2022年8月15日月曜日

【日記】昭和系ウルトラマン展、「益川流のりしろ思考」を一読

 2022年8月14日(日) 

相変わらず暑い日が続いている。とは言うものの、8月も中旬となり、少し暑さの質が変わってきたように思う。珠海のように海に近い地域では海の影響で秋の訪れが遅くなるが、大陸の奥まった地域に住んでいたときは8月中旬になると明確に秋の訪れを感じたものだ。珠海でもなんとなくではあるが、秋の気配みたいなものを感じる。

近所の商店街で先週から「昭和系ウルトラマン展」という催しが行われている。聞くところによると、ウルトラマンは中国でもかなり人気があるそうだ。夕方、商店街の方向に妻と散歩に出かけたので、ついでに催物開場を除いてみたところ、たくさんの親子連れで賑わっていた。

「昭和系ウルトラマン展」会場の様子


「昭和系ウルトラマン展」という大層な名前がついているものの、その内容はと言うと、とくにショーがあるわけでもなく、ただ単にウルトラマンの大型の人形が幾つか並んでいて、あとはグッズ販売の自販機が置いてあるだけだった。

しかし、そんな地味なイベントであるにも関わらず、人形には写真撮影の順番待ちの列ができており、グッズ販売の自販機は完売状態だった。ウルトラマンに人気があることももちろんだが、コロナ規制のために遠くに出かけにくい状況もこの賑わいの原因の一つなのではないかと想像している。

益川流のりしろ思考」を一読した。著者の益川敏英さんは、言うまでもなく素粒子論でノーベル物理学賞を受賞された益川博士だ。数日前の日記に、益川さんの対談番組をオーディオブックで聞いたことにふれたけれど、その後、益川さんの意見をもう少し聞いてみたいと思い電子書籍を物色したところこの本に行き当たった。


益川さんが言っていることを読み聞きしていると、なんとなくリチャード・ファインマンに通じるところがあるように思う。好奇心が強くて、そして人生をすごく楽しんでいるように感じる。益川さんは、創造には「雑学」が必要だと説く。そして、雑学を身につけるには、効率的な生き方をしていたのでは上手くいかない、といった話をされている。ちょっと幾つか印象に残った文章を引用しておこう。

新しい理論は何もない〝無〟から突然に生まれることは絶対にありません。  知識と知識が結びついて、新しい理論になって飛び出すのです。
創造するには「材料」をきちっと持っていないとだめです。  その材料は多いにこしたことはありません。
だから、「雑学」がとても重要になってきます。
「ああ、ここではこういうふうに思考するんだ」ということも含めて、いろんなものに興味をもって、たくさんの情報や知識を常に頭に入れておく。それが創造力の「源泉」になるのです。

益川さんにしても、ファインマンにしても言っていること全部に賛成できるわけではないし、自分が研究や仕事で直接関わる場面を想像すると、どちらもちょっと面倒くさそうな人物である感じがしないでもないけれど、それでも、どちらに対しても、とにかく「研究者として幸せそうな人生を送った」というところにとても憧れを感じることは事実である。

中国語学習

単語と例文の暗記(45分程度)