2022年6月24日金曜日

【日記】2022年6月23日(木) 、雨季の中の久々の青空、講義がなくても忙しい日々、英語早期教育批判に感じる疑問

6月から8月末くらいにかけて、中国大湾区では連日のように雨が降る。いわゆる「雨季」である。統計を見ると、9割程度の日が曇天で太陽がほとんど顔を出さない。今年の雨季は、これまでのところ例年より雨量が多かったようで、いつにもまして太陽が顔を出さない日が続いてきた。そんな漢字で、日光の感覚を忘れかけていた今日このごろだったが、今日は本当に久々に青空が見えた。

中山大学の珠海校区は、唐家湾の海沿いに位置しており、私は毎日ビーチ沿いの自転車道を通って通勤している。初夏の晴れた日にビーチ沿いの道を通って自転車で通勤していると、このまま海でもぼぉーっと眺めながらゆったりとした時間を過ごしたくなる。なんというか、勤労意欲がビーチに吸い取られる感じである。

今学期の後半は、パスポートの更新とその後の関連手続きが予定に入っている影響で講義数を少なめに設定したのだけれど、それでも時間が固定された予定が入っていないというだけで、次から次にイレギュラーな仕事が舞い込んでくるので、思ったほど時間にゆとりがない。最近は、自分の学生さんや研究グループのポスドクさんたちの論文原稿の校正作業に大忙しだ。

秋学期に向けた講義の準備もそろそろ本気を出さねばいけない時期になってきた。そして、例年この時期は、年明けのグラント公募に向けてネタを温め始める時期でもある。さらに、来年の春学期は、新しい講義を立ち上げる予定なので、これについての準備もすすめなくてはいけない。幸いなことに、基本的に私は仕事が楽しいのだけれど、まぁ、それでもずいぶんと忙しい。

WeChatの職場のグルチャ(グループチャット)を開けたら「社会主義革新価値観教育実践活動」というタイトルのPDRファイルが配布されていた。字面だけみるとなんだかイカメシイ感じがするが、この手の文書は案外「博物館等の無料開放日の案内」だったりすることもあるので見逃せない。この活動は基本的に「党員」の人たちの「党教育」の一環として行われているもので、政治的色彩が強いものも少なくない。しかし、中には中国の先端的な研究施設の見学とか、博物館の見学とか、外国人にとっても興味が持てるものも少なくない。

朝食時に、Twitterのタイムラインを見ていたら「英語の早期教育を行うと論理的思考力が弱くなる(要約)」みたいなツイートが流れてきた。日本語のタイムラインを見ていると、こういう主張をする人が少なくない。しかし、もしこの主張が正しかったら香港大学での私の教え子たちは論理的思考力が弱いということになるのだろうか。彼らは幼い頃から広東語、英語、普通語(中国語)で教育を受けているし、香港の社会でトップエリートになるためには、この3つの言語を全て流暢に操る語学力は必須である。そういう彼らを見ている限り、母語以外の言語の早期教育を行うことが論理的思考力の低下につながるとはとても思えないのだ。

今朝の珠海校区前のビーチの様子

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し

ピアノ練習

SimplyPiano、中級III