

ウクライナ侵攻関係のニュースが気になって仕方ないのだけれど、本業は疎かにできないので、なんとか頑張って講義の仕上げ作業を終わらせた。明日の講義では、電波望遠鏡の仕組みについてざっと説明する予定で、講義の後半では電波干渉計の原理を解説する。

私は長年電波望遠鏡を使って観測しているのだけど、研究で電波望遠鏡を使うことと、講義でその動作原理を教えることは全く感覚が異なる作業だ。研究で電波望遠鏡を使う場合、要所要所、ポイントとなる知識さえ押さえておけば問題はないが、講義で電波望遠鏡の動作原理を教えるとなると、連続したストーリーとして知識を提供する必要がある。

電波干渉計も自分の研究ではこれまで何度も用いているのだけれど、いざ電波干渉計の原理を他人に説明するとなると、これがなかなか一筋縄ではいかない。自分で分かったつもりになっていても、いざ説明しようとすると上手く伝わっていないということがしばしば発生する。そして、上手く教えられない部分というのは、よく考えてみると自分の理解が甘い部分でもあることに気がつく。干渉計の動作原理は、厳密に説明しようとすると多くの数式を並べ立てることになってしまうが、それでは講義としては成立しない。結局のところ本当に理解するためには、自分で専門書の数式を丹念に追いかけて勉強する必要があるのだけれど、講義というのは、初心者が専門書で勉強できるようになるための橋渡しをしてあげるのが主な役割なのだろうと思っている。

そんなこんなで、日曜日の今日も一日頑張った(半分ほどの時間はニュースを眺めていたけれど)。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)