2022年6月19日日曜日

【日記】2022年6月18日(土) 、初めて「华业典礼」に出席、エヴァンゲリオン風の記念映像

今日は職場の卒業式に参加した。卒業式は、中国語では「华业典礼」(華業典礼)と書く。赴任後、カレンダー的には今回が三回目の卒業式ということになるのだけれど、最初の2回はコロナ禍の影響で参加者が制限されたことや、直接自分が指導した卒業生がいなかったこと等の理由で参加は見送ってきた。

教職員の卒業式への参加は任意なのだけど、今年は卒研を指導した学部生が卒業することもあり、初めて参加してみた。大学院修了生の指導教員は「導師服」(アカデミックガウン)のフィッティングがあるとかで少し早く行く必要があったようだが、学部卒業生の指導教員は白シャツ、濃い色のズボンと革靴というドレスコードだったので、私は式が始まる15分ほど前に入場した。

式の冒頭、まず歌手のプロモーションビデオのような記念映像が放映されたのだけれど、これがとても良くできていた。まず最初、講義やセミナー等の日常の様子や教員の挨拶などの「真面目」な雰囲気の映像が流れ、その後、途中からガラッと雰囲気が変わって映像の「メイキング」の映像が登場した。このメイキングが面白くて、先生たちの本音がポロッと飛び出して、学生からはけっこうな量の「笑い」が起こっていた。おそらく、メイキングの部分に教員の普段の雰囲気がよく出ていたのではないかと思う。この記念映像、映像作品としてとても良くできていたので、おそらくプロの映像制作会社に外注したのだろうと想像している。

全体的に映像の作り方が日本のアニメの「エヴァンゲリオン」を思わせるような編集になっていたのも面白かった。エンディングではテーマ曲の「残酷な天使のテーゼ」まで流れていた。ところどころ、なにやら怪しい日本語の文字が使われていたりもして、変な日本語には会場で私だけがウケていた。こういう式典の映像に日本語がでてくることには「中国的」に抵抗があるのではないかと想像したりもするのだけれど、とくになんということもなく日本っぽいものが自然に許容されていてちょっと意外な気もした。

記念映像の放映の後は、学部卒業生総代と大学院修了生総代の挨拶が行われた。2つを聞き比べてみて、中国語が完全に分かるわけではないものの、やはり大学院修了生総代は人前で話すことに慣れているという感じがした。

他に目についた卒業式の特徴としては、とにかく表彰が多いことが挙げられるだろう。卒業生の中の成績優秀者などが表彰されるのはよくある話だが、今日の卒業式では表彰されるのは卒業生だけでなく、教員もたくさん表彰されていた。例えば、その年の卒業生が選ぶ「ベストティーチャー」なんていう表彰もあって、普段おとなしくて教員間ではあまり目立たない先生が意外に学生に好かれていたりすることが分かって面白かった。

上述のように卒業式には「ドレスコード」があって、それなりにきっちりとした服装が要求されているはずだけど、中国で流行している「JK」ファッションで参加している秘書さんがいてちょっと驚いた。どうやら日本のJKファッションは、中国では「よそ行きの服」ということで通用するようだ。まぁ、卒業式にJKがいても日本人的には違和感はないのだけれど。

卒業式の後、オフィスに居残って仕事をしていたら、卒業生が親御さんと一緒に挨拶に来てくれた。中国の学生さんたちは、折に触れて教員にすごく感謝の意を表してくれる人が多い。そして、その度に私はそれだけ感謝されるに値する指導ができているのだろうかと、強い反省の念に駆られて居ても立ってもいられない気持ちになる。まぁ、しかし、自信満々になったら成長はとまるのだろうから、これで良いのかもしれない。反省しつつ成長して、よりよい指導ができるようになっていきたいものだ。

卒業式会場の様子

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)