2022年8月12日金曜日

【日記】連日のPCR検査場閉鎖、楽しそうに科学を語る研究者

2022年8月11日(木) 

今日も台風の影響で朝から雨。社区のPCR検査場が再開したという知らせが来ないので今日もおそらく検査は受けられない。ということは明日はキャンパスに入れない。学期中にこういう事態に陥ったら講義関係の手続きが面倒そうだ。

昨夜、夜中に目が覚めてしまい、なかなか寝付けなかったので、iPadを広げて、オーディオブックのフォルダの中で適当に目についた「益川敏英さんととある研究者の対談」を聞いていた。益川敏英は言うまでもなく、素粒子理論でノーベル賞を受賞された益川博士である。益川さんの研究業績自体は専門違いなので詳細を完全に理解しているわけではないのだけど、このオーディオブックの対談番組はもうかれこれ4-5回は聞き返している。

なぜそんなに聞き返しているかというと、益川さんが科学の話をとても楽しそうにしているからだ。研究者が研究の話をしているときに、本当に楽しいと思って話しているのか、あまり楽しくはないけれど仕事だから仕方なしに話しているのかは、自分が研究者ということもあってすぐに分かってしまう。

私よりも1-2世代前の研究者には、楽しそうに研究や科学一般の話をする人が多かったように思う。益川さんなんかは、本当にとびっきり楽しそうに科学の話をする人だと思う。楽しそうに話をする人の話しはどうしたって聞いてしまう。

益川さん以外にも、同じようにとても楽しそうに科学の話をする人がいて、その人の講義音源はもう5-6回以上はくり返し聞いていると思う。そのもう一人の人はリチャード・ファインマンだ。講義を通して、どの部分を取り出してみても実に楽しそうに物理を語っているのでついつい最後まで聞いてしまい、またしばらくすると聞きたくなってしまうのだ。

益川さんの対談番組やファインマンの講義音源は、物理を勉強するというような目的で聞いているわけではなく、単純にこの人達の話す声を聞いていると、こちらも楽しくなってくるから聞いているのだ。

私の世代以降の日本の研究者は、あまりにも研究環境が過酷になりすぎて本来のモチベーションであったはずの科学することの楽しみをなくしてしまっている人たちも少なくないように思う。科学的な思考を深めるための時間のゆとりもなく、ただただ職や研究資金を獲得することに追われた研究活動を行っていたのでは楽しく科学を語ることなで到底できないだろう。楽しく科学を語る研究者がいなければ、次の世代の科学者も育たないだろう。まったくもって悪循環だと思う。


中国語学習

単語と例文の暗記(10分程度)

ピアノ練習

SimplyPiano、リードシートIII