2022年8月24日水曜日

【日記】さらに5日待つことになった工作許可申請、地域コミュニティと居民委員会

2022年8月23日(火) 

朝、出勤してすぐに、昨日問い合わせていた工作許可申請の進捗について学内担当者から返事が返ってきた。以前、手続きに15営業日かかるという話を担当者から聞いていたのだけれど、それは学内手続きの話で、役所でさらに5営業日が必要とのこと。大学から市の工作許可担当部門には先週の木曜日に書類を提出したそうだ。という訳で、おそらく今週中には工作許可が降りるはずだ。しかし、まだ何が起こるか分からないので油断はできない。

強力な台風が直撃コースで珠海に接近しているとのことで、「厳重に警戒するように」とのメッセージが朝から何度も入ってきた。中国の「連絡網の発達具合」は相当なもので、コロナ規制にしても台風等の自然災害にしても、国が住民に伝えたい事は、どんなにボケっとしていても耳に入ってくるシステムになっている。

メディアを通して情報が拡散されるのは当然として、それ以外の情報伝達ルートとしては、携帯電話へのSMSの一斉配信、職場からの情報伝達、地域コミュニティからの情報伝達などが挙げられる。中でも「地域コミュニティ」は中国特有のシステムだろう。地域コミュニティのことを中国語では「社区」と呼ぶ。

地域コミュニティと言っても日本の自治会などとは大きく性質が異なり、規模こそ小さいものの社区は公式な行政単位である。例えば、コロナ規制で建物を封鎖するような場合でも、その閉鎖や開放の最終的な判断は社区の居民委員会が行う。それ以外にも、さまざまな許認可権限を持った立派な行政単位なのだ。

スマホも持っていないような情報弱者が社区内にいた場合、居民委員会の担当者が直接戸別訪問して問題解決に当たることもある。まぁ、困ったときには社区と居民委員会が助けてくれることもあるし、逆に権力の末端組織として「めんどくさい」存在になる場合もある。

コロナ禍勃発直後に社区が初めて封鎖管理されたときには、居民委員会と地域の「党員ボランティア」が社区の出入管理を取り仕切る役割を担ったりしていたが、あのようの状況を見ると、中国共産党が中国という国の隅々まで毛細血管のように意思伝達網を発達させていることがよく分かる。

欧米メディア等の論調を見ていると、西側社会の知識人の中には「中国の国民と党を分けて考える」人が少なくないようなのだけれど、実際に中国に住んでみると、国民と党を分けて考えることなどまず不可能だろうというのが私の率直な感想である。

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII