2022年9月25日日曜日

【日記】第20回党大会が生活に及ぼす影響、在外研究者にとっても有用なJETROのホームページ

2022年9月24日(土) 

ここのところ感染状況が急に変化しているわけでもないのに一般市民のマスク着用率が上がったり、VPNが不安定になってりという微妙な変化が生活の中で見られる。この変化について、どうもSNS上に流れている噂を見ていると「中国共産党第20回党大会」と関連があると言っている人が多いようだ。

中国共産党の党大会は五年に一度開催される会議で、実質的な中国の憲法と言っても良い「党規約」の改定が行われる場だ。中国では、大きな政治イベントの前後には通信規制が強化され、VPNの接続が不安定になることが多い。Twitter上に流れている情報によると、私が利用しているVPN会社は、大手の中では、中国南部で唯一安定な接続を提供している会社のようで、どうりで私はVPNの不安定さに気づかなかった訳だ。

先日の日記にも書いたが、中国に住んでいる外国人にとってVPNは最早必須インフラの一つだと言っても過言ではない。安定したVPN接続が確保できなくなると、在中生活はかなり厳しいものになるだろう。

第20回党大会で注目される議題として、ネットで検索すると真っ先に上がってくるのが「習近平政権が3期目に入るための党規約改正」だ。これまで68才以上の党トップは交代しなくてはいけないとしていたルールを改定するという話だ。しかし、これはもう既に既定路線であり、改定されることは確実のようだ。

それ以外の議題で、在中外国人に直接関係しそうなものは「通信制限」に対する党の方針だろう。どうやら、報道を見ていると、現政権は中国の「中から外」への情報流出について制限を強化しようとする意思を持っているようだ。

通信制限に関する規約改定が行われるとして、在中外国人の生活に具体的にどのような影響がでてくるのか、その辺は気になるところである。おそらく、これまでの経緯から考えて、外国人人材が一気に中国から離れていくような大きな制度変更は行われることはないと予想はしているが、さてどうなるだろうか。

さて、外国に住んでいると、現地の詳しい情報を日本語で得ることは難しくなる。まぁ、これは考えてみれば当然の話で、現地の詳しい動向を知るためには現地語の学習・習得は必須である。しかし、そうは言っても日本語の情報源は欲しいものである。ロシアに住んでいた頃から私がしばしばお世話になっているのがJETRO(日本貿易振興機構)のホームページだ。

JETROは基本的には外国でビジネスを展開する日本人をサポートするための独立行政法人だが、ホームページで提供されている情報は、現地の法律関係の情報、生活関係、政治動向の情報なども含まれており、ビジネスマンに限らず在外研究者にとっても大変有用な情報源である。

JETROがホームページで提供している情報は、無料で見られる上に、報道機関が流す情報よりもはるかに詳しく、生活や仕事の場面で実際に参考になるものが多い。上述の中国共産党第20回党大会についても、詳細を解説したシリーズ記事の掲載が始まっている。



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