2022年8月31日水曜日

【日記】最近中国に着任する研究者の傾向、倍増した博士課程新入生

2022年8月30日(火) 

朝、Twitterを眺めていたら、中国のよその大学に新たに日本人教授が着任したという話が流れていた。最近、日本人の中国着任情報には「うちの大学で○人目の日本人」という言葉が添えられていることが多いように思う。よりよい研究環境や生活環境を求めて日本を離れることは最早当然の流れとなってきているだ。

なんというか、私のようないわゆる「低偏差値大学」出身者の場合、日本の大学が今のような窮状に陥る前から、「学校歴差別」の影響で、日本社会では思うように生きられない(もしくは、生き難い)状況があった。なので、私なんかが学校教育が終わった後、ずっと外国で働いているのは、ある意味当然だとも思っている。もし、私がどうしても外国で働けない事情があったとしたら、おそらく研究者として生き残ることは出来なかったであろう。

ネット上の論調なんかを見ていると、「(日本の)研究者の世界に学校歴差別は存在しない」と言い切る日本人研究者が不思議なほど多いのだが、そういう発言を知ている人たちは、十中八九間違いなく「高偏差値大学」の出身者であり、差別される側の事情を知らないだけなのである。私の体感としては、日本のアカデミアにも、有形無形様々の学校歴差別が根強く残っており、ちょっとやそっとの業績でそれを跳ね返せるものではない。仮に学校席差別を業績で跳ね返して日本の有名大学に就職したところで、また職場の内部で苦労することは想像に難くない。

まぁ、それはともかくとして、最近の傾向としては、以前ならば日本の地方の私大なんかにシレッと収まっていたであろう有名大学出身の研究者が、中国に次々に移籍している状況がある。これは、やはり日本の大学の居心地が、有名大学出身の研究者にとっても悪くなってきている証左なのだろう。

私なんかの場合だと、最初から外国で職を得ることしか考えていないので、履歴書に書く内容も外国で評価されるような経験が中心だ。ところが最近中国に移籍知てくる人の履歴を見ると、日本の大学での非常勤講師の経験が豊富だったり、明らかに中国に来る前は「国内志向」だったことが分かるものが多い。こういう類の「可能なら日本に居残りたかった有名大学出身者」が中国に流れてきているという状況に時代を感じる今日このごろである。

さて、来週から担当講義が始まるので、講義の準備を本格化させている。講義の基本的な内容は夏休みの間に既に仕込んであるので、本当の直前の準備というのは、内容の復習、プレゼンの仕上げと改良、必要な教材の準備といったことになる。

秋学期に受け持つ講義は大学院博士課程に入学してくる新入生向けの必修科目である。必須科目なので、基本的には新入生の数がそのまま受講生の人数ということになる。今回の講義では、ある教材を人数分用意する必要があるため、教務に新入生の人数を確認したところ、なんと去年と比べて倍増しており、ちょっと驚いた。中国では、学部卒の就職難で大学院に人が流れているとは聞いていたが、まさかここまで増えているとは思わなかった。徐々に中国では大学院に進学するのが当たり前の時代が来そうな勢いである。

最近、デリバリー可能圏内に新しく「海鮮の店」がオープンした。ここの店の一番の売れ筋商品の「蒸し牡蠣」なのだが、この蒸し牡蠣のコストパフォーマンスが異常に良い。なんと一つ0.99元である。もはや採算が取れているのか不思議なくらいの値段なのだが、味の方はしっかりと旨い。

コスパ最高の「蒸し牡蠣」

中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)、ラジオの聞き流し(20分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII